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2023なでしこリーグ2部第18節レビュー

今節の対戦カード


試合レビュー

FCふじざくら山梨 VS 福岡J・アンクラス

ホームで4試合勝利がない山梨は最終戦に挑んだ。前半から山梨は辻野、鈴木の2人が、アンクラスは岡を中心にゴールに迫る。しかし両チームとも守備陣がチャンスを防ぎ得点は許さない展開が続く。前半は山梨がペースを握るもののスコアレスで後半に入ると猛攻を仕掛ける山梨。交代での出場となった金井、脇田の2人も積極的にシュートを放つがアンクラスの守備は堅い。最後までゴールへ向かう姿勢は見せたものの得点を奪うことができなかった山梨。アンクラスも課題の得点力不足はこの試合でもみられたが5試合連続の無失点で勝点1を積み重ねてシーズン終了。参入初年度となった山梨のなでしこリーグ挑戦は5勝7分6敗で終えた。


ヴィアティン三重レディース VS 吉備国際大学Charme岡山高梁

4戦負けなしの三重と6試合負けなしの吉備国大の一戦。前半は両チーム一進一退の攻防が続く。三重はエースの片野田を中心に、吉備国大は古谷が攻撃を牽引し得点を狙うシーンが目立つ。それでもネットを揺らすことができずに前半をスコアレスで折り返すと後半は吉備国大が押し込む時間が増える。64分に2枚替えを行い変化を付けると三重も対応に苦戦するが、最後の場面で守り切る。得点が奪えず試合も終盤に入った80分に最後の交代枠を使った吉備国大。しかし三重の守りの前にゴールを奪うことはできずにタイムアップ。終盤に入り負けていない両チームらしい試合はスコアレスドローで終える形となった。


ヴィアマテラス宮崎 VS JFAアカデミー福島

3試合連続で1000以上の来場を迎えたヴィアマのホームゲーム。無敗優勝へ立ち上がりから攻撃が冴える。10分、オウンゴールというラッキーな形で先制すると34分に福丸のゴールで点差を2点に広げる。対する2位の福島も40分にエースの板村のゴールで点差を縮める。後半に入ると立ち上がりを狙ったヴィアマは56分に嘉数のゴールで再度点差を広げると、直後の57分に齊藤の今季22ゴール目で4-1。そして65分に齊藤が得点ランク首位に立つ今季23ゴール目を奪い勝利を決定づける。ヴィアマの猛攻にやられてしまった福島だが最後まで諦めない。75分に野田の今季初ゴールで1点を返すと、78分には板村のゴールで3-5。そして後半アディショナルタイムには板村のハットトリックで4-5とヴィアマに対して打ち合う。一転して勝利が危なくなったヴィアマだったが同点は許さずタイムアップ。結果的にヴィアマが5-4で接戦を制して、2016シーズンのノジマステラ神奈川相模原以来となる無敗での優勝を達成した。


つくばFCレディース VS ディアヴォロッソ広島

長らく勝利から遠ざかっているつくばが残留へ勝点を獲得し優位に立ちたいディアヴォロッソの一戦。試合は両チーム中盤での攻防が目立つ。だがその中でも最初にチャンスを掴んだのはホームのつくば。13分にチーム得点王である内藤の今季6ゴール目が決まり先制する。その後は決定機がなかなか作れずに前半をつくばが1点リードで折り返す。ディアヴォロッソとしては引き分けに持ち込みたいもののリスクをかけて攻めることで失点を増やしたくない。残留を争うノルディーアが前半でリードされていることもあり他会場の結果も頭に入れながらの試合が続く。つくばとしてもリスクをかけて追加点は狙わずにこのまま勝利をもぎ取る姿勢が見えてくる。両チームの思惑が一致している状況が続き、最後までこのスコアは動かずに試合終了。つくばは10試合ぶりの勝利を手にし、ディアヴォロッソは敗れたものの失点は1に抑えノルディーアの試合結果を待つ形となった。


岡山湯郷Belle VS ノルディーア北海道

今季初めて1000以上の来場者を迎えた湯郷。来季の1部昇格へ向けて最終戦を勝利で終えたい。対するノルディーアはディアヴォロッソとの残留争いを考えると勝点が欲しいなかでの一戦。試合は大方の予想通り湯郷がシュートを浴びせる展開に。それでも失点したら絶望的となってしまうノルディーアは勝点1を拾うために全員で守る。得点王を狙う横山が6本のシュートを放つが決められないなか前半も終了が近づく41分。なんとか耐えていたノルディーアだったがオウンゴールという不運な形で失点。0で折り返したかったノルディーアとしては厳しい状況に。そして後半に入ると追いつきたいノルディーアだが相手ゴール前までボールを運べない。同時刻で行われているディアヴォロッソが大崩れしない中で自分たちが追いつくしか未来がない状況が続く。一方の湯郷もヴィアマの齊藤が2ゴールを奪い得点ランキングが入れ替わってしまっている。横山としては是が日でも得点を奪いたい。チームも横山にボールを集めゴールを狙うがノルディーアも追加点だけは許さない。違った状況の中苦しむ両チームは最後までこのスコアが動かず試合終了。湯郷としては勝利はしたものの横山の得点王というタイトルを獲得できず、ノルディーアも残留を獲得できずに入替戦にまわることとなった。


今節のMVP

齊藤 夕眞(ヴィアマテラス宮崎)

勝利を決定づける2得点を記録し、湯郷の横山を抜いて逆転での得点王に輝いた。


得点ランキング

齊藤が23ゴールで得点王を獲得。2位の横山は22ゴールで惜しくも得点王を逃した。


JWCRランキング

今節の結果、なでしこリーグのチームでは山梨が3ランクアップ。吉備国大が2ランクダウンした。


順位表

ヴィアマが無敗での優勝を達成。ノルディーアが得失点差により最下位となり残留をかけた入替戦に挑む。

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