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2024なでしこリーグ1部第17節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

愛媛FCレディース VS オルカ鴨川FC

今季2度目の連勝を狙う愛媛と優勝へ望みを繋げたいオルカの一戦。前半は両チームの持ち味を出した展開が続く。オルカ対策をしっかりと行っている愛媛は久保田を起点にチャンスを作るも決め切ることができない。一方のオルカは好調の齊藤がゴールを狙う。双方ともに得点がなかった前半、ハーフタイムに修正を施し最初にスコアを動かしたのはホームの愛媛。62分、西村のアーリークロスを久保田が頭で合わせてリードを奪う。対するオルカも直後に浦部、並木を投入すると82分に山田のクロスを齊藤が合わせて同点に。試合が振り出しに戻るとその後はスコアが動かずに1-1で試合終了。オルカとしては優勝への望みが小さくなる結果となってしまった。


伊賀FCくノ一三重 VS 朝日インテックラブリッジ名古屋

上位チーム同士の優勝争い生き残りをかけた一戦。伊賀は負けると優勝が絶望的に、名古屋は勝てば近づく一戦はホームの伊賀がペースを握る。前への姿勢が強い伊賀はCKからチャンスを作り出し得点の期待が高まる。対する名古屋はエリア内に侵入するシーンがなかなか作れず前半はシュート0。伊賀も攻勢を強めるがネットを揺らす事はできず前半をスコアレスで折り返す。夕陽が差し込む後半、得点が動いたのは67分、中央を上手く崩すと最後は正野が決めて伊賀がリードを奪う。追いつきたい名古屋は90分、ゴール前へのクロスボールが伊賀DFの手に当たりPKを獲得した名古屋。試合終盤の大事なPKはキッカー市原のシュートを伊賀GK後藤が完璧に読み切り大ピンチを乗り切った伊賀。最後はしっかりと試合を締めて試合終了。1-0で勝利した伊賀は優勝への望みを繋いだ。


バニーズ群馬FCホワイトスター VS 静岡SSUボニータ

前節試合が中止となったバニーズは中断明け最初のゲームをホームで行った。試合は開始早々に動く、3分に土屋のゴールでボニータが先制するとここからゴールラッシュが始まる。6分に土屋が早くも2点目を奪うと15分に大曽根のゴールで3-0。さらに18分には三輪、27分には中島のゴールで一気に5得点とするとその後も攻めるボニータは37分に大曽根、前半アディショナルタイムにも中島のゴールで7-0で前半を折り返す。試合を行うこともままならない状況ではあるものの何とか頑張りを見せたいバニーズだが後半もサンドバック状態に。58分、63分、66分、81分と土屋が立て続けに4ゴールを決めてダブルハットトリックを達成し得点ランクで齊藤を抜いて首位に立つと84分には中島もハットトリック。90分には土屋が今日7点目を決め試合終了間際には山本のゴールで14-0。圧巻のゴールショーを見せたボニータが体力得点で勝利、対するバニーズは見るのも辛くなってしまう様な試合展開であった。


日体大SMG横浜 VS スペランツァ大阪

現在中位にいる日体大と残留へ勝利が欲しいスぺランツァの一戦は立ち上がり3分、大西のクロスを北沢がスルーすると裏から篠田がダイレクトで合わせて日体大が先制する。しかしその後はリードを許したスペランツァが押し込む展開に。南山、木龍と中盤の選手がシュートを放つシーンが増えるスペランツァだがゴールまでは及ばず、前半を日体大がリードして折り返す。後半は修正を施した日体大が地力を見せ66分に藤澤のパスから北沢がゴールを決めると78分には岡本のゴールで突き放す。3点差を追いかけるスペランツァも83分に木龍のCKから大田のヘディングゴールで1点を返すが88分には本田のダメ押しゴールで試合を終わらせた日体大。日体大が4-1でスペランツァを破り残留を確実な状況とした。一方のスペランツァは勝点を伸ばすことが出来ず残留争いが続く。


ASハリマアルビオン VS ヴィアマテラス宮崎

入替戦回避には勝利が絶対に必要なハリマと優勝へ足踏みが続いているヴィアマの一戦。試合の主導権はアウェイのヴィアマが握りハリマ陣内に押し込む時間が続く。それでも何とか耐えていたハリマだったが前半ラストの45分、嘉数の浮き球に齊藤がヘディングで合わせてヴィアマが前半のうちにスコアを動かすことに成功する。前半はリードして折り返したヴィアマは後半になってもボールを握る展開が続きハリマに攻撃のチャンスをほとんど与えない。61分に一気に3枚の交代カードを使い打開を試みるハリマだったがヴィアマの高い集中力を前に試合を通じてシュートを2本しか打つことが出来ず。ほとんど自分たちのサッカーをやらせてもらえなかったハリマには前半の1点が重くのしかかってしまった。追加点こそ奪えなかったもののしっかりと勝ち切ったヴィアマは2試合ぶりの勝利を手にし勝点を40に乗せた。


スフィーダ世田谷FC VS ニッパツ横浜FCシーガルズ

優勝の可能性を残すためには勝利が絶対条件のスフィーダとヴィアマとの勝点差が離れたくないニッパツの一戦。試合は開始早々の7分、柏原のFKから堀江がヘディングで折り返し最後は新堀がダイレクトで合わせてスフィーダが幸先良く先制する。さらに15分にはまたしても堀江のラストパスに新堀が合わせて追加点。一気にニッパツを突き放すスフィーダだったが、38分に室井のパスを受けた權野のシュートが決まって1点差に詰め寄ったニッパツ。1点ビハインドで後半に折り返したニッパツは53分、相手のクリアボールを回収すると權野から受けた小須田がしっかりと決めて2-2の同点に追いつき試合を振り出しに戻す。その後は両チーム選手交代で得点を狙いに行くも決定機を決めきることが出来ず試合終了。2点リードを奪ったスフィーダだったが結局追いつかれ2-2の引き分け。これによりスフィーダの今季優勝の可能性が消滅してしまった。対するニッパツはヴィアマとの勝点差が6に広がってしまった。


今節のMVP

土屋 佑津季(静岡SSUボニータ)

圧巻の7ゴール2アシストと大暴れの活躍。相手の問題はあるものの忘れられない日になっただろう。


得点ランキング

齊藤が1ゴールを追加したものの土屋がなんと7ゴールをたたき上げ一気に得点数を16に伸ばし単独首位に。


アシストランキング

大量得点のあったボニータ勢が上位に食い込んできた。


JWCRランキング

今節の結果、なでしこリーグでは伊賀、スフィーダが2ランクアップ、名古屋が2ランクダウンした。


順位表

優勝争いは3位の名古屋までに絞られたか。バニーズは次節にも11位以下が決定してしまう。

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