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2023-24 WEリーグ第22節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

マイナビ仙台レディース VS アルビレックス新潟レディース

シーズン最終盤になり勝点を積み重ねられるようになってきた仙台と4位という好成績となった新潟の一戦。10分、右サイド滝川がクロスを上げると仙台DFがクリアするものの最後は川澄がダイレクトミドル。これが決まって新潟が先制する。しかしホームの仙台も29分、左サイドを高平が駆け上がりクロス。これを太田がドンピシャで合わせて仙台が同点に追いつく。さらに32分にはまたしても高平のクロスに廣澤が頭で合わせるもバーに直撃。逆転とはならなかった仙台だが良い形で前半を折り返す。後半に入ると試合の主導権を握るのは新潟。前線から積極的にシュートを放ち勝ち越しゴールを狙いに行く。78分には一気に3枚替えを行い勝負を仕掛ける新潟は83分、巧みなパス交換から石田のシュートが決まって勝ち越しに成功。さらに87分にはCKの流れから最後に川村が押し込んでダメ押しゴール。前半は良いゲームが出来ていたもののチーム力の差が出た後半。新潟が3-1で仙台を破りリーグ戦を勝利で終えた。


三菱重工浦和レッズレディース VS 日テレ東京ヴェルディベレーザ

リーグ連覇が決まりホームで行うラストゲーム。相手のベレーザはまだ2位の可能性が残っておりこの試合負けられない。幾度となく戦ってきた両チームの一戦は9分、鈴木がゴール前で高橋からボールを奪って決めベレーザが先制する。ミスから失点を招いてしまった浦和、23分には木下のCKを村松がヘディングで合わせて追加点。リーグ王者相手に2点のリードを奪ったベレーザだったが40分、島田のスルーパスに抜け出した清家が冷静に決めて浦和が点差を1点に縮める。しかしベレーザも負けじと43分、裏へ抜け出した菅野がGKをかわして無人のゴールに流し込みベレーザが再度点差を広げる。前半はベレーザが2点リードで後半に入ると浦和は一気に3枚交代をハーフタイムに行い変化をつける。69分、CKの流れから長船の今季初ゴールが決まり1点差まで攻め寄ると90分、ベレーザは木下が今日2枚目のイエローカードにより退場。残り数分数的不利となったベレーザに対して見逃さなかったリーグ王者。後半アディショナルタイム、佐々木のFKに石川が頭で流すと伊藤のラストパスに清家。得点王清家の劇的なゴールで同点に追いついた浦和。3-3で試合は終了しこの試合で退団となる清家が大きな活躍と餞別を残した。


大宮アルディージャVENTUS VS INAC神戸レオネッサ

長年女子サッカー界で活躍した鮫島の引退が発表された大宮。ラストゲームは以前の所属先であるINACが相手。そんな運命的な試合は大宮が果敢にINACゴールを狙う。しかしここで勝たないと3位に転落してしまうINACは34分、相手のパスミスからボールを奪うと愛川が大宮GK望月が前に出てるのを見逃さずロングシュート。これがネットを揺らしINACが先制する。さらに40分には土光のロングフィードに反応した田中が競り勝ちしっかりと決めきり点差を広げる。自分たちのミスから流れを渡してしまった大宮。前半をこのまま2点ビハインドで折り返す。後半に入ると攻め込む回数が減ってしまう大宮。それでも退団が決まっているGK望月が必死のセーブで3点目は許さない。67分には阪口、船木、そして結婚と引退が発表された田嶋を投入。相手陣内に押し込む時間が増えるものの決定機を作ることが出来ず。最後まで攻める姿勢を見せた大宮だがINACが時間を上手く使ってリスクを冒さずに確実に逃げ切り試合終了。2-0で勝利したINACは2位を死守。そして大宮は鮫島の引退を勝利で飾ることが出来なかった。


ジェフユナイテッド市原千葉レディース VS ちふれASエルフェン埼玉

7位のエルフェンと8位の千葉の直接対決。この試合勝利すれば6位まで順位を上げることができる大事な一戦は9分、吉田と園田の2人で打開したエルフェンがファーストシュートを放つ。対する千葉も12分、大澤の絶妙なスルーパスに反応した山口の早いクロスにファーサイドで城和がしっかりと合わせてホームの千葉が先制する。21分には鴨川のシュートがバーを叩くなど主導権を握る千葉。前半をリードして折り返すとハーフタイムに動いたのはエルフェン。松久保、髙橋を投入すると押し込む時間が増えたエルフェン。一方の千葉も57分、大澤がフリーになり決定機を迎えるもエルフェンGK浅野が好セーブ。追いつきたいエルフェンは68分、吉田のシュートがバー直撃。最後まで攻め込んだエルフェンだったが最後まで千葉の守りを打ち崩すことが出来ずに試合終了。千葉がホームで最終戦勝利をあげ順位を5位も浮上してリーグを終えた。対するエルフェンはリーグ終盤戦は5連敗となり順位を下げてしまった。


AC長野パルセイロレディース VS ノジマステラ神奈川相模原

今季リーグ戦は低調だった両チームのリーグ最終戦。最初のチャンスはアウェイの相模原。16分、前線からプレスを仕掛けボールを奪うと榊原が攻めあがるが長野GK伊藤が絶妙な飛び出しを見せる。しかしこぼれ球を回収した相模原は最後に藤原がループシュートを決めて先制に成功する。30分にはスルーパスの反応した南野がシュートも伊藤のセーブで追加点を許さない長野。前半から積極的に攻める相模原に対して防戦一方だった前半の長野。後半に入ると少しずつ長野にもチャンスが生まれ始めるものの77分、大竹の反転シュートが決まり相模原が追加点。劣勢だった長野は86分、岡本のシュートのこぼれ球を稲村が押し込み1点を返すと。さらに後半アディショナルタイム、GKも前線に上げたパワープレーにこの試合で退団が決まっている大久保がゴール前の混戦の中から押し込み長野が2点差から同点に追いつく。しかしスタジアムの歓喜も束の間の96分、追いつかれた相模原はFKのチャンスにGK久野も前に上げるとグラウンダーのボールをクリアする長野。こぼれ球を根布が狙うとこれが決まり相模原が劇的な勝ち越しゴールでタイムアップ。相模原が3-2で長野を倒しクラブ初のWEリーグ2連勝を決めた。


サンフレッチェ広島レジーナ VS セレッソ大阪ヤンマーレディース

クラブ最多の6305人の大観衆の前で迎えるリーグ最終戦。対戦成績で全勝しているセレッソを迎えての一戦は12分、右サイドを駆け上がった立花のクロスに古賀が合わせるもミートはできず決めれない。対する18分、百濃のクロスにフリーの高和がシュート。完璧に崩した攻撃だったものの枠を捉えることが出来ず。広島は立花を攻撃の起点にチャンスを作るもネットを揺らすことが出来ず前半はスコアレスで折り返す。後半に入ってもペースは広島。64分には柳瀬のクロスを立花はミートできず。それでも徐々にゴールの可能性が広がると77分、李のクロスボールに上野がダイレクトで合わせて遂に広島が均衡を破るゴールを決める。追いつきたいセレッソだったが試合を通してほとんどシュートシーンを作ることが出来ず。上野の1点を守り切った広島はシーズン最多入場者数を更新しホームゲームで優勝の美を上げて5位フィニッシュとなった。一方のWEリーグ参入初年度となったセレッソは9位で終えることとなった。


今節のMVP

清家 貴子(三菱重工浦和レッズレディース)

今季のリーグ戦の主役が最終節にも2ゴールの活躍で同点に追いつく活躍を見せた。自身も今季20ゴールを奪った。


得点ランキング

清家が2ゴールを追加し20ゴールの大台に乗せて得点王を獲得。


アシストランキング

塩越が11アシストでアシスト王を獲得。2位は清家の10アシストだった。


JWCRランキング

今節の結果、相模原が2ランクアップした。


順位表

浦和がリーグ連覇。6位に千葉が浮上した。

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