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2023-24 WEリーグ第17節レビュー

今節の試合結果


試合レビュー

三菱重工浦和レッズレディース VS サンフレッチェ広島レジーナ

WEリーグ記録の10連勝をかけた戦いがホームの駒場で行われた。14分、右サイドの深い位置でボールを奪うと栗島のクロスに伊藤がヘディングで合わせて浦和が先制する。25分には今日1アシストの栗島が左からアーリークロスを上げると広島GK藤田が処理できず最後は遠藤が押し込んで追加点を奪う。しかし2点リードした浦和にアクシデントが、37分に後藤が肩の負傷により交代を余儀なくされる。それでも厚い選手層の浦和は交代で入った岡村が安定した守備を見せる。浦和は2点リードで後半に入ると清家の11試合連続ゴール記録のためにボールを集める。一方の広島も49分、中嶋からのパスを受けた古賀が積極的に狙うも浦和GK池田がセーブ。66分には清家がドリブルで持ち込み決定機を作るものの広島GK藤田の正面でゴールならず。それでも広島の攻撃を完全にシャットアウトした浦和は2-0で勝利し10連勝を達成。しかし、清家の連続ゴール記録は10でストップとなった。


日テレ東京ヴェルディベレーザ VS 大宮アルディージャVENTUS

首の皮一枚繋がっている優勝への可能性、ベレーザがホームに大宮を迎えての一戦は記録に残る試合となった。ファーストシュートを放ったのはアウェイの大宮。井上が右サイドを突破しチャンスを作る。しかし次第にベレーザが押し込む時間が増えると、24分にCKのサインプレーから藤野が決めてベレーザにスイッチが入ると36分にはオウンゴールで2点目。さらに38分には北村のゴールで一気に3点差をつける。反撃したい後半の大宮だったが55分、自陣でのミスからピンチを招くと最後は藤野に豪快に決められ0-4。押せ押せムードになったベレーザは59分に途中出場の土方が決めると68分には藤野がハットトリックを達成し6-0と大量リード。それでも1点を返すことに集中する大宮だったが75分に土方の今日2点目が決まり7失点。最後までベレーザからゴールを奪うことはできず、クラブワーストとある7失点の大敗。前々節の0-4からワースト記録を更新してしまった。一方のベレーザは今季最多の7得点でホーム3連勝。望みは繋がっている。


アルビレックス新潟レディース VS ジェフユナイテッド市原千葉レディース

4月最後の試合を迎えた新潟。圧倒的なホームの強さを見せる。前半から千葉相手にボールを握る展開を作ると開始7分、FKから山谷が合わせるもシュートはバーに直撃。それでも28分、上尾野辺のCKを石田がピンポイントで合わせて新潟が先制する。リードを許した千葉は大熊が決定機を作るものの決めることはできず前半を新潟がリードして折り返す。後半を主導権を握っていた新潟だったが70分、千葉がボールカットから速い攻撃を見せると鴨川のスルーパスに走りこんだ城和が冷静に流し込み同点に追いつく。その後は両チームチャンスを伺うものの得点が奪えず迎えた90分。クロスボールのこぼれ球を滝川が右足一閃。これがネットに突き刺さり新潟が劇的な勝ち越しゴールを決める。このゴールが決勝点となった新潟は2-1で千葉に競り勝ち3連勝となった。一方の千葉は上位の新潟相手に善戦したもののあと一歩及ばなかった。


AC長野パルセイロレディース VS ちふれASエルフェン埼玉

第8節以降勝利がない長野、ホームに5位につけるエルフェンを迎えての一戦。試合は両チーム引き締まった展開が続く。29分、稲村のクロスに安倍が合わせるが枠の上。対するエルフェンも金平がボレーシュートを放つも長野GK梅村がセーブ。両チーム決定的なチャンスは作れず前半をスコアレスで折り返す。ハーフタイムに動いたのはアウェイのエルフェン。橋沼を下げて桂を投入。後半開始直後から攻撃の時間が続いたエルフェンに対して守り抜く長野。試合が動いたのは試合も終盤に差し掛かろうとした71分、瀬戸口のCKを大沼がヘディングで折り返すと混戦の中で最後は佐久間が押し込んで先制点を獲得する。しかしここで動じなかった長野は86分、鈴木の左からのクロスに川船が走りこんでヘディングシュート。これが決まって長野がゲームを振り出しに戻す。結局このまま試合は終了し勝利の欲しかった両チームの一戦は1-1のドローとなった。


INAC神戸レオネッサ VS マイナビ仙台レディース

優勝への望みは勝利し続けることのINAC。仙台を迎えての一戦は開始早々の6分、相手の浮足立つところを狙った。相手DFの処理ミスを見逃さなかった田中がボール奪取。そのままドリブルで持ち込みGKとの1対1を制して先制する。さらに2分後の8分には北川のクロスからチャンスを作ると守屋のシュートは仙台GK齊藤にブロックされるがこぼれ球を押し込んだのは成宮。INACが早い段階で2点のリードを奪う。この2失点後は試合に落ち着きを取り戻した仙台。前半攻撃のチャンスはほとんど作れなかったが0-2で後半にかける。迎えた後半65分、田中が深くまで侵入すると最後は辻澤にお膳立てをしてINACが3点目。さらに68分には辻澤がゴール前まで詰め込んだところにボールがこぼれ今日2点目。INACが一気に試合を決めた。それでも仙台は77分、ハンドからPKを獲得すると廣澤が決めて1点を返すが反撃はここまで。2位のINACが危なげなく勝利し首位浦和の背中を追う。


ノジマステラ神奈川相模原 VS セレッソ大阪ヤンマーレディース

遂に公式戦30戦勝利なしとなってしまった相模原。このくらいトンネルから抜け出したい一戦は前半から相模原の気持ちが見える。それでもセレッソGK山下のセーブもあり得点は奪えず。前半は0-0で折り返す。前半思った試合展開にならなかったセレッソはハーフタイムに2枚替えを行い変化をつける。この交代がキッカケとなったか後半開始早々の47分、榊原のCKがこぼれると最後は南野が決めてホームの相模原が先制する。このリードを守り抜きたい相模原だったがまたしても悪夢が。後半アディショナルタイムの91分、CKのピンチは一度跳ね返したもののこぼれを回収した中西のロングボールに矢形がダイレクトで合わせてセレッソが劇的な同点ゴールをあげる。またしても勝利はお預けと思われた直後のキックオフ。前線にボールを送ると大竹がバッグヘッドで反らすと右サイドで榊原がクロス。このボールを白垣が足を投げ出してクリアするもののボールの行方はまさかのゴールの中へ。相模原の諦めない気持ちが実ったオウンゴールによって勝ち越しに成功。遂に長いトンネルを抜けた相模原が実に1年以上ぶりの公式戦勝利を手にした。


今節のMVP

藤野 あおば(日テレ東京ヴェルディベレーザ)

圧巻のゴールショーの立役者。自身はハットトリックに1アシストと完璧な仕事をこなした。


得点ランキング

藤野が3ゴールを追加し一気に3位に浮上。清家の11試合連続ゴールはならなかった。


アシストランキング

首位は変わらず塩越の10アシスト。守屋、藤野が順位を上げた。


JWCRランキング

今節の結果、長野が2ランクアップした。


順位表

上位が順当に勝利し変動なし。相模原が遂に初勝利を手にした。


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