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2023なでしこリーグ1部第4節・2部第2節レビュー

今節の対戦結果


試合レビュー

静岡SSUボニータ VS ASハリマアルビオン

連勝を狙う静岡と3連勝を狙うハリマの一戦。試合は開始11分、内田の縦パスを受けた山岸がゴールを決めてハリマが先制する。リードされた静岡は16分、抜け出した森田がGKと1対1の場面を作るもシュートは防がれゴールならず。19分にも森田がチャンスを作るが決められない。何度もハリマDFの背後を狙っていくもオフサイドになる場面が目立つ。1点とってから劣勢だったハリマは右サイドからクロスを上げると中の混戦から押し込んだ千葉のゴールが決まり追加点を奪う。前半をハリマが2点リードで折り返すとハーフタイムに静岡は一気に4枚替えを行い勝負に出る。57分、縦に早い攻撃を仕掛けた静岡は1分前に交代で入った土屋がゴールを決めて1点を返す。その後も攻める静岡、87分にはGKとの1対1の場面を迎えるもシュートはGKのファインセーブに阻まれる。最後まで同点を狙った静岡だったがハリマの壁を打ち破れず2-1でハリマが3連勝となった。


バニーズ群馬FCホワイトスター VS 朝日インテックラブリッジ名古屋

今季まだ勝利のないバニーズと開幕戦以来の勝利を目指す名古屋の一戦。試合は名古屋ペースで進むも両チーム決定機がなかなか作れない。その中で迎えた32分、左サイド髙島のクロスをファーサイドから前に走りこんだ江﨑が頭で合わせ名古屋が待望の先制点を掴み取る。これでギアの上がった名古屋は39分、裏へのロングボールを走りこんだ江﨑の折り返しを髙島が合わせて追加点。2人のホットラインで前半は2点リードで折り返す。後半に入るとバニーズがボールを握る時間が少しずつ増えていくが名古屋の堅い守備の前にチャンスが作れない。カウンター狙いの名古屋相手にリスクをかけた攻撃ができないバニーズはそのまま時間だけが過ぎていく。結果的に後半は相手より多いシュート数はあげるものの得点には結びつかず。名古屋が2-0でバニーズに勝利した。


オルカ鴨川FC VS 日体大SMG横浜

3連勝中のオルカは日体大をホームに迎えての一戦。試合は予想を反して日体大のペースで進む。先にゴールを決めたのも日体大。41分、右サイドからのクロスを一度はクリアするもこぼれ球に反応した渡部のゴールがバーに当たりラインを超え前半のうちに先制する。対するオルカは前半シュート0と持ち味の攻撃が完全に封じられてしまった。後半に折り返すと前半の静けさが嘘のようにオルカ攻撃陣が日体大ゴールを襲う。51分、ハンナディアスが右サイドを突破し中に折り返すと混戦からのこぼれ球を浦島がシュート。ボールはポストに当たり惜しくもゴールにはならない。追いつきたいオルカは62分、68分、合計4枚の交代カードを切って勝負に出る。そして79分、兼重が右サイドを粘ってクロスをあげるとボールは流れて逆サイドへ。そこに走りこんでいた児玉のシュートが決まりオルカが遂に同点に追いつく。試合はそのまま終了。1点を守り抜けたい日体大だったがこらえきれず1-1の引き分けに終わった。


ニッパツ横浜FCシーガルズ VS 大和シルフィード

前節勝利しているチーム同士の一戦は開始早々動く。5分、前線からプレスをかけたニッパツはシルフィードGK今井から片山がボールを奪うと無人のゴールに流し込み先制する。その後もニッパツがボールを支配する時間が続き決定機を作っていく。43分には片山がゴール前で強烈なシュートを放つもGKのファインセーブの前に追加点ならず。ニッパツ1点リードで後半に入ると今度は一転してシルフィードペース。立ち上がりから積極的にシュートを放つなどチャンスを作る。そして69分、CKを根府が頭で合わせて遂に同点に追いつく。その後の逆転が時間の問題かと思われる程シルフィードが決定機を作るが75分を過ぎるとシルフィード選手達に疲労が見え始める。そして79分、前線でボールを奪うとパスを受けた片山がフリーで打ち抜いたシュートがネットを揺らしニッパツが勝ち越す。そして83分にはクロスボールを松本が合わせ3点目。試合はそのまま終了し3-1でニッパツが3連勝を飾った。


スペランツァ大阪 VS スフィーダ世田谷FC

現在3連敗中と調子の上がらない大阪。対するスフィーダも前節黒星を喫し連敗だけは避けたい。試合は開始10分、スフィーダはペナルティエリア内でファールをもらいPKを獲得する。キッカー新堀のキックはポストに当たりゴールならず。ピンチをしのいだ大阪は直後の15分、右サイドのクロスを深澤が頭で合わせ先制する。しかしここで気が緩んだのか直後の16分、またしてもスフィーダにPKを献上するとキッカーは先ほど外した新堀。さっきと同じコースに蹴ったシュートが今度は決まりスフィーダがすぐさま同点に追いつく。追いついたスフィーダは27分、スルーパスを受けた新堀がゴールを決めあっという間に逆転に成功する。そのまま前半をリードして終えると後半は一転して拮抗した展開に。なかなか決定機が現れないなか迎えた77分、右サイドからのグラウンドーのクロスを中山が体勢を崩しながらシュート。これが決まりスフィーダが追加点。その後はスコア動かず結果的には3-1でスフィーダの勝利。大阪は4連敗となってしまった。


愛媛FCレディース VS 伊賀FCくノ一三重

まだ勝利のない愛媛と前節初黒星を喫し連勝が2でストップした伊賀の一戦。試合はチャンスらしいチャンスが作れない進んでいく。伊賀はCKのチャンスにサインプレーを交えて変化をつけた攻撃をするも得点には結びつかないまま迎えた35分、伊賀は西林のクロスを小林が頭でつなぎ最後は森がダイビングヘッドで押し込み先制する。1点を追う展開となった愛媛は後半に入ってもチャンスが生まれず。70分を過ぎると積極的に交代カードを切って勝負に出る。徐々にチャンスは作り始めるもののゴールまでは遠く88分にはCKからの混戦で平田にゴールを奪われ万事休す。試合を上手に進めた伊賀が2-0で勝利し今季3勝目をあげた。愛媛は対照的に4戦勝ちなしとなってしまった。


つくばFCレディース VS 吉備国際大学Charme岡山高梁

開幕戦を勝利で飾ったつくばが連勝目指し吉備国大を迎えた。試合は開始早々の3分、CKを松原が頭で合わせてつくばが先制する。そして15分、今度は右からのCKをまたしても松原が頭で合わせ早くも追加点。試合を優位に進めるつくばは31分には工藤がゴールを決めて前半だけで3-0とつくばがリードする。苦しい展開となった吉備国大はハーフタイムに2枚替えを行う。前半とは打って変わり吉備国大がシュートシーンを作る回数が増えていく。そして72分、岩田のクロスが直接ゴールに吸い込まれ吉備国大が1点を返す。その後80分を過ぎるとオープンな展開となるが両チームゴールは生まれず。シュート数はわずか6本ながら3点をとったつくばが開幕連勝スタートとなった。


FCふじざくら山梨 VS ノルディーア北海道

前節敗れたチーム同士の一戦は山梨が有利に試合を進める。菅、永木を中心にノルディーアゴールに迫る山梨。だが必死に粘るノルディーアDF陣相手にゴールが奪えない。CKが前半だけで8本もあるが決めきれず前半をスコアレスドローで折り返す。後半に入ってもノルディーアは防戦一方。得点が入るのも時間の問題だと思われるがその1点が遠い。山梨は途中出場の広沢、脇田が果敢にシュートを打つが決まらない。90分で20本のシュート、15回のCという驚異的なスタッツを記録するも最後まで得点が奪えなかった山梨。対するノルディーアはシュートが前半の1本だけと90分間ほとんどがワンサイドゲームだった一戦は守り抜いたノルディーアが勝点1を奪う結果となった。


ヴィアティン三重レディース VS JFAアカデミー福島

ホーム開幕戦となった三重は前節白星をあげた福島を迎えての一戦。堅い展開となったこの試合は両チームとも少ないながらもチャンスを作るが得点まで結びつかない。ペースは福島にあるものの三重の守備をひかりゴールが遠く、前半をスコアレスで折り返すと後半に入っても展開は変わらず。三重がチャンスを作るシーンが増え福島が一転して守りに転じるものの両チーム決定力不足もありゴールは生まれず。試合はスコアレスドローで追わり三重としては2戦連続の引き分け、福島は開幕2連勝とはならなかった。


岡山湯郷Belle VS 福岡J・アンクラス

今季初勝利を飾りたい湯郷は前節ヴィアマに大敗し気持ちを切り替えたいアンクラスとの一戦。最初にチャンスを迎えたのは湯郷、34分、前節もゴールを奪っている横山が決め2試合連続のゴールで先制に成功する。前半をリードして終えた湯郷だったが後半に入るとアンクラスにいきなりチャンスが生まれる。前半からチャンスに顔を出していた柳田だったが59分に同点ゴールを決めて試合を振り出しに戻す。その後は勝利が欲しい湯郷のペースに再度変わるも耐えるアンクラス。そしてこのまま試合終了かと思われたアディショナルタイム、小山の劇的ゴールでアンクラスが土壇場の逆転劇。試合を支配していた湯郷だったがまさかの逆転負けで勝点を失ってしまった。逆にアンクラスは前節の大敗を払しょくする勝点3となった。


ヴィアマテラス宮崎 VS ディアヴォロッソ広島

前節6ゴールと大勝したヴィアマがなでしこリーグ初ホームゲームを迎える。900人を超える観衆を前にヴィアマのゴールラッシュが今節も生まれる。まずは4分に齊藤が今季5ゴール目をあげると7分には永野のゴールで早くも追加点。2点リードされたディアヴォロッソだったがその後はヴィアマの攻撃を何とか耐えてこれ以上の追加点を許さない。しかし後半に入るとヴィアマの攻撃に耐えられず50分には島田のゴールで3点目を奪われると、65分には嘉数のゴールで4-0。アディショナルタイムには坂本がダメ押しの5点目を奪い試合終了。今節も5得点の快勝となったヴィアマ、圧倒的な攻撃力で首位を突き進む。対するディアヴォロッソは試合を通じてシュートが1本も打てず力の差が如実に表れた結果となった。


今節のMVP

片山由菜(ニッパツ横浜FCシーガルズ)

開始早々に先制点を、チームが追いつかれた後の終盤で追加点を奪うなど2ゴールの活躍で勝利に貢献。

松原ゆき(つくばFCレディース)

3分、15分と早い段階で2ゴールをあげ勝利に貢献した。チームも開幕連勝スタート。


得点ランキング

首位は4ゴールで内田、新堀、小川、平田の4名。次いで片山が3ゴールで追う展開。

2部では齊藤が5ゴールで首位を走る。次いで板村の3ゴール、松原、横山の2ゴールとなっている。


アシストランキング

内田、室井が今節アシストを記録し2アシストで合計7名が並んでいる。


JWCRランキング

伊賀、オルカが1ランクアップ。ノルディーアは2ランクアップとなった。


順位表

1部では全勝チームが早くも消え勝点10でハリマ、オルカ、ニッパツの3チームが並んでいる。大阪はまだ勝点なしの4連敗。

2部ではヴィアマ、つくばが連勝スタート。連敗チームはおらず全てのチームが勝点を獲得している。

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