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2023 皇后杯準決勝レビュー

準決勝の試合結果


試合レビュー

三菱重工浦和レッズレディース VS サンフレッチェ広島レジーナ

2年ぶりの決勝進出を狙う浦和と初の準決勝に駒を進めた広島の一戦。試合のペースを握るのは浦和。19分、浦和はCKを獲得すると猶本のキックを高橋が頭で合わせ、最後はゴール前で体を張っていた安藤の足に当たってゴールが決まり浦和が先制する。リードを奪った浦和だったが24分、得点を奪った安藤が負傷により交代を余儀なくされる。しかしそれでも流れを渡さない浦和は42分、猶本の華麗なテクニックで相手を交わしシュートを放つと、これがネットに突き刺さり浦和がリードを広げる。ここまであまり良いシーンの作れなかった広島だったが前半アディショナルタイム、中嶋の裏へのパスから立花がゴールを決めて点差を縮める。前半のうちに1点を返せた広島は後半に入ると前からの圧力を増やす。さらに54分には猶本が負傷により交代となるなど試合プランの変更が余儀なくされた浦和。そして60分、ゴール前での混戦から最後は瀧澤がヘディングで合わせて広島が2点差を追いつき試合を振り出しに戻す。その直後、浦和は石川を投入し守備の安定を図ると徐々に広島の攻撃を封じ始め清家を中心にチャンスを作り出す。しかし90分では決着はつかず延長戦に入ると試合が動く。91分、瀧澤のクロスボールからゴール前で混戦模様になると必死に跳ね返す浦和DFに対して最後は中嶋のシュートが勝り、遂に広島がリードを奪う展開に。そしてここまで選手交代を行っていなかった広島が103分に松本を投入し延長前半を終える。なんとしても追いつかなければならない浦和は高橋を前に配置し菅澤との2トップにする。前がかりになる浦和に対して守り切りを狙う広島。上回ったのは浦和、112分に遠藤のパスから清家がヘディングで押し込んで同点に追いつく。逃げ切りに失敗した広島だが逆転は許さず、試合はPK戦へ。浦和のサポーターの前で行われたPK戦は両チーム2人目まで決める。先攻の浦和は3人目の塩越が決めると、後攻の広島の3人目柳瀬のキックはコースが甘く浦和GK池田がセーブ。リードして迎えた浦和の4人目はGKの池田。これをしっかりと決め勝利を近づける。そして決めないと負けが決まる広島の4人目のキッカーは市瀬。コースを狙った市瀬のキックは池田がしっかりと読み切ってセーブ。これにより浦和がPK戦の末に広島を破り決勝進出を決めた。


INAC神戸レオネッサ VS ちふれASエルフェン埼玉

昨年に引き続き2大会連続の決勝進出を狙うINACとクラブ初の決勝進出を目指すエルフェンの一戦。試合のペースを握るのはINAC。キャプテンの田中を中心にエルフェン陣内に攻めあがる回数が目立つ。それでもシュートシーンをなかなか作らせないエルフェンは準々決勝のベレーザ戦同様にしっかりと守備から入りカウンターを狙う。それでも38分、エルフェンは金平がペナルティエリア内でファールをしてしまいINACはPKを獲得すると、キッカーの田中はしっかりとこれを決めてリードを奪う。前半シュートを1本も放つことが出来なかったエルフェンはハーフタイムに唐橋に代えて祐村を投入する。その効果もあってか後半最初のチャンスを作ったのはエルフェン。52分、右サイドの佐久間からのボールを祐村が受けると最後はマークを外した吉田のダイレクトシュートが決まってエルフェンが後半早々に同点に追いつく。しかし、これに慌てなかったINACは61分、ゴール前での混戦から最後は守屋が決めて勝ち越しに成功する。再度リードを許したエルフェンだったが83分、ゴール中央でボールを受けた祐村のシュートがポストに当たると跳ね返りがINACのGK山下に当たりネットを揺らす。祐村のゴールへの気持ちが伝わりエルフェンが終盤で試合を振り出しに戻す。そしてこのまま2-2で後半が終了し延長戦へ。延長前半は両チーム疲労もあり目立ったチャンスが作れず迎えた延長後半。なんとしても120分で決着をつけたいINACは猛攻をしかけると試合ラストの120分、左サイドから上げた北川のアーリークロスが誰も触れずにそのままゴールへ吸い込まれINACが劇的な決勝ゴールを決める。最後まで粘ったエルフェンだったが力尽きた。試合はこのまま終了しINACが3-2で接戦を制して2大会連続の決勝へと駒を進めた。


得点ランキング

齊藤が首位で5ゴール。浦和の安藤が3ゴール、INACは北川、田中が2ゴールとなっている。


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