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2023なでしこリーグ1部第11節・2部第9節レビュー

今節の対戦カード


試合レビュー

バニーズ群馬FCホワイトスター VS 静岡SSUボニータ

3戦連続引き分け中のバニーズが連敗中の静岡を迎えての一戦。試合は開始3分、山本が右サイドをドリブルで仕掛けると中の梅津が合わせて静岡が先制する。その後は落ち着いた展開となり両チームにチャンスがあるもののゴールにはつながらず前半を0-1でホームのバニーズがビハインドで折り返すと後半に入り57分。右サイドを崩すと後藤のクロスを塩谷が合わせて同点に追いつく。その後の果敢に逆転を狙うバニーズは74分、またしても右サイドからチャンスを作ると、伊藤のシュートはGKが一度は防ぐがこぼれをそのまま伊藤が押し込みバニーズが逆転に成功する。リードを奪ったバニーズはそのまま試合は落ち着いて締め2-1で逆転勝利。これで4戦負けなしとなった。対する静岡は逆転負けを喫し3連敗となってしまった。


 ASハリマアルビオン VS スペランツァ大阪

3戦引き分けのハリマと残留へ勝点3が必須の大阪の一戦。18分、相手からボールを奪うと内田が決めて先制するとその後もチャンスを作り続け前半最後の43分には小島のインターセプトから千葉がシュート。これは大阪GK島田がセーブするもこぼれ球を内田が押し込み追加点。前半を2点リードで折り返すと追いつきたい大阪は50分、中野のゴールで1点を返し反撃の狼煙を上げるが65分、内田のハットトリックが決まり3-1。大阪はまたしても点差を広げられてしまう。結局その後はスコア動かず試合終了。ホームのハリマが3-1で快勝。大阪は前半戦を終えてわずか1勝と残留へ早くも黄色信号が灯った。


オルカ鴨川FC VS 愛媛FCレディース

1100人を超える観衆が集まったこの一戦。オルカとしては負けるわけにはいかない。しかし先制点を奪ったのはアウェイの愛媛。16分、今蔵が中へ切り込み小島にパスを送ると受けた小島のシュートはオルカGK田谷がセーブ。しかしこぼれ球を久保田が押し込みゴール。オルカは早い時間帯から追う展開となってしまったが直後の21分、前線からのプレスがハマると愛媛GK小松へバックパス。そこまでプレスをかけに行った鈴木はスライディングをすると小松の蹴ったボールが当たりそのままゴールへ。粘り強いプレーでオルカがすぐさま同点に追いついた。前半を1-1で折り返すと後半は両チーム堅い展開に。シュートシーンもなかなか作れず交代で打開を図るもゴールに結びつかない。結局後半はスコアが動かずタイムアップ。大観衆のなか行われた試合は1-1でドローとなった。


日体大SMG横浜 VS ニッパツ横浜FCシーガルズ

横浜ダービーとなったこの一戦。立ち上がりから攻勢に出たのは首位のニッパツ。攻撃力に定評のあるチームが果敢に日体大ゴールに迫るも体を張った守備が光る。そして迎えた32分、劣勢だった日体大だが森田が相手からボールを奪取からチャンスを作ると高原のゴラッソが決まりホームの日体大がワンチャンスでリードを奪った。しかし黙っていないニッパツは直後の37分、敵陣深くで室井がボールを奪取すると片山につなぐ。片山はこれを冷静に決めて同点に追いつく。前半を1-1で折り返すと60分、右サイドを抜け出した渡部のクロスを蔵田が合わせてニッパツが逆転に成功すると70分にはパスを受けた室井が仕掛けからのシュートが決まり点差を広げる。2点リードされた日体大は選手交代を行いながら打開を試みるもうまくいかず試合は終了。結果的には3-1で首位のニッパツが勝利した。


大和シルフィード VS 朝日インテックラブリッジ名古屋

3戦勝ちなしのシルフィード、連勝を狙う名古屋の一戦。試合は立ち上がり早々に動く。5分、右サイドからのクロスボールを神谷がヘディングシュート。ボールはバーに当たって弾かれるもののこぼれを神谷が押し込み名古屋が先制する。その後も神谷を中心にシルフィードゴールを狙う名古屋。しかし追加点はなかなか奪えずシルフィードもチャンスが作れない。前半をこのまま1-0で名古屋リードで折り返すと両チームハーフタイムに選手交代を行い仕掛ける。ボールを保持するのは名古屋だがシルフィードも追加点を許さない守りで凌ぐ。時間だけだ過ぎていく後半に焦りの出るシルフィード選手たち。名古屋もリードしている展開で落ち着いた試合運びを見せタイムアップ。アウェイの名古屋が立ち上がりの1点を守り抜き勝利を手にした。


伊賀FCくノ一三重 VS スフィーダ世田谷FC

優勝争いへ負けが許されない前半戦ラストゲーム。失点だけは避けたい両チームの立ち上がりは堅い展開に。中盤での攻防が多く両チームの自慢の攻撃陣が持ち味を発揮できない時間が続く。伊賀は3本、スフィーダは1本と両チームシュートが少ない中前半をスコアレスで折り返すと後半はホームの伊賀が徐々にチャンスを作り始める。65分に途中交代で入った常田を中心にスフィーダゴールを脅かす。対するスフィーダもセットプレーからゴールを狙う。しかしどちらも得点には結びつかずこのままタイムアップ。拮抗したこの試合はスコアレスドローとなった。伊賀は3戦勝ちなし、スフィーダも2戦連続スコアレスで後半戦に巻き返しを誓う。


ヴィアマテラス宮崎 VS 吉備国際大学Charme岡山高梁

首位で折り返しを狙うヴィアマがホームで吉備国大を迎えての一戦。前半は吉備国大のDF陣が齊藤を中心とした攻撃力のあるヴィアマを封じ自分たちの理想とする展開に持ち込む。シュートこそ打つシーンは作れなかったが前半をシュート4本に抑え込んだ。しかし後半に入ると首位のヴィアマは修正を施す。60分に岡野、坂田を投入するとこの狙いが的中する。67分、坂田がゴールを奪いヴィアマが先制すると69分には有馬のゴールで追加点を奪う。攻勢で出ざるを得なくなった吉備国大だったが84分にPKを与えてしまうとキッカーは得点ランク首位の齊藤。齊藤のキックはバーに当たりゴールとはならなかったものの直後の85分に岡野のゴールで3点差に広げて試合終了。首位のヴィアマが前半苦戦するも力の差を見せ前半戦を首位で折り返した。


ヴィアティン三重レディース VS ノルディーア北海道

連敗中だがホームゲームでは無敗の三重が今季初勝利を狙うノルディーアを迎えた。試合はホームの三重の攻める展開が続く。山口を中心にノルディーアゴールに迫るも得点力の低さが露呈し決まらない。ノルディーアも大沼が1本シュートを打っただけで攻撃のチャンスが訪れない。0-0で後半に入ると三重がより攻勢に出る。粘っていたノルディーアだったが52分、矢野のゴールで遂に三重が先制点を奪う。リードを作った三重は落ち着いた試合運びに出る。追いつきたいノルディーアだったが後半もシュートは1本とチャンスが作れず試合終了。三重がホームでの無敗を4に伸ばした。


FCふじざくら山梨 VS ディアヴォロッソ広島

上位へ向けて勝利の欲しい山梨が下位で低迷しているディアヴォロッソとの対戦。試合はホームの山梨が攻める展開。キャプテン田中が前半だけでシュートを4本放つなど積極的にディアヴォロッソゴールを脅かす。対するディアヴォロッソはシュートシーンこそ作れないがCKからチャンスを演出する。両チーム決定的なチャンスは活かせず前半をスコアレスで折り返すと後半は両チーム落ち着いた展開に。両チームともシュートシーンが少なくなり時間が経過する。そしてそのままゴールは生まれず試合終了。前半戦最後の一戦がスコアレスドローに終わった。どちらも後半戦の巻き返しに期待したい。


岡山湯郷Belle VS JFAアカデミー福島

2連勝中の湯郷が2試合勝ち星がない福島を迎えての一戦。試合は両者堅い立ち上がりから入るものの最初のチャンスをものにしたのはアウェイの福島。22分、板村のゴールで先制点を奪う。前半はこの1点しか生まれずロースコアで後半へと折り返すと前半とは打って変わって打撃戦となる。そのなかで56分、またしても板村のゴールで福島が追加点を獲得する。板村は今季7ゴール目となった。2点先行された湯郷は8試合連続ゴール中の横山を中心に福島ゴールに迫るがなかなか点が入らない。対する福島も板村が5本のシュートを放つなどハットトリックを狙いに行く。両チーム一歩を引かない打ち合いとなったがスコアは動かずアウェイの福島が2-0で勝利し3試合ぶりの勝利を手にした。


つくばFCレディース VS 福岡J・アンクラス

上位同士の重要な一戦。昇格を目指す上で負けられない前半戦のラストゲームはホームのつくばが優勢。シュート数ではアンクラスが1本に対し4本放つがゴールは決まらない。なかなか攻撃のチャンスを作れないアンクラスは前半から勝負に出る。35分に藤﨑、上村のFW2枚を交代し柳田、岡を投入する。しかし後半に入っても有利に試合を進めたのはつくば。56分、赤嶺のゴールでつくばが先制点を奪う。ゲームを流れを作れないアンクラスは58分に途中出場の岡に代えて平坂を投入すると65分、小山のゴールでアンクラスが同点に追いつく。そして直後の69分には途中出場の柳田が期待に応える逆転ゴールを決めて試合をひっくり返す。逆転されたつくばは70分に2枚替えを行い打開を図るも流れを引き寄せることはできず、アウェイのアンクラスが逆転勝ちで貴重な勝点3を獲得した。


今節のMVP

内田 美鈴(ASハリマアルビオン)

ハットトリックの活躍でチームの勝利に貢献。チームも5試合ぶりの勝利となった。

板村 真央(JFAアカデミー福島)

2ゴールの活躍で好調湯郷相手に勝利。チームも勝点を17とし3位で前半戦を折り返した。


得点ランキング

1部では内田がハットトリックの活躍で9ゴールとし単独2位に。首位片山も1ゴールを記録し二桁に乗せた。

2部では板村が2ゴールを記録し7ゴールで3位に浮上。横山の連続ゴールは8試合でストップした。


アシストランキング

室井が1アシストを記録しトップの5アシスト。2位に浦島の4アシスト。


JWCRランキング

2つ以上の変動ではつくばが2ランクダウンとなった。


順位表

今節でリーグの半分が終了したが1部ではニッパツが2部ではヴィアマが首位。

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