2023なでしこリーグ1部第5節・2部第3節レビュー
今節の対戦カード
試合レビュー
朝日インテックラブリッジ名古屋 VS 静岡SSUボニータ
3連勝を目指す名古屋が連敗中の静岡を迎えての一戦。先制は静岡が25分、CKの流れから加藤がこぼれ球を豪快に振り抜くとボールはネットに突き刺さる。先制された名古屋はチャンスを作る場面はあるもののゴールを奪えず前半を折り返す。後半に入ると名古屋のゴールショーが始まった。48分、相手ゴールキックを神谷がヘディングで跳ね返すと相手DFに走り勝った水野が流し込んで同点に追いつく。57分には水野とのコンビネーションで崩した神谷のゴールが決まり逆転すると66分には江﨑、77分には黒木とゴールが決まり4-1に。勢いは止まらず83分に安部が5点目を決めるとオウンゴールでさらに追加点を奪い終わってみれば6-1で名古屋が大勝となった。
スペランツァ大阪 VS ニッパツ横浜FCシーガルズ
対照的な成績となってるチームの一戦は大阪で行われた。試合は立ち上がり2分、室井が右サイドからペナルティエリア内に侵入すると中で松本が合わせてニッパツが先制点を奪う。これに対し森迫を中心に同点を狙う大阪だったがゴールが生まれたのはまたしてもニッパツ。クロスボールの競り合いで片山が倒されてPKを獲得すると、キッカーは倒された片山。冷静にGKの逆をつき2点差とする。早く追いつきたい大阪はハーフタイムに3枚替えを決行し打開を図るが得点は生まれない。やっとのことでゴールをこじ開けたのは81分、CKのこぼれ球を小嶋が決めて1点差とするがここまで。逃げ切ったニッパツが4連勝。対する大阪は開幕5連敗となってしまった。
大和シルフィード VS 愛媛FCレディース
2勝目を目指してシルフィードが愛媛をホームに迎える。開始4分、シルフィードは愛媛の左サイドを攻略するとクロスボールをフリーになった根府が頭で合わせ先制する。勢いに乗ったシルフィードは12分、前線からプレスをかけてボールを奪うとパスで相手DFを崩し最後は濱本が決めて追加点。早い段階で2点差とされた愛媛は36分、中央でボールを受けた小島が相手GKの位置を確認すると放ったロングシュートがネットに吸い込まれ1点差とする。39分、左サイドからのグラウンダーのクロスを小島がシュート。一度は相手DFにブロックされるがこぼれ球をそのまま押し込み2-2の同点とする。前半を2-2のまま終了すると後半は一転して守りあう展開に。両チームシュートシーンはあるものの好守もありゴールは生まれず試合はこのまま終了。結果的には2点リードを守れなかったシルフィードは痛い引き分けとなった。
伊賀FCくノ一三重 VS バニーズ群馬FCホワイトスター
優勝争いには勝利したい伊賀は今季まだ勝ち星のないバニーズとの一戦に臨んだ。試合は一進一退の攻防が続く中迎えた38分、伊賀は小林が平田との崩しからゴールを決めて1点リードして前半を終える。後半に入るとバニーズがチャンスを作る。塩谷、新田が積極的にゴールを狙うと実を結んだのが65分、右サイドからのクロスを塩谷がシュート。これをGKが防ぐとこぼれ球を松井がシュート。これもなんとか防ぐ伊賀だったが、そのこぼれにいち早く反応した新田のシュートが決まりバニーズが同点に追いつく。同点になってからは両チームとのボールを前に運ぶ回数が少なくなっていきスコアは動かず、そのまま1-1のドローとなった。
ASハリマアルビオン VS オルカ鴨川FC
共に勝点10の上位直接対決はともに堅い試合となった。前半は両チームとも締まった展開となりシュートシーンもほとんど生まれない状態。その中ハリマにアクシデントが発生する。25分、村田がプレスをかけに行く際に体勢を崩し転倒。その際に負傷してしまい起き上がることができず担架が要請される。このアクシデントもありハリマはペースを掴めず、オルカもボールを前に送るもののタッチラインを超えてしまうシーンが目立つ。後半に入ると最初に歓喜が訪れたのはオルカ。50分、鈴木が抜け出してシュートを放つとボールはバーに直撃、これを松尾美月が押し込んで待望の先制点。66分には裏を抜け出した松尾美月がシュートを放つがハリマGK竹下がセーブ、しかしこのこぼれ球を浦島が流し込んでオルカが追加点。チャンスをしっかりとものにしたオルカが直接対決を制して貴重な勝ち点3を獲得した。
スフィーダ世田谷FC VS 日体大SMG横浜
連勝を狙うスフィーダが開幕戦以来の勝点3を狙う日体大をホームに迎えた。試合は開始4分、左サイドで森田が受けると中へのクロスを北沢がボレーで合わせ日体大が先制する。出鼻をくじかれたスフィーダはリズムがつかめずシュートシーンも少ない。前半はこのままスコアが動かず迎えた後半。ハーフタイムにはケガから復帰した大竹が樫本に代わり出場。エースの復帰に期待がかかる大竹だが相手DFのマークに苦しみ自由にさせてもらえない。時間だけが過ぎていくなか試合も終盤へと突入する。互いに疲労が見え始めオープンな展開となってきた。そしてこのまま終わるかと思われた90分、敵陣深くでFKを獲得すると走りこんだ大竹が頭で合わせ土壇場で同点に追いつく。ここで試合は終了。勝利を目前にして追いつかれた日体大。対するスフィーダはエースの復帰後初ゴールが貴重な同点ゴールとなった。
吉備国際大学chrome岡山高梁 VS ヴィアティン三重レディース
調子の上がらない両チームの一戦。試合は早い段階で動く。開始7分、三重の片野田のゴールで幸先良く先制する。その後は両チームともチャンスは作るもの得点には結びつかず後半を迎えると早々の49分に長谷川のゴールで三重が追加点をあげる。反撃したい吉備国大は72分に板倉のゴールで1点差に迫るが、86分には今日2点目となる片野田のゴールで再度2点差にされるとタイムアップ。3-1で三重が勝利を飾った。
JFAアカデミー福島 VS 福岡J・アンクラス
連勝を目指すアンクラスがアウェイの地に乗り込む。しかし試合はアンクラスの防戦一方。敵陣までボールを運べずシュートが打てない。福島としてもボールは握れるがシュートが少ない。後半に入っても展開は変わらず福島が徐々にシュート数を増やす。しかしアンクラスの堅い守備は破れずこのまま試合終了かと思われた89分、チーム初シュートとなる岡のシュートが決まり押し込まれていたアンクラスが決勝点。1発に泣いた福島、アンクラスとしては苦しいながらも勝点3を掴んだ。
ディアヴォロッソ広島 VS ノルディーア北海道
共にシーズン初勝利をかけての一戦は拮抗した展開で始まる。両チームとも決定機が作れない中前半最後の45分、向井のゴールによってディアヴォロッソが先制して折り返す。後半に入るとディアヴォロッソの攻撃シーンが増えていく。そして65分には森山のゴールで追加点を上げ試合は2-0。ノルディーアは後半シュートが打てず苦しい試合となった。ディアヴォロッソは今季初勝利。
ヴィアマテラス宮崎 VS 岡山湯郷Belle
連勝中のヴィアマがホームに湯郷を迎えての一戦。試合は好調ヴィアマペースで進む。開始15分には齊藤の今季6ゴール目で先制すると23分にはまたしても齊藤のゴールで早くも2点差とする。負けてはいられない湯郷も2分後の25分に山下やゴールで1点返す。追いつきたい湯郷は後半に入りシュート数が増えていく。後半だけで5本のシュートを放つ。そして70分に横山が3試合連続となるゴールを決めて湯郷が同点に追いつく。試合はそこまま終了し2点差を追いついた湯郷がアウェイで貴重な勝点1を手に入れた。
FCふじざくら山梨 VS つくばFCレディース
初勝利を手にしたい山梨が連勝中のつくばをホームに迎えた。試合は前半からつくばがペースを掴む。FW小林を中心に山梨ゴールに迫るが得点にはいたらない。対する山梨も前半はシュート1本に押され込まれてしまう。後半に入ると山梨も徐々にチャンスを作れてくるが互いにゴールが遠い。このままスコアレスで終わるかと思われた87分、つくばの石井のゴールが決まり劇的勝利。これでつくばは開幕3連勝となった。
今節のMVP
神谷 千菜(朝日インテックラブリッジ名古屋)
1ゴール3アシストの大活躍でチームも6得点の大勝。チームも連勝で4位に浮上した。
片野田 朱珠(ヴィアティン三重レディース)
2ゴールの活躍でチームの今季初勝利に大きく貢献した。順位もこの勝利で4位に浮上した。
得点ランキング
1部では、片山、浦島が1ゴールずつあげた。得点ランクでは片山が首位タイになり浦島も単独6位となった。
2部では齊藤が2ゴールで独走の7ゴール。3試合連続ゴールの横山が板村と並んで3ゴールの2位タイとなる。
アシストランキング
神谷が3アシストを記録し一気にトップタイに躍り出る。江﨑、倉富も1アシストを記録し4位タイへ。
JWCRランキング
2ランクアップから3ランクダウンと大きく変動あり。
順位表
今節の結果1部ではオルカが無傷で勝点13とした。
2部ではヴィアマの連勝がストップ。つくばが開幕3連勝をはたし去年とは違った印象。
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