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2023-24 WEリーグ第6節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

大宮アルディージャVENTUS VS アルビレックス新潟レディース

年内最後の試合となる大宮は新潟をホームに迎えてのオレンジダービー。最初のチャンスは16分、中盤でボールを奪った新潟は右サイドに展開すると川澄のクロスに石淵が頭で合わせてアウェイの新潟が先制する。24分、白沢がペナルティエリア内で2人交わしてシュートを放つと大宮GK望月がセーブするも、こぼれ球を滝川が押し込んで新潟がリードを2点に広げる。今節も前半の戦い方で課題が出てしまった大宮だが37分に杉澤がゴール前でシュートを放つも新潟GK平尾がセーブ。前半は新潟がリードを維持したまま後半に入る。ハーフタイムの修正に定評のある大宮はだが苦戦を強いられる。58分、滝川が自らドリブルで運びシュートを打つがゴール左。67分にも滝川が反転からのシュートを放つなど積極的な姿勢が目立つ。しかし大宮は79分、CKのこぼれ球を乗松が中に入れると長嶋が頭で合わせて点差を縮める。その後も同点を狙って攻める大宮だが川澄を中心とした新潟が落ち着いて時間を使い逃げ切りに成功。これで5戦負けなしの2連勝で暫定首位に立った。


ちふれASエルフェン埼玉 VS ジェフユナイテッド市原千葉レディース

上位に食らいつくためにも勝点3が欲しい両チームの一戦。4分、エルフェンの背後を取った千葉は山口のグラウンダーのクロスがクリアされるものの自ら回収しシュートを放つ。ボールは枠には飛ばなかったものの立ち上がりに勢いづける。対するエルフェンも8分、FKから瀬戸口のキックに大沼が頭で合わせるもゴール上。その後も攻勢を強めるエルフェンだがネットを揺らすことはできない。前半をスコアレスで折り返すと後半立ち上がり早々のエルフェン、瀬戸口のクロスに佐久間がヘディングで合わせるも枠の右。51分の千葉、裏へのロングボールに反応した千葉玲海菜がワンタッチで送ると大澤のシュートはエルフェンGK浅野がセーブ。78分、千葉は今田、城和を投入して勝負に出ると85分、左サイドの大澤のクロスに反応した千葉玲海菜が先に触り落ち着いてゴールに流し込んで千葉が試合終盤に勝利を近づける先制点を獲得する。リードを奪われたエルフェンも直後の88分に祐村、高橋を投入し攻めの枚数を増やすものの追いつくことはできず試合終了。千葉が拮抗したゲームを勝ち切り3試合ぶりの勝利を手にした。


ノジマステラ神奈川相模原 VS マイナビ仙台レディース

今季まだ勝利のない相模原がホームに仙台を迎えての一戦。9分、廣澤がエリア内に侵入すると中島へ意表を突くヒールパス。受けた中島のシュートは相模原GK久野がゴールライン上でなんとか防ぎ得点は許さない。19分、右サイドの高平からパスを受けた遠藤は切り替えしてのコントロールシュートが決まって仙台が先制する。42分には高平のグラウンダーのクロスに中島がダイレクトで合わせて仙台が追加点。45分の相模原、ペナルティエリア内でボールを回収すると榊原が自らシュートを放つが惜しくもバーに直撃。前半は仙台が試合を優位に進め2点リードで折り返す。後半に入ると攻勢を強めるのは相模原。64分、南野のヘディングにいち早く反応した平田が決定機を迎えるも仙台GK松本が何とかセーブしゴールを許さない。72分には南野がシュートもゴール上。シュートシーンは作るものの得点に繋がらない相模原。後半アディショナルタイムには下山のヘディングシュートはポストに当たるなどゴールマウスにも嫌われ試合終了。後半は苦しい時間の多かった仙台だが2-0で勝利。リーグ戦9試合ぶりのクリーンシートとなった。


INAC神戸レオネッサ VS セレッソ大阪ヤンマーレディース

WEリーグでは初となる関西ダービー。前半は両チーム積極的にシュートを打つ場面がみられる。26分、成宮のロングシュートはセレッソGK山下がワンハンドでセーブ。29分、セレッソは玉櫻を早々に交代させて和田を投入。この狙いが的中したか32分、和田が土光に倒されてPKを獲得する。キッカーはその和田。コースを狙ったキックだったもののINACのGK山下が完全に読み切りこのピンチをしのぐ。しかしこれで獲得したCKの流れから田中のミドルシュートがバーに当たるとこぼれ球を先に荻久保がヘディングで詰めるもGK山下が触る。しかし山下もボールをホールドできず、こぼしたところを押し込んだのは小山。小山の今季3点目でセレッソが先制する。この1点を守り切ったセレッソはリードして後半に入る。リードを許したINACはハーフタイムに山本と髙瀬を投入し勝負に出ると61分、山本のパスを受けた竹重のシュートはセレッソGK山下がキャッチミスをしてしまいそのままゴールへ。INACが同点に追いつくと67分には左サイドから北川のグラウンダーのクロスが誰も触れずにそのままゴールに吸い込まれINACが一気に逆転する。その後もセレッソに攻撃の機会を与えないINACは後半アディショナルタイムにPKを獲得すると髙瀬が押しついて決めてダメ押し点。INACが3-1でセレッソに逆転勝利し関西ダービーを締めくくった。


三菱重工浦和レッズレディース VS AC長野パルセイロレディース

3連戦の最終戦となる浦和はホームに長野を迎えての一戦。7分、猶本がプレスをかけると長野GK梅村からボールを奪取し、そのままゴールに流し込んで浦和が先制する。ミスから失点してしまった長野だが21分、福田のCKを宮本が頭で合わせて同点に追いつく。追いつかれた浦和だったが34分、清家がペナルティエリア内で倒されPKを獲得する。清家のPKは長野GK梅村が先ほどのミスを取り返すセーブを見せて勝ち越しは許さない。決めきることのできなかった浦和は前半を1-1で折り返す。59分の長野、後半から途中出場となった小澤のシュートはバーに直撃し惜しくもゴールとはならない。73分、塩越のCKを猶本がニアで合わせて浦和が勝ち越しに成功する。浦和はこのゴールがWEリーグでの100ゴール目となった。さらに仕掛ける浦和は82分、左サイドから水谷のクロスを清家がヘディングで合わせて追加点。リードを広げた浦和がそのまま逃げ切り試合終了。3-1で勝利した浦和が順位を3位まで上げた。敗れた長野は3戦勝ちなしとなった。


サンフレッチェ広島レジーナ VS 日テレ東京ヴェルディベレーザ

ホームで連戦となる広島は首位ベレーザを迎えての一戦。ペースを握ったのはアウェイのベレーザ。16分、前線でボールを奪った山本が菅野とのパス交換からグラウンダーのクロスを入れると藤野が走りこんで合わせてベレーザが先制に成功する。なかなかチャンスを作れなかった広島は44分、髙橋がバイタルエリアからシュートを放つもゴール左に外れる。早い段階で得点を奪ったベレーザが試合を優位に進めて前半を終える。48分、スルーパスに反応した藤野が中に切り込みパスを送ると樋渡の落としに木下が合わせてベレーザが後半立ち上がりに追加点を奪う。リードを広げたベレーザは60分にもFKから藤野が強烈なシュートを放つも広島GK木稲がなんとか防ぐ。CKのチャンスを掴んだ広島は77分、瀧澤のキックに上野がニアで合わせて1点を返す。そして試合終了間際の90分、ドロップボールの再開から直接中に放り込んだ瀧澤のボールに松本がダイレクトで合わせて広島が土壇場で同点に追いつく。最後まで諦めなかった広島が首位のベレーザから勝点1を奪うことに成功。ベレーザとしては一瞬のスキを突かれた形となり貴重な勝点を失った。


今節のMVP

高平 美憂(マイナビ仙台レディース)

2アシストの活躍でチームの勝利に貢献。守備でも無失点に抑えて9試合ぶりのクリーンシートとなった。


得点ランキング

猶本が2ゴールを記録し上野と並んで4ゴールで首位に立った。


アシストランキング

清家が4アシストで首位に立っている。


JWCRランキング

今節の結果、広島が1ランクアップ。長野が2ランク、千葉とセレッソが1ランクダウンとなった。


順位表

INACが今季初めて首位に立った。2位に新潟、3位に浦和が続く。


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