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2023なでしこリーグ1部第6節・2部第4節レビュー

今節の対戦カード


試合レビュー

バニーズ群馬FCホワイトスター VS 大和シルフィード

ホームで今季初勝利を狙うバニーズだったが試合を有利に進めたのはシルフィード。相手の裏を積極的に狙いポゼッションを増やしていくと32分、北方が粘ってスルーパスを出すと、これを幸嶋が決めてシルフィードが先制する。リードされたバニーズだったが37分、大矢のCKを山口が頭で合わせて同点とする。前半を1-1で折り返すと後半はバニーズペース。67分、大矢のCKが風の流れに乗るとこれをDFがヘディングでなんとか当てるがボールはまさかのゴール内へ。バニーズがラッキーな形で逆転に成功すると87分には、右サイド深い位置で後藤のクロスをファーサイドで塩谷が合わせ追加点。試合はそのまま終了し3-1でバニーズが逆転勝利を飾った。


 静岡SSUボニータ VS 伊賀FCくノ一三重

強敵伊賀との一戦に挑んだボニータ。試合は予想通り伊賀が支配しているものの静岡も落ち着いて対応しており決定機は作られていない。なかなか攻撃の糸口を見いだせない伊賀に対しカウンターを中心に一発を狙う静岡。前半は静岡4本、伊賀5本のシュートで終える。後半に入ると伊賀の攻勢が強まる。小川を中心にチャンスシーンが増えるがなかなか決まらない。両チームとも選手交代をしながら活性化を図るもののゴールまでは結びつかず、まさかのタイムアップ。試合はスコアレスドローとなり静岡としては強敵相手に貴重な勝点1を、伊賀としては上位に食らいつくために欲しかった勝点3が遠い試合となった。


愛媛FCレディース VS スペランツァ大阪

初勝利を狙う両チームの一戦は、現在5連敗中の大阪が果敢に愛媛ゴールを狙う。2トップを起点としてサイド攻撃を中心にチャンスを作る。対する愛媛は守備に追われる時間が多くなかなか大阪ゴールまでたどり着かない。前半はスコア動かず折り返すと徐々に愛媛のチャンスも増えていく。ハーフタイムで入った田子が後半だけでシュートが4本を積極的な攻撃が目立つ。それが報われたのが77分、再三チャンスを作っていた田子だった。愛媛GK小松のパントキックが伸びると相手DFの裏まで到達。これを走り勝った田子がゴールへ流し込み待望の先制点。一瞬の隙と突かれた大阪はなんとか追いつくべく愛媛ゴールを狙うも集中して守るDFを崩せず試合終了。愛媛がチャンスをしっかりと決めきり勝点3を獲得した。


日体大SMG横浜 VS ASハリマアルビオン

開幕戦以来の勝利を狙う日体大は前半から攻勢に出る。ボールを保持し圧力をかけると23分、高原が前線に向かってロングボールを供給するとこれを受けた北沢がドリブルで仕掛け放ったシュートが決まり日体大が先制する。1点リードされたハリマも負けじと35分、右サイドで山岸がボールを奪うと中に走りこんだ千葉にパス。千葉は落ち着いて決めハリマが同点に追いつく。1-1で後半に入ると日体大の攻撃が増す。北沢、高原、原田と代わる代わるハリマゴールを脅かすものの勝ち越しゴールは奪えない。劣勢のハリマだったが74分、中盤でボールを奪うと流れるパスワークから松久保がシュート。これは日体大GK服部が防ぐもこぼれ球にいち早く反応した葛馬のシュートが決まりハリマが逆転に成功。攻めていた日体大だったがこの1発に泣きまさかの逆転負け。勝ったハリマは今季4勝目で勝点13とした。


オルカ鴨川FC VS 朝日インテックラブリッジ名古屋

オルカホームで行われた上位直接対決。しあいは両チーム拮抗した展開が続く中迎えた22分、安部のCKを平尾が頭で合わせ名古屋が先制する。リードされたオルカは鈴木を中心に名古屋ゴールに迫るもののゴールが遠い。前半をこのまま1-0で折り返すと後半はシュートシーンを作る機会が減り中盤でのボールの奪い合いが目立つ。徐々にオルカが攻め入る時間が増えるが最後の部分をやらせない名古屋。途中交代の河野も2本のシュートを放つが1点が遠いオルカ。試合はこのまま動かず名古屋が前半の1点を守り抜いて勝利した。


ニッパツ横浜FCシーガルズ VS スフィーダ世田谷FC

優勝候補をしっかりと叩いておきたいニッパツだったが開始13分、吉田がスフィーダ新堀をエリア内で倒してしまいPKを献上する。先制のチャンスが生まれたスフィーダだったがキッカー新堀のシュートはポストに当たりゴールならず。これで流れが変わったか17分スローインからの流れで室井のゴールが決まりニッパツが先制する。そして37分には松本のゴールが決まり2-0。前半をこのまま折り返すと後半早々の46分、今度は室井が倒されニッパツがPKを獲得する。キッカー片山のシュートはスフィーダGK石野がセーブし追加点を許さない。これで流れを変えたいスフィーダだったがゴールは遠く、76分には蔵田にゴールを決められ終戦。3-0でニッパツが勝利した。


ヴィアティン三重レディース VS ヴィアマテラス宮崎

今季無敗チーム同士の一戦。攻撃ヴィアマと守備の三重の模様を呈した展開は三重の堅い守備が光る。ヴィアマ得意の攻撃に体を張って耐える時間が続く。前半をスコアレスで折り返すと、後半はヴィアマの攻撃がより迫力を増し現在7ゴール中の齊藤は3本のシュートを放つがネットを揺らせない。試合を通じて16本のシュートを放ったヴィアマ。ゴールキックが24回もあった三重だがゴールは割らせずスコアレスドローで試合終了。双方とも無敗は継続したが勝点3はとれなかった。


つくばFCレディース VS 岡山湯郷Belle

首位キープを狙うつくばが湯郷を迎えての一戦。試合は開始早々の10分、赤嶺のゴールでつくばが先制すると対する湯郷も33分、村上のゴールで同点に追いつく。前半をそのまま1-1で折り返すと57分、内藤のゴールで首位のつくばが勝ち越しに成功する。負けられない湯郷も76分に横山の4試合連続ゴールで再度同点に追いつく。その後は湯郷が逆転を狙って攻め続けるもゴールは生まれずタイムアップ。つくばとしてはリードを守れずチームも3連勝でストップ。


ディアヴォロッソ広島 VS JFAアカデミー福島

連勝を狙うディアヴォロッソだったがペースを握るのは福島。前半から積極的にシュートシーンまで作ると迎えた29分、板村の今季4ゴール目が決まり先制する。その後もシュートを打ち続け前半だけで11本のシュートを放つ。後半に入っても勢いは止まらず、こらえきれなかったディアヴォロッソ。75分に花城のゴールで追加点を奪うと78分には木村、84分には谷川のゴールで4-0。試合はそのまま終了し福島がアウェイの地で4得点の快勝。


ノルディーア北海道 VS 吉備国際大学chrome岡山高梁

まだ勝利のないチーム同士の一戦はノルディーアは今季初ホームで行われた。試合は一方的な展開、27分に神田、36分に板倉、42分に根本と立て続けにゴールを奪った吉備国大が前半だけで3-0とリードすると後半も11本のシュートを放ち63分には古谷のゴールで4点差とする。ホームで一矢報いたいノルディーアだったが思った攻撃はできず力負け。試合はそのまま動かず吉備国大が今季初勝利を飾った。


福岡J・アンクラス VS FCふじざくら山梨

3連勝か、今季初勝利か明暗を分ける一戦は両者堅い立ち上がり。ボールを支配するのは山梨だがシュートまで持ち込めず迎えた6分、守っていたアンクラスは柳田のゴールで先制する。その後は再度山梨が試合の展開を握るもののゴールは生まれず後半に折り返す。後半に入っても展開は動かずシュート数も伸びずこのまま終了かと思われたアディショナルタイムに脇田の劇的ゴールが生まれ山梨が同点に追いつく。アンクラスとしては1点を守り抜くことができずチームもシュート2本に抑えこまれてしまい試合終了。両者勝点1を分け合う形となった。


今節のMVP

大矢歩(バニーズ群馬FCホワイトスター)

1点リードされた展開で同点ゴールをアシスト。後半にはオウンゴールを誘発するプレーでチームも逆転勝利。

脇田紗弥(FCふじざくら山梨)

リードされて展開だったが試合終了間際の同点ゴールでチームに貴重な勝点をもたらした。


得点ランキング

1部では松本、北沢がゴールを決め6位タイに。首位は4ゴールで5名が並ぶ。

2部では横山が4ゴール目で2位タイに。首位は7ゴールで齊藤が独走中。


アシストランキング

大矢、北方が1アシストを記録し2アシストで4位タイに。首位は3アシストで室井、水野、神谷の3人。


JWCRランキング

なでしこリーグではハリマ、三重が2ランクアップ、伊賀、アンクラスが2ランクダウン。他にも若干の変動が発生した。


順位表

ニッパツが勝点を16として頭一つ抜けた。大阪はまだ勝星がなく残留に向けても正念場。

2部ではつくばが勝点10でトップ。ヴィアマは2試合連続の引き分けで下との勝点差が詰まった。

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