2023なでしこリーグ1部第17節レビュー
今節の試合結果
試合レビュー
伊賀FCくノ一三重 VS 日体大SMG横浜
逆転優勝へこれ以上勝点は落とせない伊賀は日体大をホームに迎えての一戦。試合はホーム伊賀がペースを握る展開で始まる。17分、下條のフライパスをエルフェンから加入した西川が右足で合わせて移籍最初のゲームで貴重な先制点を奪う。その後も攻めるのは伊賀。42分、下條のCKから村上のクロスを常田がヘディングで決めて追加点。リードを広げた伊賀はこの勢いのまま44分にはまたしてもCKから森が合わせて3点目。日体大はセットプレーから2失点と前半で苦しい展開になったが前半アディショナルタイムに森田のシュートのこぼれ球を北沢が押し込んで前半に1点を返す。後半に入ると徐々にチャンスを増やしていくのはアウェイの日体大。森田を中心に伊賀ゴールを脅かすものの得点が奪えず点差が縮まらない。耐えた伊賀は73分に前線からのプレスでGKからのボールを回収すると村上が決めて勝負ありの4点目。自分たちのミスで苦しい流れを手放してしまった日体大はこのままゴールが奪えず試合終了。ホームの伊賀が4-1で勝利し優勝への望みを繋いだ。
大和シルフィード VS オルカ鴨川FC
残留争い真っただ中のシルフィードは現在首位の強敵オルカをホームに迎える。試合は両チームとも攻撃の比重が大きくシュートシーンが多い展開に。シルフィードは濱本、甲斐を中心に、オルカは鈴木、松尾中心にゴールに迫るが互いに点が入らず給水タイムに突入。その中で最初にスコアが動いたのは34分、並木のCKを三秋が頭で合わせてアウェイのオルカが待望の先制点を獲得する。前半はこの1点のみでハーフタイムに入ると両チームとも2枚の交代を行い後半に入る。後半早々の56分、島村からのフィードを受けた須恵が自ら持ち込んでシュート。これが決まってシルフィードが同点に追いつく。追いつかれたオルカはその後攻勢を強めると76分、並木のFKを鈴木が合わせて勝ち越しに成功すると88分には相手のミスを突いて浦島がゴールを決めて点差を広げる。その後はシルフィードの攻撃を守り切り3-1でアウェイのオルカが首位をキープする勝利を手にした。シルフィードとしては一時は同点に追いついていただけに痛い敗戦となってしまった。
朝日インテックラブリッジ名古屋 VS ASハリマアルビオン
優勝が狙える位置にいるが調子を落としている名古屋が好調のハリマを迎えての一戦。試合は立ち上がり5分、江﨑がペナルティエリア内でファールを獲得しPKを得るとキッカーはそのまま江﨑。キックはGKの逆を突いて決まり名古屋が幸先良く先制する。その後もペースはリードした名古屋。2トップと中心に追加点を狙いに行くもハリマDFが必死に守る。前半シュートわずか1本に抑え込まれたハリマだったが追加点は許さずハーフタイムを迎える。後半に入っても名古屋の攻撃の手は緩まないものの少ないチャンスを活かしたのはハリマ。60分、左サイドを攻略すると葛馬のパスを中で山岸が合わせてハリマが劣勢だったハリマが同点に追いつく。追いつかれた名古屋はより攻撃を強め勝ち越しを狙いに行くもゴールが生まれない。試合を通して21本のシュートを放った名古屋だったが得点はこれ以上奪えず試合終了。結果的には1-1の引き分けに終わり名古屋としては勝点2を失う形となってしまった。
スフィーダ世田谷FC VS 愛媛FCレディース
波に乗れないスフィーダがWEリーグとの同日開催の1戦目として愛媛を迎えての一戦。試合は立ち上がり7分、中央でのパス交換から長﨑のダイレクトシュートが決まりホームのスフィーダが幸先よく先制すると31分には金子のゴールで追加点を奪う。リードをされた愛媛はなかなか相手ゴール前までボールを運ぶことができずシュートが打てない。前半はスフィーダが愛媛を圧倒して終えると愛媛はハーフタイムに2枚替えを行い打開を図る。しかしスフィーダが後半も先にスコアを動かす。61分、巧みなパス交換から大竹のゴールで点差を3点に広げる。試合を優位に進めたスフィーダはその後も愛媛の攻撃をシャットアウトし試合終了。4試合ぶりの勝利をあげたスフィーダ。対する愛媛は連勝とはならなかった。
ニッパツ横浜FCシーガルズ VS バニーズ群馬FCホワイトスター
首位返り咲きの為にここで勝点を落とさないニッパツと残留争いから抜け出しを決めたいバニーズの一戦。試合はホームのニッパツが攻める展開が続く。櫻井、竹ノ谷など前線の選手が積極的にシュートを放ち得点を奪いに行くがバニーズが守る。なかなかチャンスの作れないバニーズはカウンターで得点を狙う。そして33分に試合が動く。バニーズがCKを獲得すると大矢のキックを山口がヘディングで合わせて劣勢だったバニーズが先制点を奪う。終始試合を支配していたニッパツだったが一発を食らい追いかける展開に。前半だけでシュートを10本放ったものの得点は奪えず前半をリードされて折り返すと後半は展開がなかなか動かず一進一退に。リードを奪ったバニーズは守備にタスクの大半をつぎ込みニッパツの攻撃を防ぐ。最後まで同点を狙ったニッパツだったが最後まで得点は奪えずに試合終了。内容ではニッパツの勝利だったが結果で勝ったのはバニーズ。この勝利により事実上の残留を手にしたと言える。
スペランツァ大阪 VS 静岡SSUボニータ
残り試合が少なくなってきた中で迎える重要な直接対決。まずは6分、林のパスを受けた彦坂のゴールでアウェイの静岡が先制すると36分には梅津のゴールで追加点。試合を優位にすると40分には中川のゴールで3点差に広げる。これ以上の失点は許したくない大阪だったが、44分に土屋にゴールを決められ0-4に。前半だけで勝負を決めた状態となった静岡に対して1点でも返し得失点差を考慮したい大阪だったが後半に入ってもなかなかチャンスを演出できず。試合も終盤になった87分に、CKを獲得すると深澤のキックは静岡GK寺田が弾く、しかしそのこぼれ球の混戦を途中交代の谷本が押し込んで大阪が1点を返したものの反撃はここまで。完封勝利とはいかなかったものの快勝した静岡は勝点を16にし9位へ。大阪としては直接対決に敗れ順位も11位のままに。
今節のMVP
三本紗矢香(スフィーダ世田谷FC)
3アシストの大活躍でチームの勝利に大きく貢献した。チームも久しぶりの完勝。
得点ランキング
1部では神谷が12ゴールで首位に。2位に片山が10ゴール。3位に内田が9ゴールで後をつける。
アシストランキング
首位は5アシストで室井。2位に今節3アシストで一気に順位を上げた三本を含めて10名が追う混戦模様。
JWCRランキング
今節の結果なでしこリーグのチームでは、愛媛が2ランクダウンとなり他にも1ランクの変動が多数あった。
順位表
優勝争いは上位4チームに絞られた。また、残留争いも下位4チームによる争いとなる見通し。
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