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2023 皇后杯準々決勝レビュー

準々決勝の試合結果


試合レビュー

三菱重工浦和レッズレディース VS ジェフユナイテッド市原千葉レディース

2021年大会以来の皇后杯での対戦となる両チームの一戦。試合は前半から浦和がペースを握る展開に。ジェフ陣内でのプレー時間を確実に増やしていくと猶本が前半だけでシュート4本と積極的に攻撃に加わる。セットプレーのチャンスを数多く作るものの千葉が最後の部分でしっかりと守り切り得点は許さない。それでも42分、浦和GK池田のロングキックからチャンスを作ると相手のクリアミスもあり裏に抜け出した安藤が落ち着いてゴールに流し込み浦和が前半のうちに得点を奪うことに成功する。リードして後半を迎えた浦和は50分、左サイドでボールを持った安藤がクロス気味のボールを供給するとこれが直接ゴールラインを割って後半の立ち上がりに追加点を獲得する。安藤はこれで公式戦2試合連続2ゴールとなった。反撃をしたい千葉は59分に鴨川を投入し前への推進力を高めると71分に一気に3枚替えを行い勝負に出るが得点を奪えない。その後も浦和の落ち着いた試合運びに対して終始劣勢のままタイムアップの笛がなる。安藤の活躍もあり浦和が千葉を破ってベスト4進出を決めた。


マイナビ仙台レディース VS サンフレッチェ広島レジーナ

リーグ戦では低迷している仙台がベスト4進出をかけて実質的なアウェイとなる広島へ乗り込んだ一戦。前半からペースを掴んだのは広島。髙橋、瀧澤、上野の3人を中心に仙台ゴールに襲い掛かる。それでも仙台GK松本の好セーブもあり得点を許さない仙台だったが43分、巧みなパス回しから瀧澤がボックス内に侵入すると最後は上野がダイレクトで合わせて広島が先制に成功する。前半を0で抑えることが出来なかった仙台は後半に入っても広島の攻撃に対して劣勢の時間が続く。連動した広島の前線に手を焼いてる仙台は79分に隅田、佐々木の2人を投入して変化をつける。それでもなかなか攻撃まで繋がらず時間だけが過ぎていく。対する広島もリードはしているものの追加点を奪うことが出来ず試合を決めきれない。両チームもどかしい時間が続く中でアディショナルタイムを迎えると広島は上野を下げて吉野を投入。しっかりと試合を締めで1-0で逃げ切りに成功。一方の仙台は試合通してシュートが2本と攻撃を完全に封じ込まれてしまった。勝った広島はクラブ初の準決勝進出を果たした。


INAC神戸レオネッサ VS アルビレックス新潟レディース

INACの地元、兵庫での開催となったこの一戦。ホームのような後押しに押されたINACは前半開始早々の3分、右サイドの深い位置から田中のクロスに北川がヘディングで合わせて先制点を奪う。立ち上がりのゴールで試合の主導権を握ったINACはその後もボールを保持しながら確実に新潟ゴールに襲い掛かる。それでも追加点を許さない新潟だったが、攻撃では道上の不在の影響も大きくチャンスを作り出すことが出来ない。前半は杉田のシュート1本のみと苦しい展開に。リードを許した後半に入った新潟だったが52分、三宅のロングボールから守屋が中へパスを送ると田中がこれを決めてINACが追加点。リードを広げられた新潟は直後の57分、67分と合計4枚の選手交代を行って打開を図るもののINACの堅い守備を打ち破ることが出来ない。石淵が気を吐いて2本のシュートを放ったのみと寂しい攻撃陣。最後は強者の落ち着いた試合運びの前に最後までゴールを奪えなかった新潟。2-0でINACがしっかりと勝利し準決勝進出を果たした。一方の新潟はカップ戦に果たせなかったタイトル獲得の夢は次へ持ち越しとなった。


日テレ東京ヴェルディベレーザ VS ちふれASエルフェン埼玉

連覇へ向けてここで負けられないベレーザと久しぶりの準決勝進出を目指すエルフェンの一戦。前半はベレーザのペースで進む。藤野を中心に積極的にエルフェンゴールに襲い掛かるものの、GK浅野を中心に体を張った守りで耐えるエルフェン。ベレーザも再三決定機は訪れるもののネットを揺らすことが出来ずにもどかしい時間が続く。エルフェンもカウンター攻撃を主体に瀬野、吉田にボールを預けるものの打開は難しい前半。両チームスコアは動かず、エルフェンの狙い通りで試合は後半に進む。後半に入ると徐々にベレーザの攻撃に対応できてきたエルフェンはボールを保持する時間も増えていく。それでも決定機を作るまでは届かず、得点の気配は見られない。対するベレーザは徐々に焦りが見え始め連携面でもミスが見られ始める。80分を過ぎたあたりからエルフェンの鋭いカウンターにピンチを招くシーンが見られる。少ないチャンスを活かしたいエルフェンだが吉田のシュートはミートせず、また個で打開出来ずシュートまで持ち込めないシーンが増える。それでも90分間を0に抑えたエルフェンは延長に入ると95分、右サイドで相手のボールロストからチャンスを作ると大沼のパスに金平がダイレクトで合わせて劣勢だったエルフェンが先制点を奪う。一転して厳しい展開となったベレーザは藤野が果敢にゴールを狙うも焦りもあり枠を捉えられない。112分には岩﨑を投入し前線の人数を増やしたベレーザだったが最後まで攻守で走り回るエルフェンからゴールを奪うことが出来ずに試合終了。狙い通りの試合展開で勝利したエルフェンがベスト4へ駒を進めた。


得点ランキング

齊藤が首位で5ゴール。勝ち残っているチームの中からは安藤が2ゴールとなっている。


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トーナメント表


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