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お遍路ひとり旅 エピソード3 徳島編 「桜の季節に、2つの難所でヘトヘト」

第1弾、第2弾とも冬だったので、第3弾は春にしてみた。
世の中はまだまだコロナで大騒ぎしていたが、ひとりで人がいない道を歩くから大丈夫、と根拠のない自信満々に出発。

<2021.3.30-4.1 第18番札所・恩山寺〜第21番札所・太龍寺>
1日目は第18番札所・恩山寺、第19番札所・立江寺
2日目は第20番札所・鶴林寺、第21番札所・太龍寺

@第18番札所・恩山寺

徳島駅前からバスで1時間弱、住宅地を15分ほど歩くと、恩山寺への坂道に弘法大師像の後ろ姿が! (最下段右の写真)
銅像なのにホッとするのはなぜかしら。
ここは元々女人禁制だったが、修行中の空海ちゃんを訪ねてきたお母様のために解禁を祈祷して、境内に迎え入れたそうよ。

恩山寺を出て、お遍路道はどこなのか、どんなルートで立江寺へ歩こうか悩んでいると、お遍路オッチャンが声をかけてくれて、近道を教えてくれた。
オッチャンが空海ちゃんに見えたよ〜

@四国八十八ヶ所の中の関所の一つ、第19番札所・立江寺

牛舎の脇道や竹藪を通って約5km歩き、立江寺に到着。
なぜか裏門から入ってしまった。
何か悪いことしちゃったから、正門から入れなかったのかも?
関所だけにね。
境内には美しい牡丹が咲いていたし、お花いっぱいの素敵なところだった。

@ここも難所! 第20番札所・鶴林寺

徳島駅前からバスで1時間ほどで生名バス停下車。
ガイドブックによると、バス停から約3.6km。
軽い氣持ちでスタート。
桜を眺めながら進み、山道に入った。

ここも焼山寺への山道に負けない険しさだった。
1時間40分もかかったよ〜
ぜえぜえ言いながら、やっとの思いで本堂の鶴ちゃん2羽に会えて、感無量だったよ〜

@満身創痍で辿り着いた、第21番札所・太龍寺

鶴林寺の山を降りて、かなり急な階段状の坂を下った。

きつい下り坂だったけれど、景色は最高だった。

坂を里まで下り切り、お遍路さんの休み処で小休止し、舗装された道を歩いたら、突然、転んでしまった。
左足首は軽い捻挫、右膝は負傷し、薄手のジーンズが破れ、出血した。
激しい段差の階段状下り坂が、想像以上に脚力を弱らせていたのだ。

本当は、お遍路道を登ろうとしていたが、予定変更。
ロープウェイを利用しよう。
休み休み、ゆっくりと、太龍寺ロープウェイ乗り場まで、旧道を2時間かけて歩いた。
途中、お遍路休憩所でおにぎりタイム。
休憩所のお花を取り替えにきた地元の方が、話しかけてくださった。
すばらしいホスピタリティ!
一瞬だけど、膝の痛みも和らいだわ。

ロープウェイのスタッフさんに、右膝の出血跡を心配されながら、太龍寺に着いた。
怪我したことを忘れるぐらいに、窓下の風景が美しかった。

両足の痛みがひどくて、太龍寺の細部まで目がいかなかったが、龍天井は迫力があったな。

徳島編が終わるかも、と思ったこの旅。
難所2カ所を1日に組み込むのは、さすがに、お遍路初心者のわたしには酷だった。
翌日も札所を回る予定だったけれど、徳島市立図書館で空海ちゃんやお遍路関係の本を読んで過ごせたのはラッキーだったかな。
ただ、救急セットや保険証を持参してなかったのはまずかった。
きっとこのアクシデントも、空海ちゃんのお導きと思うと、腑に落ちた。
次回は準備万端に、決して若くないからだの声を聞きながら、プランを立てようと心に誓った。

〜つづく〜

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