四国八十八ヶ所巡り「高知・愛媛編2024.3.29-4.2 その9〜第42番札所・仏木寺で打ち止め、そして偶然の再会」
<4日目、4/1(月) 務田駅でビックリ>
第41番札所・龍光寺から農道のようなお遍路道を歩いた。
田んぼの畦(あぜ)のような細い坂を4足歩行で10mぐらい登り切ると、湖のようなきれいな池が突然現れた。
なかなかの眺めに、しばし見とれた。
ここにもお遍路の道しるべがあった。
仏木寺への道は細くて暗くて氣が進まなかった。
幅員狭少とは、道が狭いってことだよね。
迂回しろって、どこへ?
立ち止まって悩むわたしに、お散歩中の初老のおじさんが近づいてきた。
挨拶して、仏木寺へのいい眺めの道を教えてもらった。
公園を右に見ながら、素敵な景色とともに歩くなんて、最高だった。
途中、公園内を横切るところで、またおじさんに会った。
おじさんは別ルートできたようで、いろいろお話を聞いた。
8年前に千葉から故郷の宇和島に戻ってきたおじさんに、横浜在住で宮城県出身だと伝えると、宇和島と伊達藩の関係を教えてくれた。
江戸時代に伊達藩の殿様が宇和島の領地を与えられ、移り住んだそうだ。
歴史にとても疎いので、勉強になったわ。
スマホのマップを確認すると、あと1kmというところで道に迷った。
子供とボール遊びしていた若いお母さんに道を聞いた。
「皆さん、道に迷われて(このあたりに)来るんですよ〜」と笑顔で道を教えてくれた。
ズッコケるぐらいに近かった。
ここで一首。
ありがたい
愛媛の親切
ほっこりと
心洗わる
仏木寺まで
中年男性のお遍路さんがすぐいなくなって、ほとんど貸切状態。
ゆっくりしたかったが、お手洗いに行きたくなった。
境内を探すと、工事中で使用不可。
しょうがなく、来た道を戻り、中山池の公園内のトイレでスッキリ。
第41番札所・龍光寺を通り、16時ちょっと過ぎに伊予宮野下駅に着いた。
時刻表を見ると、17:05宇和島行きに乗ってバスで宿毛駅方面へ向かうか、17:48窪川行きに乗って終点で乗り換え、中村駅に戻るか、選択肢は2つ。
宇和島からのバスの時刻表を調べたが、連絡がよろしくない。
このあたりからの宇和島行きのバスがあったら、多少、違うかもしれないと考え、通りがかったどこかの事務員さんに、宇和島行きのバス停を聞いた。
バスを待つ間、もっと詳しく宇和島からのバス時刻を検索。
やはり、この日中に中村駅へは戻れないと知った瞬間にバス到着。
なぜか乗ってしまい、近くの務田駅近辺のバス停で降りた。
務田駅で40分ほど待つことになるが、窪川行きに乗ろうと決めた。
のどかな風景を眺めながら、務田駅でのんびりしていると、突然、前日出会ったお遍路オッチャンが現れた。
あまりにビックリして大声をあげてしまった。
次に仙台出身の女性が顔を出して、また驚いた。
2人はわたしと逆方向の宇和島行き電車に乗るという。
偶然の出会いに大喜びしていたのも束の間、わたしの乗る窪川行き電車が来て、またも、名前や連絡先を交換せずにお別れ。
すごく残念だけど、弘法大師様のお導きで、再会できるかもしれない。
そう思い直して、終点窪川駅で降り、特急あしずりで中村駅に到着したのは21時少し前だった。
〜つづく〜