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四国八十八ヶ所巡り「高知編2023.3.25-28その4 〜これぞ弘法大師様のお導き!〜

<第3日目 同行二人を実感>
寝る前に見た天氣予報に喜び過ぎたせいか、目覚まし時刻よりだいぶ早く起き、たっぷり余裕を持ってはりまや橋バス停に着いた。このバス停には窓口があり、いろいろとバスや路面電車の情報を得られるちょっとしたターミナルになっていた。
前日のこともあり(ガイドブックのバス情報が古くなっていた)、時刻表で確認すると、大丈夫そうだった。6:02後免町行きに乗り、ワクワクしながら車窓を眺めてしばらく経った。
方向が違っているような・・・これはまずい。
iPadのマップを見ていると、どんどん目的地から離れて行くではないか。
このバスで第32番札所「禅師峰寺」に行き、歩いて第31番札所「竹林寺」に行く予定は強制変更。先に竹林寺へ向かうことにした。

とさでん交通電車で戻ろうと、とりあえず、駅に近そうな篠原バス停で下車。目の前に篠原駅が現れてひと安心。文珠通駅まで戻ったのが7時ぐらいだったかな。
ネットのマップで竹林寺への近道を見つけ、コンビニでトイレを拝借しながら、大きな道路を横切り、山へ向かって歩いた。
麓の小さな集落に入り、路地を歩いていたオッチャンにおはようの挨拶をして、步けど歩けど山を越える道を見つけられなかった。車だけが通るバイパス道路しかなく、途方に暮れていた。
そこへ先ほどのオッチャンが自転車でやってきた。
「どこへ行きなさる?」
「竹林寺です。」
「あー逆方向じゃき。案内するき、ついてきて!」
白髪混じりで千鳥のノブに似ているオッチャンがこぐ自転車を追いかけ、家々の間を歩いた。集落の端から端まで歩いて、5分ぐらいで竹林寺登り口に着いた。
腕時計を見ると、8時を回っていた。とさでん交通電車・文珠通駅からさほど遠くはなかったのに、1時間も経っていたのだ。

こんな時、納札に日付と名前とお礼を書いてお渡しするのがお遍路の常識なんだが、慌ててしまい、ボールペンがリュックの中で行方不明に。
ほぼ毎日、何人か迷子になっているお遍路さんを案内しているそうで、「いいき、いいき、自分のために使って。」と優しいお断りをしてくださった。
何度もお礼を申し上げ、お別れした。
「わし、心臓悪いき、自転車あんまり乗りとうないんじゃ。」とぼやくところも、「ヘビに氣をつけて!」と心配するところも、ノブっぽかった。
この出来事も、空海ちゃん、弘法大師様のお導きなのだろう。
ノブじい、ありがとうございました。助かりました。

見落としそうな小さい立て札
竹林寺まで1.3kmという立て札を信じ、苔むした石段を登ると、桜が咲いていてきれいだった
桜でうっとりした気分が吹っ飛ぶぐらいのワイルドな山道
ホテルにトレッキングポールを置いてきたことを後悔
ツブラジイの板根を見たが、疲れ過ぎて撮影せず

竹林寺まで確か1.3kmぽっちだったよね。
そのわりには、もう3km以上登った感覚だった。
まだかなあ、もう疲れたよ〜と弱音を吐いたところで、牧野植物園を通り抜けられるという看板を発見。
もしや、4月からのNHK朝ドラ「らんまん」の主人公、牧野富太郎の植物園なのか。よーし、通ってみようじゃないの。

ここでも桜がお出迎え
いろんな植物をチラ見しながら歩いた
次回は植物を丁寧に鑑賞したい
牧野植物園のお隣が竹林寺だったよ〜
登り口から約1時間で到着したよ
他の札所よりお遍路さんが多かった
観光客も多かったよ
五重塔は圧巻

竹林寺は、観光スポットを周遊するMY遊バスのバス停になっているだけあって、写真映えするきれいなお寺だった。お洒落なカフェもあったわね。
納経所に10人以上のお遍路さんが御朱印を授かりに並んでいるところを目撃してビックリ。他の札所では、1人、2人とポツリポツリ、お遍路さんがやってくる程度なのだ。
荒かった呼吸も落ち着き、境内を堪能して、次の札所までどうやって行こうか考えた。疲れた體で歩くのは辛いので、MY遊バス時刻表を見てみたが、この日のお遍路プランに合わなかった。
歩くべきか諦めるか、第32番札所禅師峰寺はこちら、という立て札を見ながら思案した。

++++++++++ つづく ++++++++++

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