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Dimmu Borgir衝撃のデビュー作。For All Tidは隠れた名作

ブラックメタル界のレジェンドバンドDimmu Borgir
これほどまでに知名度があるブラックメタルバンドは少ない。完全にアンダーグラウンドな立ち位置のブラックメタルは、聴く人を選ぶジャンルである。

現在の日本では割とラウドミュージックが盛んで
アイドルバンドでありながら強烈なスクリームを聴かせるバンドもあるくらいで、メタルな側面も受け入れられつつある。

だけどそれは飽くまでメタルコアやニューメタルの様な
割とメタルの中でも聴きやすい部類のジャンルであって
エクストリームメタルなんていうものは、かなりマニアックな部分である。悪魔崇拝、殺人、放火、等の残虐性を歌ったブラックメタルなんていうものはかなり尖りすぎて入口から既に門前払い状態。

そんなブラックメタルシーンの中でも
割とライトなメタルファンにも認知され、受け入れられているバンドがDimmu Borgirなのです。
何故じゃあこのバンドは受け入れられやすいのかというと、何と言っても他のブラックメタルバンドに比べて格段に聴きやすい。

血反吐を吐くような金切り声も控えめであり
鬱々としたダウナーな感じでもなく、かといってバリバリの地獄でもない。これは多分シンフォニックやオーケストラを大々的に取り入れたスタイルのせいなのか?ブラックメタルありがちな、気持ち悪いとか薄気味悪いとう印象が非常に薄いんですよね...。

純粋なブラックメタルファンの間では「Dimmu Borgirはブラックメタルじゃねえ」なんて言われる事もしばしば。
下手すりゃ彼らはメロデスじゃね?なんて言われる事も。

そんな彼らもデビュー作「For All Tid」はバリバリのブラックメタルサウンドでした。
古参のファンは恐らくセカンド辺りまでで離れていったであろうってくらいに、今のサウンドからは想像がつかないほど純ブラックメタルです。

サウンドの特徴としてはシンフォニック色がめちゃくちゃ強く、シャグラッドの歌声が入らなければ美しさを感じてしまうほどです。バーソリーやメイヘム、エンペラー等に比べると非常にアンビエントで、サウンド的にはバーズムからの影響が強いです。
倦怠感のある浮遊的な音に何処までも地獄を感じさせるボーカル。現在で言えばデプレッシブブラックメタルの元祖と言うところでしょうか?

歴代ブラックメタルアルバムの中でも聴きやすい部類の音ではありますが、だからといって受け入れやすいと言われればノーです。これこそがブラックメタル、何処までも地を這いつくばるかのような怪しい音は群を抜いて強いです。下手すればこの音と共に身体も精神も崩れ落ちていきそうです…。

精神が不安定な状況で「For All Tid」を聴くことはオススメしません。間違いなく精神がぶっ壊されます。
ですが、ブラックメタルの真髄を味わいたいのならばかなりオススメ出来るアルバムですね。

このデビューアルバムの音を知らずして現在のDimmu Borgirを語るべからずです!

それくらいこのデビュー作は素晴らしいアルバムなんですよ!


しかし彼らは本当にシンフォニックをやらせたら隣に出るものはいないですね。本当に美しい。
聴くだけでノルウェーの北欧の大地を連想させてくれます。吹雪が吹き荒れる北欧の山々、漆黒の闇の中をザクザクと只管歩き進む。時折その美しさに目頭が熱くなりそうです。このアルバム一つで一本の映画を観ているかの様です。


ブラックメタルで泣きたい!!
という方は是非とも本作「For All Tid」を聴いて頂きたい!ブラックメタルに対する偏見が薄まってくれるでしょう!

音は勿論チープです。音質が良いメタルに慣れてしまうと
めちゃくちゃ苦痛ですwバックの音は聞こえづらいのに、ボーカルの声だけがブーストして前に出てるので、歌い始めるとマジでビビりますw音量注意ですのでそこの所は宜しくww


それでは良いブラックメタルライフを🤟

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