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【大分】vs横浜FC(H)へそをグッと…

へそをグッと押さえられたら痛いじゃないですか。
ネットでもへそ周りの痛みは病院に行った方がいいらしい。
ちなみにへそって漢字で書くと「臍」って書くんですって。へぇ…そう…

序盤戦最初の山場、横浜FC戦。共にJ2降格をし、共に主力が残り…新たな監督を迎えた。そんな試合で四方田監督は大分のへそをつねってきました。痛かったです。そんな振り返り。

立ち位置

大分はGKの高木が復帰。また右サイドに増山朝陽がスタメンに名を連ねた。
横浜FCはCFのF.ヴィゼウと長谷川に代わり伊藤翔と高橋秀人がスタメンに。DAZNでは齋藤がトップ下の3-4-1-2、スポナビでは齋藤が左SHの4-4-2で予想していたが、結果は齋藤がシャドウの3-4-2-1でした。情報戦?

お題目

・良い形から
・あっという間の修正
・求めたいもの

こんな感じで。

良い形から

開幕戦で迷いが見られて、ルヴァン杯でちょっと形が見えたかな~という即時奪還を目指した前線からのプレッシャー。短い準備期間でしっかりと落としこんでくれました。目指した形から前半の13分に也真人が相手のパスをひっかけてからすべて1タッチでのプレー。リターンをダイレクトでDFとGKの間に丁寧で優しいクロスが入ったタイミングで「もらった!」と思いました。そしてしっかり決める成豪もえらい。いい形をちゃんと決め切る、形にできたというのは好材料でした。

あっという間の修正

序盤でのリード。順調にゲームを運んだ大分でしたが、ここからの横浜FCの修正が早かった。
では、これを盤面で見ていきましょう。

タカーギ持ったら?

横浜FCの守り方はマンツーマン。大分がGKからボールを回すときはまずは人を捕まえに行く守り方。

大分のペレイラ、坂に対して横浜FCは小川、伊藤が捕まえに行く。
そして左のシャドウに入った齋藤がアンカーの下田を捕まえにいくことで、大分の内側の4人でボール回しをさせない意図がありました。
しかし、これではどうしても齋藤は一歩出足が遅くなり、高木→下田へと簡単にパスを通されてしまい前進を阻むことができませんでした。

そして攻め手のないまま大分が先制。横浜FCはここで守備を修正してきました。

へそをグッと!

手塚がグッと!

大分のへそになる下田北斗、誰見る問題。これを齋藤から手塚へと変更したのです。
齋藤はコースを切りながら渡邉新太を捕まえに行って大分のビルドアップのサポートを分断。手塚はボールと下田を一緒に見ながら下田が前向いたらボールを突いて、下田→高木へとバックパスが出たらそのまま高木にまで寄せて大分のへそをグッと押さえてきました。

もひとつグッと!

後半になって大分は「なぜかうまくいかない」ような空回り。その原因は試合後の下平監督のコメントから拾ってみると

高木友也を朝陽に当てて、3バックの中塩をインテリオールのほうに当ててきたと思う。おそらく中塩と朝陽のところのミスマッチが気になったと思うので、一個前にマークをずらしてきたのだと思う。
【記者会見】下平隆宏監督「前のめりになりながらも冷静にやれていれば」

キーワードは「オールコートマンツーマン」です。1vs1をGK以外の10か所でつくる。
前半のマンツーマンの相手は
齋藤→渡邉、高木→小出、中塩→増山

これを
齋藤→小出、高木→増山、中塩→渡邉
と変更。
狙いは
・齋藤を前線に残して体力の温存とカウンターの預け所を増やす
・高木はまず内側を切って増山をサイドに追いやって味方の帰陣を促す
・中塩は上記で示した手塚と同じ「ボールと人を同一視野で捉える」ところからプレッシングを行う
事だったように見えた。
高木と中塩はシャカリキに走らなければならないため、67分に3枚交代をして守備の立ち位置を変更。5-2-3のプレッシングから4-4-2に変えてカウンターを受ける準備を無理なく遂行する。プレッシングの強度は落とすが、その分後ろに人がいるぜ!といった守り方に変わった。

それでも、貫け

そんなこんなで大分からすると「自分たちのやりたいサッカーはできたが、相手の変化に対しては敏感になれなかった」ことがモヤモヤとした消化不良の正体かな、と感じました。ディティールが、まだまだ詰まっていない。
これまでの5年間は「まず相手ありき」のサッカーを意識の如何に関わらず見ていたので、なおさらこの違和感というかしこりが残ったのではないか、と。

「自分たちのサッカー」という言葉は、2014年に大コケしてしまった日本代表くらいから忌避されているコトバです。が、今のトリニータでは自信をもって言っていいのではないかと勝手に思います。片野坂さんと下平監督のサッカー観の違い。なら大いに楽しみたいものです。貫いた先に見えるものは素敵である、というのは昨年末にとても強く感じた事ですし。

何かを貫くには大きなビジョンが必要です。そこはもうプレーの節々から「予感」としてひしひしと感じています。しかし、それを信じ続けるには「結果」でしか説得力の補強はできません。だからこそ、勝利を。

今年の挑戦はまだ始まったばかり。貫け、下平トリニータ。

選手写真は大分トリニータ公式HPより引用

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