🍀苦しみも歓びも、感情の感覚を味わってみましょう🍀

　誰かに見捨てられると思って苦しくな経った時、先の事を考えて不安に襲われた時、誰かに馬鹿にされたと感じて怒りが生じた時、そのような苦しさにふいに襲われた時に頭であれこれ考えていても解決には至らないことがほとんどです。さらに苦しみや不安、怒りが増幅して、後悔するような行動に出てしまうことすらあります。
　このように不安や怒りなど苦しい感情に襲われた時は、思考をいったん手放して自分の身体の感覚にフォーカスしてしてみてはいかがでしょう。

　では身体の感覚にフォーカスするとは、どのような感じのことを指すのでしょうか。まずその不安や苦しさが身体のどの部分を苦しくさせているのかを感じてください。胸のあたりですか？お腹のあたりですか？それとも喉のあたり？頭のあたり？
　苦しい部分が見つかったら、次にどのような感覚で苦しいのか感じてみましょう。締め付けられる感じ？乾いた感じ？圧迫された感じ？差し込むような痛み？音で表現すると、どのような感じですか。キリキリした感じ？ギューッとした感じ？ドキドキした感じ？
　
　苦しい感覚に意識を集中するという事は、さらに苦しくさせるのでは？と思われる方も多いのでないでしょうか。確かに苦しみを伴う作業です。しかし、出来るだけ余計なことは考えずに静かにその感覚に意識を集中、つまり味わっていると段々と苦しみが和らいでくることに気づくのではないでしょうか。人間はもともと苦しみから自分を癒す力を兼ね備えています。それを心理学的には「レジリエンス」と呼びます。心の自然治癒力とでも言いましょうか。
　　
　このように、自分の苦しみをありのままに感じ、味わい、やがて昇華していく。これを感情の昇華と呼びます。感情が軽くなってきたタイミングで息をゆったりと吐くのもいいかもしれません。苦しい感情が息と共に身体の外に吐き出されていく感じで。身体の感覚で感情が昇華されていく体験を踏んでいくと、そのような感情に襲われた時の心の動揺も和らいでくる効果もあります。感情の耐性ができるとでも言いましょうか。神経も疲れにくくなっていきます。

　この感情を味わい昇華する方法は、なにも苦しい事ばかりではなく、楽しい、心地いい、嬉しいなどの歓びの感情などにもフォーカスすると良いでしょう。自分の中のポジティブな感情に気づくことも自尊心を上げていく効果があります。おおげさかもしれませんが、人生そのものの感じ方や捉え方も違ってくるのではないでしょうか。ただし、自分の感情にフォーカスすることに不安を感じる方は、カウンセリングなどの場にて経験のある専門家と一緒に行う事をお勧めいたします。

　この記事をご覧になってカウンセリングに関心を持たれましたら以下ホームページのお問合わせフォームより、お気軽にお問合わせいただけると幸いです。あなたの心が癒されることを願って。

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