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monk  「レストラン」を完全に超えた料理の劇場。立地も素晴らしい演出のひとつ

穏やかでありながら耳に残る音楽を聞き、窯の中で燃え盛る薪を見ながら料理を待ちます。大原の野菜をはじめとしてその日に食べるべき材料が、見事な手際で調理され、目の前に。巧みに引き出された味の力強さ、みずみずしさが余す所なく伝わる素晴らしい料理たち。

センスの良い方なら店内に一歩入っただけで、今夜は良い夜になると直感することでしょう。空間全体の調和は料理と器にもおよび、コーディネーションのセンスに感心するばかりです。2名で行くならぜひとも予約時にカウンター席の確保を相談してみてください。オープンキッチンというよりも、もはや調理台を囲んでいるほどの身近さ。

窯の中のゆらめく炎を見ているだけで、2人の距離はゆらぎ、溶けていきます。強いて言うなら「ピッツァを中心としたイタリアン」となるのでしょうが、そのようなラベルではくくれないオリジナリティがあります。ペアに控えるナチュラルワインのセレクトも考え抜かれており、強い印象が残ります。

メニューはコース1本で、全てのお客さんが同じコースを食べ、同じテンポで進んでいくため、店内全体に不思議な一体感が広がります。

食後にお店を出たら辺りは真っ暗。誰もいない哲学の道を、春なら桜、秋なら紅葉を見ながら歩く贅沢な時間は、まるで素晴らしいクラシックコンサートの後のようです。


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