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固定概念を見直す重要性。花火大会は夏でないといけないのか?

そもそも論として、花火大会には、警備費用や人手不足解消のためのコストをまかなうための、収益のモデルがない。ほとんどの場所から無料で見られることができるため、花火大会をしても儲かるのはお弁当を売るコンビニなどの一部事業者と、交通機関のみだろう。近隣のレストランなどは波及需要がありそうに思うが、花火大会が全て終わってから、人混みがはけるまでの時間に滞留してしまい、回転率が悪く儲からない。

真剣に継続を考えていくのであれば、企業協賛に頼るのではなく、しっかりと有料座席を設計して、単価も上げ、ネットで買えるようになど工夫して、受益者負担で収支を成り立たせるべきではないだろうか。

加えて、花火=夏 という固定概念も客観的に点検すべきだ。 冷静に考えてみれば、子どもたちが夏休みであり夜遅くなっても大丈夫だからとか、晴れが多いといったことが、夏に実施する理由だが、長期休みは春にも冬にもある。 気候がおだやかなのは夏だけではない。

固定概念にとらわれて夏に開催しようとするから、花火師の繁忙期に仕事を依頼することになり、花火の単価や打ち上げコストが高くつく。また同じ時期に花火大会が集中することから、警備会社やレンタル設営会社の費用も高くつくのである。

空気がきれいな冬に開催しても良いだろうし、暖かい地域であれば春に開催しても良い。 そうやって分散すればコストも下げられるだろうし、珍しさから集客にもプラスになるかもしれない。


不振事業の見直しにあたっては、固定概念にとらわれていないか? 当たり前だと思っているコストを抜本的に見直すことはできないか? といったことをよく点検する必要がある。

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