資料編「親子の関わり」

対象者
 子どもが周りの友達と上手くやっていけるかどうかが心配な人


① 思考と語りと個性と

1:「個性」とは「思考」
 (「思ったこと」「感じたこと」)と、
  そこから生じる「行動」と「言葉」から成る。
  「語り」には、その人の「価値観」が現れる。


2:「浮いてしまう」のは、「空気」が「読めない」から。
  「空気が読めない」ということは、考え方が、
  「場」や「人」と「共感(共有)」できない、ということ。
  対策は「空気を読める自分になる」か、
  「空気を読めない自分をみんなに分かってもらう」の二通り。


必要なポイント(どちらを選ぶにしても)
〇ルールやマナーを尊重したり(社会性)、
 他人や自分を大事にする心構え(自己肯定感や優しさ)。
 (ここではその身に着け方については触れない)

〇親が子どもの個性(拘り含む)を理解していることと、
 それを上手な付き合い方として、
 周り(友達やママ友)に伝えたり(教えたり)、共有できること。

「うちの子がごめんね」というような、
 一方的にネガティブな関係にはならないように配慮する。
 日頃の関りの中で「よく関わる人」=
           「良き理解者」を増やしていくことを大切にする。


② 人付き合い

1:苦手(高機能の特性)と希望(友達)を分けて考える。
 人付き合いが苦手≠人付き合いが嫌い
「苦手」だから「関わりたくない」のか
  ⇒ 一人でも平気だから「友達はなくてもいい」のか。
「苦手」だけど「関わりたい」のか
  ⇒ 一人だと寂しいから「友達が欲しい」のか

ここで言う「人付き合い」とは、
 話す、伝える、理解してもらう、共感してもらう、お願いする、
 困った時に助けてと言う
 楽しい時間を共有する、遊ぶ、落ち込んでいる時に一緒にいてもらう、
 などもろもろを含む。


2:人は一人では生きてはいけない
 しかし、必要最小限のやりとりに留めて、
 なるべく人と関わらない生き方を選ぶことはできる。

選択肢は、結局は二つ。(誰であっても一緒)
「一人では生きていけないことを受け入れて、
 上手く関わっていく方法を模索し続ける」か
「一人では生きていけないけど、楽に生きられるように、
 最小限の人間関係で(社会)で生きていく」か

二つのポイント
技術(知識や行動を変える)を身に着けることと
 (自分の特徴や傾向、苦手さを人に上手に伝える)
心を理解する
 (感じ方や考え方、感情がどんなふうに行動に現れるかという見方)
 

3:将来のために(目標)

大人がその子の成長の過程の中で、一緒に考えて、
 時には本人の代わりに周りに伝えたりして、
 その人なりに生きていくことを見守りながら、応援していく。
 その見守りの中で試行錯誤が、最終的には本人の中に知恵として残って、
 自分だけでも上手に生きて行く術を身に着ける(選べる)ことが、
 最終目標になる。

参考文献:検索した頁
「思春期の子どもを持つ親に大切にして欲しい4つのこと-思春期の子どもへの接し方・関わり方で親子関係は変わる」

子どもの成長と親のかかわり方 その1
椙山女学園大学 教育学部教授 石橋尚子 2009年7月号

子どもの成長と親のかかわり方 その2
2009年8月号


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