滅我豚拳

「あの人マジでブレへんよな～」
「あいつちょっとブレすぎやろ」
ブレる、ブレない、というのはその人の根幹を為す価値観に対する評価で、その他の価値観が変容していくのは是とするわけじゃないですか。本来。
でも、根幹を為すと思ってた価値観や信念ってそんなにアップデートしないもんでっか？
結局ブレるのがダサくてブレないのがカッコいいっていう一般論は、他者とその価値観に対する自分の対応をできるだけ変えたくないってことでしょ。
言い換えると、他者への評価をアップデートするの面倒くさいだけやんってこと。
「言ってることが前と違う」っていうよく見る批判や指摘、確かに場合によってはそれが問題なことも多いけど、そりゃ考え方が変わることもあるし、むしろそれは容認すべきことだろうと思う。
名前をつけて保存したファイルを、同じ分類のフォルダに入れる。
時間と共に、そのファイルを入れるフォルダは変えんといかんぜよ。
「あんな奴じゃなかったのに、変わってしまったわ・・・」っていうのはむしろまっとうに自分の中で対象人物ファイルのフォルダ入れ替えをしてる証拠で、
「あの人はそんなこと言う人じゃない！」っていうのはその逆。自分の分類の方が、相手の価値観の変化よりも優先順位が高いと思ってるってことじゃん。
カテゴライズして一括管理っていうのは一見効率的に見えるけど、実は結構危険な手法でおまして、物事に対する正常な判断を鈍らせる一因にもなりかねないのだよ。頭を冷やして戦え。お前に言ってもムダかもしれんがな。

以上「語尾がブレる」話を考えて書いてみたんですけどイマイチでした。書き残して価値観アップデートします。

まあそんなことはさておき、やはり今週25日のBBQBｓ×仁丹女とホッピーブラザーズ配信だぴょん。
「配信ならでは」とか言いながら別に普通に演奏してるだけのバンドも多いし、「配信なんかライブじゃない」っていう人も多いです。
そこに対して「これが"配信ならでは"じゃい！！」と「配信は配信！ライブはライブ！別物！片方に特化するも良し！両方やるならどっちも別でちゃんと考える！！」というのが我々の回答です。
実際にお気に召すかはそれぞれの価値観に委ねるところなのですが、お気に召すと思いますよ実際。面白いもん。
ぜってえに見てくれよな！！ベシ！

あと配信の流れでちょっと思ってるのが
「うちからクラスター出たら業界全体に悪評が広がって、頑張って感染抑止に努めてるライブハウスに悪い」という価値観。
これがね、難しいんですな。
正論を言うと、クラスター出したとこが単品で責められるのは仕方ないとして、業界全体でカテゴライズする、なんちゃって効率思考さん達が悪評を広げるわけで、クラスター出したとこには、業界全体に対する責任については無いわけです。松屋○○店が食中毒事件やっちまったとして、吉野家全店にも迷惑かかるの変じゃないですか？
でも、そういうわけにもいかない。
まず一般論的な自衛の心理の話です。
交通事故も、いじめも、性暴力も、全部そりゃ起こした奴に全責任があるわけ。でも、世論はそうはいかない。「被害者側にも何か落ち度があるんじゃないか、だって、被害を受けていない人も多いわけだから」こういう動きは少なからずあるんですな。
"何も悪いことをしてない人が事件に巻き込まれる"という事実を認めてしまったら、
"何も悪いことをしてない自分に被害が及ぶ"危険を認めることになるので、自衛の心理としてこれは正常な心の働きなのだそうです。あくまで理性を無視した本能的な心の動きとして、ですが。わからんではないですね。
とまあ、自衛の心理が通念上理解できる仕組みだとすると、一つの問題を業界全体に置き換えてリスクを大きく捉えるほうが自分の安全は増しますよね当然。
こういう世論の流れまで考えると、「うちからクラスター案件出したら皆に迷惑かかる」というのも至極まっとうな意見なんですよ。
「うっさい、関係あるかボケ」というのが個人的な本音ではありますが、そんな簡単にはいかないんですよね。
とはいえ「皆で仲良く死にましょう」っていうことにはしたくないので、なんとか抗いつつもそれぞれの価値観を否定することなく、この問題に関してはある種ドライな共生関係作っていきたいですね。
やっちまったライブハウスに対しては「やっちまいましたね、ドンマイ。近々飲みに行くっすわ」くらいの感覚かな。てか皆それでよくない？？
みんな別に無策でヤケクソやってるわけではないし、どっかビビリながら極力、万全を期してやってるわけで。
それこそ交通事故みたいに運の話でしょ、ここまできたら。
というわけで、うちが事故に遭ったら気軽に慰めてくださいね。