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品性まで売った覚えはない

政治的思想と政治的立場。「その考え方ならば、この立ち位置だろう」というレッテル貼りは確かに情報整理に便利かもしれない。
しかしそれは他のレッテル貼り同様、多様性を無視して、実は思想の対立すら生まない点で大きなデメリットを抱える。
知識や経験は、水や空気のように高いところから低いところに流れていけば良いが、それを堰き止める者、自分と相手の知的高低差を目測できていない者、個々の論争を集団論争に置き換えたい者、などの働きが意図してかせずか、冷静で丁寧な流れを意外と少ないものにしているように思う。これも一種レッテル貼っテルかもって思っテルしインテル入っテル?
こうして一部だけ不自然にカナを入れることによって"操作されてる感"、"狂っている感"などを表現する手法は誰が初めにやりだしたんだろう。もの凄く秀逸だと思う。ドのクラい秀逸なのカト イうとォオ

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というわけで今日は俺が最近学んだことを、知らなかった人に教えて差し上げたいと思う。知識は水だ。流していこう。
最近学んだこととは、条文の読み方だ。
『条文の上手な読み方』みたいなブログ記事は沢山あるのだが、ズバリその目的で検索しないと得にくい知識なので、控え目に言ってクソみたいなこの記事に載ってると、読む人にとっては新しい知識になるんじゃないかと思い書くことにした。興味ない人、知ってる人、条文にてこずることがない人は飛ばして結構だ。例えば長い条文があったら

1.主語と述語だけにする
2.すると分からない目的語などが浮かんでくるので、その疑問の答えを探す
3.大枠が理解できるので、細かいところを詰めて理解する


まずは大枠をつかんでから順に分からないことを条文中で解決していくのが良い。「括弧書きの部分は一旦飛ばして、あとで参照する」っていうのが一般的らしいのだが、正にそういうことだ。
もちろん、頭から普通に読んで理解できるならそれが一番いいのだが、条文っていうのは専門家の為にあるわけじゃないものも多いのに、ちょっと一般には理解しにくいので時にはコツが必要だということ。

せっかくなので流行りの検察庁法改正案を見てみよう。

法務大臣は、前項の規定にかかわらず、年齢が六十三年に達した検事正の職を占める検事について、当該検事の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該検事を他の職に補することにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として法務大臣が定める準則(以下この条において単に「準則」という。)で定める事由があると認めるときは、当該検事が年齢六十三年に達した日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、引き続き当該検事に、当該検事が年齢六十三年に達した日において占めていた職を占めたまま勤務をさせることができる。』


長いが、要約する部分を上下共に太字にしておいた。
めげずに分解していこう。

1.主語と述語だけにすると、
「法務大臣は勤務させることができる。」→誰を、いつ、どうやって?
2.誰を?「63歳になった検事正を」
いつ?「その誕生日の翌日から一年間」
どうやって?「同じ役職のまま」
3.条件として、特別の事情、著しい支障、が挙げられている

めちゃくちゃまとめると、
『法務大臣が本当にヤバイと思ったら63歳の検事正はそのまま64歳の誕生日まで働いてもいいよ』ということになる。
この方法でいくと、大抵の条文は読みやすくなる。"前項"とか他の条文から引用してくるものは面倒くさいがネットで条文検索しつつ別タブで展開していくと参照が少し楽になるかもしれない。こんなサイトが役にたつかもしれないので一応貼っておく。

今回のアレコレはこの条文だけじゃなくて、他の事情とセットになってヤバイって言われてるもので、いわばジョイントタイプの能力者ってこと。

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こいつね。
しかしなぜこうも条文っていうのは分かりにくいのか考えてみると、恐らくは屁理屈を回避するためなのだと思う。
上でめちゃくちゃにまとめたものが条文だとすると、絶対にこんな声があがる。
「本当にやばいってどういうことですかー?言ったもん勝ちですかー?」
「別に他の人がやったらいいんじゃないですかー?」
こういった反論や抜け穴をあらかじめ防ぎ塞ぐために、細かくぎっちり書いて、且つ、読む気を失わせて反抗心を削ぐ狙いもあるのかもしれない。
逃げ場のねーほどパンチうちこみゃ、いやでも命中するってことよ。
逃げ場のネーほどパンチうチコみャ、イやでも命中すルッてコトよ!!
あたマが狂ってきたのデそのまま分解、再構築すル
ちほみネーチャンの逃場パコげどう、中でイッて命もやすトルコよ!!

新世紀エヴァンゲリオン、次回
「命、燃やす、トルコ」
来週もサービス、サービスぅ!

愉快な生活苦