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日本の《サブカル》文化の受容 (下書き)

・これまでの受容

 日本ブームの最高潮は5年ほど前、つまり2010年になる前だったと聞いている。その中心は、漫画、アニメを始めとするサブカルと、たこ焼き、お好み焼き、丼物などのB級グルメだ。

 そもそもの日本文化の受容は、1900年のパリ万博に有名な、北斎や歌麿に代表されるジャポニスムという日本の美術文化の流行だ。その後、この国では、文学や映画、音楽といったメインカルチャーから折り紙、習字、生け花など、幅広い分野で日本文化が紹介されてきた。

 たとえば文学なら、フランスで有名な日本人作家は、未だに三島、川端、谷崎だ(日本で有名なフランスの作家も、昔と同じ、というかもっと時代を遡るくらい)。映画で言えば、黒澤、小津、溝口だろうか。                    (下の写真は、よく使われる日本イメージの一つ。)


・現代のジャポニスム

 そして現在、日本文化のフランス受容は、大衆的なエンターテイメントの圧勝だ。日本のバラエティ番組、そして映画監督としても有名なビートたけしを筆頭に、その裾野はとても広い。多様なジャンルがあるのは、それだけ大量に受け入れられている証拠だ。たとえば、日本ブームの最高潮には、レ・ロマネスクというおバカな音楽ユニットが流行ったくらいだ。

 しかし、実際、フランス人一般は日本文化にたいして興味はない。せいぜい、21世紀版のオリエンタリズム、一生に一度日本旅行をしてみたいといった無害なあこがれがあるくらい。健康によく、ちょっと高い外食としてスシを食べ、サムライがかっこいいといい、上品な国民だとほめる。

 そして、日本贔屓の仏人のなかには、日本人より日本文化に詳しい人も多い。サムライにあこがれて鹿島心流を習い、true tearsというオタクアニメを見ていたり、自前でたこ焼き機を用意していたりする人は、全体からすると少数派だが、万単位でいるようだ。歌舞伎や落語といった伝統芸術になると、大抵の日本人は一度も見たことがなくて、話を振られても困るだろう。たとえば、今の若者は、天皇の名前を知らないだろうけれど、フランス人はなぜか知っているのだ。

 ちょっとズレるけれど、卓球台はいくつもの公園に常備され、柔道をする人は日本の次に多いとか。(ちょっと見づらいけれど、下の写真はエヴァンゲリオンと日本刀のコラボ展覧会)

・フランスのオタク

 フランスでは、まず日本贔屓という時点ですでにその人はオタク的趣味人であり、その中のサブカル好きは日本のオタクと変わらないといっていいかもしれない。オタク特有の話し方やリアクションは、日仏の言葉の違いはあれ、共通する部分を多く持っている。フランスにもオタクが多いことは、日本のオタクにとっては常識のようだ。

 いまのフランスの若者は、日本のマンガを幼少時から読んで、日本アニメを身近に見てきた。フランスにも、もともと漫画(バンドデシネ)はあるけれど、日本のマンガより敷居が高く、日本の漫画はより間口が広く子供に受けた。それに、昔から退屈な番組を垂れ流していたフランステレビ業界は、手間と経費を抑えて番組を制作するため、安い日本アニメを大量に輸入・放送したらしい。

 こういったオタクコンテンツの受容が、J-POPとどこかで連動していたのかどうかは、正直わからない。少なくとも、日本のアニメがフランスで流されるとき、OPとEDは大抵フランスの音楽に置き換えられていたという。

 J-POPで人気のグループはこんな感じだ。オタク系女子の間では、ジャニーズ好きとビジュアル系好きがいるらしい。オタク系男子では、やはりAKBのようなアイドルが人気のようだ。

そして、いまでは日本政府は、日本文化の海外における普及活動に予算をもっているのだ。

書き途中・・・

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