ディスクブレーキの基本②

今回は前回の続きで組付け時の注意点について。

組み付けや点検は行きつけのショップに任せているという方も読んで損はないと思いますのでぜひ。

基本的に機械式と油圧式両方に言えることについてまとめていきます。

まずはローターの大きさについて。
ローターは単純にその大きさが大きくなるほど制動力が上がりますが当然その分重量は増加します。
ロードバイクでは主に160㎜か140㎜から選ぶことが多く、多くの人がフロントに160㎜、リアに140㎜を使っていると思います。(自分もこの組み合わせです)

この組み合わせが多い理由として自分なりの解釈としては、リムブレーキの場合はブレーキの構造やワイヤーの長さの関係とブレーキをかけるときの慣性の関係で、フロントの方が制動力が強いので、それと同じ感覚にするためだと思います。

もちろんブレーキの効きが良すぎるからという理由から前後ともに140㎜のローターを使っている人もいます。
そこに関しては使っている人の感覚によると思うので自由に組み合わせていいと思います。

次に実際に組み付けるときについて。
キャリパーを組み付けるときに最も重要なのはいかにパッドとローターとのクリアランスが左右で均等になるかという点、いわゆるセンター出しです。
リムブレーキのセンター出しは㎝単位のクリアランスでホイールの動きからもやりやすいですが、ディスクブレーキはそうもいきません。

ディスクブレーキのパッドとローターのクリアランスは数㎜しかないためすごく見づらいです。
ではどうすればいいか。

個人的に一番確実なのはクリアランスの確認のために見ている視線の先(キャリパーの奥)に白いもの(ウェスやタオル、紙でも可)を置くことで見やすくなります。

また、センター出し用の工具を使うのも方法のひとつです。
この場合工具をローターに付けた後で全力で動かなくレベルまでレバーを握ることでセンターが大体出ます。(確実に出るわけではないので注意)

センター出しができて場所が確定したらキャリパーが動かないように手で固定したまま、キャリパーの固定ボルトを上下均等に交互に締めこんでいきます。
この時、片方ずつ締めこんでしまうとほぼ確実に位置がずれてしまうので、必ず上下のボルトの締め具合が同じになるように締めこみましょう

正直なところ油圧式のブリーディングを除いてディスクブレーキの難しいところはこのセンター出しが9割を占めていると思うので、ここができればOKと言っていいと思います。

この組付け時の注意点は交換の際にも使えると思うので覚えておくといいかもです。

次回は調整についてまとめます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?