在宅勤務の父親、2歳女児車中置き去りの事故

2020年6月18日
父親が、朝、長女(8)を車で小学校に送る際、次女(2)も車に乗せていたが、次女を保育園に預けるのを忘れ、その後7時間在宅勤務したのち、次女がグッタリしてるのを発見。残念ながら次女は亡くなった事故が起こった。

このニュースは報道直後から、Twitterなどで父親を責めるようなコメントが数多くありました。

私も4歳と2歳の保育園児がいます。

車で送迎をしたことはないけど、自転車の席に子供を乗せたまま会社の駐輪場に置いてくことはさすがにしないんじゃないかな、と思い、いくら仕事が忙しくても忘れちゃダメだろ、というのがこの事故に対する第一印象でした。

旦那がこの事故に対してどう思うか聞いてみようと、事故の説明をすると、旦那の第一声が

『その父親、よっぽど仕事が忙しかったんだろうね。』

であったことに、私は驚きました。

確かにその父親は、仕事に追われていたと供述していたが、旦那はそこまで知らないのにすぐそういう発想になったことに驚きました。

なぜそう思うか聞くと、この4ー5月の保育園休園中、我が家は夫婦揃って在宅勤務しながら子供を自宅保育していました。その時、あれ息子(2)どこ行った?となったことが、60㎡•2LDKの我が家でも頻発しました。

もちろん事故を防ぐために洗濯機や風呂場のロック、ベランダは窓が全開にならないようサッシロックもしてましたが、それでも集中して仕事をして顔を上げるとリビングに息子(2)がいない、はしょっちゅうありました。

この経験から旦那は、短時間でも仕事に集中すると子供の存在を忘れてしまうことがあったので、今回の事故も起こり得る話だと思ったそうです。

私も旦那の意見を聞き、確かにそうだな、と思うところもありましたが、少し腑に落ちないところもありました。

Twitterでも、当初は『子供を忘れるなんて有り得ない、虐待だ』、『母親は父親に、子供を車から降ろしてねって当たり前のことまで言わなきゃいけないの?』という父親に対する批判が多く見られました。

時間が経つに連れて、『これは自動車側に何かセンサーを取り付けて防げなかったのか』、『誰にでも起こりうるから父親を責めすぎるのはよくない』と言った意見も多く出ました。

そして6月19日のYahooトップニュース


「誰にも起きうる事故」と医師が警鐘 親を責めるより防止策を

という見出しを見た時に、自分の違和感がわかりました。

これまで車中置き去りより、女性がトイレで出産して子供遺棄したり、育児ノイローゼで虐待した母親の事件のがよっぽど多いのに、『親を責めるより防止策を』なんて記事一度も見たことない。

確かに今回の事故で、父親を責めても仕方ないし、きっと世間に言われるよりも自分で自分が無念なくらい後悔してるだろうが、

このような記事がこのスピードで出てくるのは、男女差があるからではないか?とどうしても思ってしまう。

妊娠してどうしていいかわからずトイレや風呂場で産んでそのまま子供が亡くなったり、多産育児で子供を虐待死をして逮捕される母親のケースはたくさん見た。これは子供が犠牲になってる以上、女性側は逮捕されて然るべきだが、胎児の父親や、不在がちな父親に対して法の裁きがあるわけではない。

もちろん今回の事故も事故であり、どうなるかはわからないが父親が保護責任者遺棄で逮捕されたりしないだろう。

でも、女性のニュースのときは『なんで避妊しないの?』『母親なら子供を育てて当たり前』という固定観念を持ってる人も多く、

妊娠や出産で追い詰められて、女性が子供を犠牲にするケースはこれまで多くあるのに、このような事件に対し『親を責めるより防止策を』となぜならないのだろうか。

またこれは私見だが、今回の車中置き去り事故で『自分なら絶対にそんなことしない』と考えるのは圧倒的に母親だと思う。私もそう思ったからだ。

しかし一方で、この事故を父親が起こしたと見て『父親なら育児の当事者意識が母親より欠如してるからあり得るかもしれない』とも思ってしまった。

これは私が、母親の方が父親よりも当事者意識、責任感を持って育児してると考えてるから出た意見である。

これもまた男女差を持つ偏見だ、と今回認識した。

子供が犠牲になる事件、事故は悲しい。少しでも減らせるように、加害者が男女、父親母親関係なく

社会としてどうやって犠牲になる子供を減らしていけるのか、そういう目線で議論する世界になって欲しいし、私も考えることをやめることのないようにしたい。





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