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二人目以降の妊活

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妊娠の間隔

アメリカ産婦人科学会(ACOG)とアメリカ母体胎児医学会(SMFM)は「分娩後6ヶ月以内の妊娠、分娩から分娩の期間が18ヶ月以内になることを避ける」ことを推奨しています。分娩から分娩の期間を18ヶ月以内の場合、陣痛の際の子宮破裂リスクが増加し、母体死亡や輸血のリスクが増加するといわれています。年齢や不妊治療の開始時期でお悩みの場合は、プロバイダーとご相談ください。

母乳をやめないと次の妊娠ができないの?

月経が再開していれば、母乳育児を続けていても妊娠できます。
70〜80%の方が産後8ヶ月までに月経が再開するといわれていますが、個人差が大きく、母乳育児をしていても産後2ヶ月で再開する方もいれば、卒乳まで無月経の方もいます。

乳汁分泌に関わるプロラクチンというホルモンは、排卵を抑制する働きがあります。特に、夜間授乳と1日8回以上の授乳をしているとプロラクチン値が高くなるので、その間は排卵や月経の再開が遅れ、妊娠しにくいといえます。

次の妊娠を希望していて、月経が再開していない場合、夜間の授乳はミルクに変える、母乳の回数を減らして混合授乳にする、または離乳食の量を増やして、授乳間隔を空けていくなどが効果があるかもしれません。赤ちゃんの状況やご家族のサポート状況に合わせた離乳、断乳方法に不明な点がある場合、専門家に相談することをお勧めします。

月経が再開していれば妊娠しやすい?

月経が再開したからといって、排卵しているとも限りません。母乳育児をしていると、最初の月経は無排卵であることが多く、特に産後6ヶ月はその確率が高いとされています。基礎体温表を付け、低温期と高温期の二相性があると排卵しているサインです。

2人目の妊娠を希望されるときには1人目の時よりも年齢を重ね、妊娠しにくいこともあります。規則的な食生活と、できるだけストレスを抱えないように心がけ、なかなか妊娠しない場合は、ご家族でよく話し合い、不妊治療を視野に入れるのも方法の一つです。

母乳育児はいつまで続けるのがベスト?

WHOでは母乳育児を「2歳かそれ以上まで」続けるよう推奨しています。その理由は、1歳を過ぎても母乳は児に対して重要な栄養学的貢献をし続けるということが挙げられています。

子どもが病気にかかった際も、脱水が予防できたり、回復に必要な栄養が供給されます。母乳育児は母親の心身の健康にも大切な役割を果たし、乳がんや卵巣がん、骨粗しょう症、心血管疾患、糖尿病にかかるリスクも低くなります。

とはいえ、卒乳・断乳の時期は人それぞれなので、いつまでしなければならない、早めに卒乳・断乳してしまうことがいけないということはありません。

妊娠したら母乳をやめないといけないの?

直接授乳をしていることで、流・早産の原因になると言われることがありますが、これを証明する研究はありません。直接授乳しているか否かに関わらず、流・早産する確率は10〜15%と言われています。流・早産の既往があったり、直接授乳による子宮収縮が頻繁にあるなどの場合は、プロバイダーと相談しましょう。状態によっては、直接授乳を控えた方が良いと判断されることもあります。

妊娠中はホルモンの影響により、乳首に痛みを感じたり、不快感を感じることがあります。もし妊娠中に、授乳回数を減らしたり、あるいは卒乳をしたりしていったん母乳を飲まなくなっても、出産後再び母乳を飲むようになることもあります。

妊娠中に上の子の授乳を続ける場合は、より多くの栄養を必要とするので、ビタミンやミネラルを含む十分な食事を摂るように意識しましょう。


執筆者:高橋さおり(日本の助産師)
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