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エミレーツ・スカイカーゴ、結婚シーズン最盛期で切り花輸送が急増

アラブ首長国ドバイを拠点とするエミレーツ・スカイカーゴでは、結婚式や屋外イベントで賑わう夏のシーズンを迎えて世界的に装飾用フラワーアレンジメントの需要が高まるなか、切り花の航空輸送が急増しており、この時期の同社の生鮮品輸送のトップ品目に躍り出ていると、このほど発表した。

E.スカイカーゴによると、同社は2023年5月に生の切り花を3590トン輸送したが、これは前年同期比で20パーセントも増加した記録としている。エクアドルとケニアが輸出原産地のトップ2に位置しており、世界の花き貿易で重要な役割を果たしている国のオランダは、輸出元と輸入先の両方で3位にランクしているという。近年はエクアドルの花き貿易が着実に増加しているようだ。

結婚式シーズンが来ると花の需要が急増する

同社が運ぶ切り花の主要な輸入地としては、アラブ首長国連邦とオーストラリア、オランダに次いで、サウジアラビアが4位に入った。E.スカイカーゴの製品・イノベーション担当上級副社長デニス・リスター氏は「北半球の結婚式シーズンがピークに達するにつれ生花の輸送需要が増加し、当社もそれに対応して生鮮品クールチェーンの供給能力を拡大させている」と語っている。

時間と温度に敏感な生の切り花に代表される「生鮮品」は、業界をリードする温度管理技術/専用施設/機器/専門人材を活用した“エミレーツ・フレッシュ”と称する特別輸送商品のカテゴリーで扱われており、同分野は現在、E.スカイカーゴ最大の事業になっているという。
生産地から店舗まで最短24~48時間で迅速に輸送できるため、「生の切り花、冷蔵肉、生の果物」という生鮮品カテゴリーのトップ3品目の輸送量を順調に伸ばしてきたスカイカーゴである。

エミレーツ航空=エミレーツ・スカイカーゴの強みは、拠点のドバイに存在するデュアル空港ハブ(ドバイ国際空港とアルマクトゥーム国際空港)であろう。両ハブともに、世界最大かつ最も技術的に進んだ貨物取扱施設で、1日あたり8,000件以上の荷物を処理し、アルマクトゥーム空港には生鮮品を含む温度に敏感な商品を保管するための1万5000平方メートルを超える専用倉庫がある。

ドバイの位置そのものが東洋と西洋の中間という独特な位置にあり、世界人口の約3分の1を占める国家群がドバイから4時間以内の飛行圏内にあるという、生鮮品輸送に最適の地理的好条件にも恵まれている。

2023年7月21日掲載


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