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エアカナダとエミレーツ、両者間の貨物インターライン連携を強化

エミレーツ・スカイカーゴ(アラブ首長国ドバイ)とエア・カナダ・カーゴ(カナダ)は5月16日、両航空会社の顧客荷主が両社のフライトを通じて、貨物の接続輸送の予約を容易にできるインターライン強化策の実施を発表した。この貨物分野での両社協力関係の強化については、すでに本2023年2月に両航空会社の間で覚書に署名済み。

この結果、エミレーツ・スカイカーゴの顧客は、欧州の同社主要ゲートウエー経由でトロント、モントリオール、バンクーバー、カルガリーなど、カナダ主要都市へ輸送するエア・カナダの接続便を検索して予約することが可能となった。一方、エア・カナダ・カーゴの顧客は、カナダから南北アメリカや東南アジアとインドを含むエミレーツの豊富な便に接続して貨物輸送できるサービスを検索して予約できるようになる。

このインターライン契約で、先にオンライン予約機能を使えるようになったのはエミレーツの顧客で、同社のe-SkyCargo、WebCargo、Cargowiseといったインターネット・サイトを介して、貨物を接続したいエア・カナダ便を予約できるようになった。
エア・カナダ側についても、同社顧客がエミレーツのグローバルネットワークにアクセスして接続貨物をブックできるように、今後数週間のうちに同様のオンライン直接予約機能を実装するとしている。

エミレーツ航空とエア・カナダは、2022年に初めてグローバルパートナーシップ締結を発表しているが、今回は貨物分野における具体的なインターライン・サービスの強化策に踏み込んだもの。エミレーツ・スカイカーゴのサービス範囲はエア・カナダ・カーゴのフレイターや定期旅客便のベリースペースを通じて、カナダ国内の60以上の都市と5大陸の150以上の都市に拡大される。
その見返りとして、エア・カナダ・カーゴは、世界150以上の都市への路線を持つエミレーツ航空の定期旅客便ベリーのほか、同社の11機にのぼる大型貨物機の輸送能力も得られる。

両社の貨物機が世界150以上の都市でつながるようになる

エミレーツ・スカイカーゴ部門上級副社長のナビル・スルタン氏は、「エア・カナダ・カーゴと提携して、ヨーロッパのゲートウエー経由でカナダ国内のより多くの目的地へのアクセスを拡大できることをうれしく思う。すべてオンラインで予約可能で、シームレスなデジタル体験が実現する。今後もエア・カナダと緊密に連携し、スムーズな接続を確保し、貨物が迅速かつ良好な状態で到着できるよう努めたい」と語った。

エア・カナダ・カーゴのコマーシャル担当マネージング・ディレクターのマシュー・ケイシー氏も、「今回のインターライン関係強化は、物流コミュニティに多大な価値をもたらす大きな一歩となるもの」と評価している。

この最新の貨物開発に加えて、両航空は最近、旅客部門でも北米、中東、アジア、アフリカの46の目的地をカバーする旅客便コードシェア契約を締結しており、一部マイル特典の共有・交換プログラムも開始している。
さらにエア・カナダは同じ中東ドバイのLCCであるフライドバイともコードシェア提携に入ると外報で伝えられており、中東地域への関心を高めているようだ。

2023年5月22日


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