22年国際航空貨物の取り扱いトップは香港で変わらずーACIが発表
国際空港評議会(ACI)がこのほど、世界の空港における2022年の航空貨物量の速報値を発表した。
これによると、世界全体の22年航空貨物量は1億1700万トンで、前年比6.7%の減少、コロナ禍以前の19年比では1.7%の減少となっている。
同年の国際貨物取扱量ランキング上位10港は下表の通りで、いずれの空港も前年から取扱量は減少していることが分かる。なお、首位は前年に続き香港、次いで仁川/上海(浦東)/台北(桃園)が入り、5位に日本から成田がランクインする形は前年同様だ。
なお上位5港および、アンカレッジ(6位)/マイアミ(8位)は19年→21年のコロナ下において取り扱いを伸ばしてきた一方で、同期間にドーハ(7位)/シンガポール(10位)は取り扱いが減少したことが分かる。
シンガポールは22年にふたたびトップ10にランクインしたものの、ドーハは19年以降、段々とランクを落とす状況が見られた(19年:5位、20年:6位、21年:6位、22年:7位)。
なお、国際/国内すべての貨物を含めた上位10空港のランキングは下表の通り。
これら上位10空港で取り扱った航空貨物量の合計は、22年の世界の貨物量の約27%(3080万トン)を占めている。前21年比では9.9%の減少となったものの、コロナ前19年実績との比較では4.1%の増加となった。
ACIは21年→22年の取扱量の変動について、「地政学的緊張が続き、世界の貿易やサプライチェーンで生じた混乱が、各国空港の取扱減少につながった」と分析している。
なおACIでは併せて、22年の世界全体での航空機発着回数も発表。これによると、22年の発着回数は約8900万回で、前21年実績から20.4%増加した。コロナ前19年水準の82.5%まで発着回数が回復したことになるという。
2023年4月14日掲載
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?