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フェデックスが輸送部門を統合、主力事業の一体化でコスト削減めざす

国際物流大手のフェデックス・コーポレーションは、効率化やコスト削減に向け、長らく個別に運営してきた速達の航空輸送部門と地上配送部門の事業を統合する。

2024年6月までに、国際宅配便(貨物航空)部門のフェデックスエクスプレス、陸上宅配便部門のフェデックスグランド、さらにフェデックスサービスおよびそのほかの事業会社を「フェデラルエクスプレスコーポレーション」に統合する計画で、これにより新部門がすべての配送事業を一手に担うことになる。

同社は米国とカナダでの貨物の集荷、輸送、配達の効率改善を進めてきており、今回の事業再編により肥大化した事業体制をスリム化するとともに、UPSやアマゾンに対する競争力を高める。

フェデックスは25年年度までに40億ドルのコスト削減をめざす(出典:Business Wire)

事業統合に伴い、ジョン A. スミス氏がフェデックスエクスプレスの米国およびカナダの地上業務部門の社長兼CEOに就任し、フェデックスエクスプレス、フェデックスグラウンドおよびフェデックスフレイトの各事業における陸上業務の指揮を執る。

一方、リチャード W. スミス氏(フェデックスの創設者で会長のフレッド・スミス氏の息子)が、フェデックスエクスプレスの航空および国際部門の社長兼CEOを務め、そのほかのすべての地域とフェデックスロジスティクスを統括する。

今回の組織改編は、2025年の会計年度末までに40億ドルのコスト削減計画の一環として実施されたもの。同社によるとコスト削減策はSurface Networkで12 億ドル、航空ネットワークと国際で13億ドル、一般管理費で15億ドルと、主要3分野を通じての達成をめざす。

同社のラジ・サブラマニアムCEOは「私たちはことし創立50周年を迎え、当社の歴史において極めて重要な瞬間に立っている。今回の組織改編により、われわれはひとつのチームとして、顧客の競争力向上を支援し、世界で最もスマートな物流ネットワークの称号を勝ち取るという使命を遂行する態勢が整った」とコメントしている。

2023年4月19日掲載


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