見出し画像

MSCエアカーゴとIBSソフトウェアが複数年契約を締​​結

世界最大のコンテナ定航海運会社メディテラニアン・シッピング(MSC)傘下の航空貨物キャリアであるMSCエアカーゴはこのほど、旅行および貨物業界向けソリューション・システムの大手企業IBSソフトウェアとの間で、航空貨物業務のデジタル変革を目指す戦略的パートナーとしての契約を結んだ。

MSCの貨物機:B777-200F

この契約によってIBSソフトウェアがMSCエアカーゴに提供するのは、“iCargo”と称する航空貨物管理用のソリューション・システム。MSCの航空貨物販売/運用/経理など全般業務をカバーするデジタル・プラットフォームとなるもの。このiCargoが完全に導入されれば、MSCは販売から日常業務、会計をカバーする航空貨物のバリューチェーンを完全に可視化できるようになる。

IBS担当者によれば、「iCargoは航空貨物業界の各種基準を遵守しており、Cargo iQ、C-XML、OneRecord、e-AWB、e-Freightといった世界的な業界標準にも完全に沿っているソリューション・システム」で、その導入はMSCエアカーゴが必要とするあらゆる物流モデルにわたるシームレスな運用、効率性と生産性の向上を実現するとしており、iCargo導入の第1段階はすでに完了したと表明している。

MSCエアカーゴはMSCによって2022年9月に設立され、同年12月に本拠地をフランスのリエージュ空港(LGG)に置いて、4機のB777-200Fをアトラス航空に委託運航することで営業を開始していた。

ちなみに、MSCエアカーゴは現在、経営不振に陥ったイタリアの貨物航空会社アリスカーゴの買収を視野に入れていることが確認されている。この買収が実現すれば、MSCエアカーゴとしてもう一段階、業容と販路の拡大につながりそうだ。

2023年7月5日掲載

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?