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ニューヨークJFK空港で新ターミナル6の建設を開始

 ジョンF.ケネディ国際空港でことし2月末、42億ドル(約5750億円)をかけて建設される「ターミナル6」の起工式が行われ、いよいよJFKで久しぶりの新ターミナル建設が動き出した。

最先端技術を導入するJFKターミナル6完成イメージ図

 JFK空港ではこれまで、総額180億ドル(2兆4660億円)を投じた空港改良プロジェクトが進められてきたが、このターミナル6(以下T-6)はその最終段階となるもの。以前にあったT-6は空港整理があった2011年に解体されて無くなっていたが、今回、それを最先端ターミナルとして復活させるもの。

 T-6は120万平方フィートという広いフロア面積を誇り、10の新しいゲートのほか、米格安航空の雄ジェットブルー(解体される以前のT-6利用キャリアだった)の新しい拠点施設が含まれ、4000人の新しい雇用を生むという。T-6最初の新ゲートは2026年にオープンし、全体施設の完成予定は2028年とされている。T-6をニューヨークにおける新たな本拠地とするジェットブルーのほか、ルフトハンザ航空、スイスインターナショナル・エアラインズ、オーストリア航空、ブリュッセル航空などの国際線がこの新ターミナルに移転してくるという。

 JFKを管理するニューヨーク・ニュージャージー(NY&NJ)港湾局によれば、空港内のヒトの流れをさらに改善するために、チェックインからゲートでの搭乗まで、新しい最先端のタッチレス技術をT-6に導入したという。運輸保安局(TSA)も、「生体認証ベースのアクセス制御システム」を含む新しい最先端セキュリティ・システムを同ターミナルで導入し、自動化されたセキュリティレーンで迅速かつ正確な保安検査を行うことを表明している。

 JFKではこれとは別に、空港最大の国際線ターミナルとして95億ドルを投じ、240万平方フィートの施設面積を誇る新ターミナル1の建て替え計画を2021年12月に発表している。 このプロジェクトは2020年に着工する予定だったものの、コロナ・パンデミックによる需要急減のために延期されていたが、昨22年9月に正式に工事が開始されている。ほかにもデルタ航空のターミナル4の拡張、アメリカン航空のターミナル8の拡張、そして今回の新ターミナル6など、JFKを活性化する多くのプロジェクトが進行中で、数年後にJFKは画期的に生まれ変わっていることだろう。

2023年3月22日掲載


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