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ボーイングがパリ航空ショーで737-10、777-9を飛行展示

ボーイングは、6月19日〜25日の期間で開催されるパリ航空ショー(The 54th Paris Air Show )で、同社最新の民間航空機である737-10(737MAX10)と777-9を飛行展示する。パリ航空ショーは、2年に1度パリで開催される世界最大規模の航空宇宙業界の国際見本市で、今回、2019年以来、4年ぶりの開催となる。

737MAX10は小型機737MAXファミリーで最も胴体長が長く、単通路機ながら最大旅客数230名で、従来737ファミリーでは最多だった737MAX9(220名)より、定員数が10名多い。また、従来の次世代型機737NG(Next-Generation)と比べて、737MAX10はCO2(二酸化炭素)排出量を14%削減し、騒音も50%軽減するとしている。

737-10はライバルのエアバス321neoの対抗として開発された(写真:ボーイング)

一方の777-9は最新鋭機777Xシリーズのうちの1機種で、世界最大級かつ最も効率的な双発機。座席は426席で、航続距離は1万3500km。新しい炭素繊維複合翼および、最新エンジン、層流ナセルが整備されており、従来機材よりも燃費が20%向上している。777Xシリーズのもう1機種は777-8で、座席が384席、航続距離は1万6170km。ちなみに同シリーズは777-9から開発が進められている。

777-9は747-8の全長76.3mを上回り、旅客機としては世界最長のモデルとなる(写真:ボーイング)

またボーイングは、777Xシリーズとして777-8および777-9の旅客機モデルのほか、777-8をベースとする777-8貨物機(777-8F)も開発中。同機は双発機として最大の機種で、4発の747-400貨物機とほぼ同等の積載が可能、燃料効率や運航コストは25%改善している。最大ペイロードが118トンで、航続距離は8167kmとなる。ボーイングは現在、777Xファミリーを350機以上を受注している。

このほか、ボーイングが出資している米ウィスクエアロ(Wisk Aero)が開発する自律型で全電動の4人乗りの第6世代垂直離着陸機(eVTOL)をウィスクのパビリオンに展示する。ウィスクエアロはeVTOLによる旅客サービス「空飛ぶタクシー」の商業化を目指している。

2023年6月14日掲載


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