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ロサンゼルス空港の貨物施設近代化プログラム、開始に向けて新たな一歩

米国西海岸の玄関口であるロサンゼルス空港(LAX)はこのほど、空港の貨物施設の開発と近代化を進める「Cargo Modernization Program」の作業開始に向けて、新たな一歩を踏み出した。

LAXの親会社であるロサンゼルス ワールド エアポート(LAWA)は、このプロジェクトに取り組むために、LAXコミュニティパートナー(LACP)が率いる開発チームと、リコンド & アソシエイツが率いる環境技術および専門コンサルタント チームを選定したもの。

LACPは運輸業界に焦点を当てた独立系のグローバル投資会社リアルタームと、米国の運輸/エネルギー/公益事業/通信/社会インフラ部門に重点を置いた投資家兼資産管理会社JLCインフラストラクチャーとの合弁事業。

LAXは、昨22年に年間270万トン超の貨物を取り扱い、航空貨物トン数で米国で 5 番目に多い空港となっている。

現在、LAX には 260万平方フィートの敷地に3つの貨物エリアがあり、27棟の建物で構成されているが、貨物施設については、築20〜80年と老朽化し耐用年数の終わりに近づいているだけでなく、現在の航空貨物の業界スタンダードに適合していない。

LAXではターミナルや全自動無人車両システムなど、150億ドル規模の近代化プロジェクトが進められているところだが、既存の貨物施設についても近代化プログラムにより開発・改修して再活性化する計画だ。

近代化プログラムでは既存の貨物施設の開発・改修などが行われる計画(出典:ロサンゼルス空港)

同プログラムには、エアサイドへのアクセスと航空機駐機場の改善、道路形状などの陸上インフラ、車両とトラックの施設へのアクセスの改善などが含まれる。

LAXは昨年よりも貨物取扱量が減少しているにもかかわらず、フォワーダーは依然として過剰なトラック待ち時間に悩まされている。航空貨物業界の関係者は、LAX の現在の貨物施設が時代遅れで業界標準と互換性がないことを認知しており、同プログラムは歓迎すべきものとしている。

LAWAの最高開発責任者テリー・メスタス氏は、「貨物施設の近代化プログラムを通じて、周辺地域社会、LAの経済、LAXのより広範な持続可能性の目標にプラスの影響を与えながら、航空貨物を効率的に輸送する施設をパートナーに提供していく」としている。

2023年9月21日掲載

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