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せんせいのおはなし

これまでに書いたSS記事です

【詩作】寒空の自販機と、暖かい缶珈琲

現実の生き辛さは、冬の寒空と似ている。 どこかで暖かさを見つけて包まれなければ、長くは生きられない所が。 寒空の下に点在する自販機は、興味深く思う人との関わりに似ている。 歩きながら見つけたり見つけられなかったりする所や、対価を元にそこから飲み物を得たくなる所が。 寒空の下飲む暖かい缶珈琲は、生き辛さを凌ぐ刹那的な愛情と似ている。 いつかはまた冷める温かみだと分かっていても、手軽に心が満たされてしまう所が。 愛情に飢える感覚は、暖かな缶珈琲欲しさに自販機を探す心理と似て

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【SS】狭くなる家と心、安全欲求

停電していた部屋に今しがた灯りがともり始めた時のように。鈍く重たい頭の痛みを伴いながら、ぼんやりと俺の意識は晴れ、視界が開いていった。 喰い散らしっぱなし。飲み散らしっぱなし。 この見苦しい狂態の痕は、他でもない自分がした事なのだと言う事を思い出すのに、そう時間はかからなかった。 グラスや缶を置いた手元は、飛び散った水滴や食べ物の脂で汚れている。 いや。テーブルだけに限らない。酒瓶が入っていたダンボールは部屋の脇に転がしっぱなしだし、出し損ねた燃えるゴミは捨てられず貯まり

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【散文】海の中に潜り込むような自分の思考の癖と、"生きづらさ"の姿

自分の思考や、趣味に没頭する事。 わたしの中でこれはさながら、海にその身ごと潜り込むことに似ていて。 潜り込めば潜り込むほど、寝てる時に見る夢のような。 荒唐無稽な心地よさを覚えることができる。 嫌気のさすほど喧しい、地上の音が聞こえなくなる。 とても生産的とは思えない、人間同士の刺々しい摩擦が見えなくなる。 身体を重くし疲れさせる重力が和らいでくれる。 水の中で息づく、そこにしかない美麗な景色を見れる。 潮流によって、身体を動かすことなく遠くに運ばれることがある。 そ

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【SS】ひとつまみのあたたかさ

「山月記の李徴も、きっとこんな気持ちだったのかな。」 仮想世界の鏡に映る"黒猫"としての姿を初めて見た時、ついそう口に出してしまったことを。ふと、なんとなく思い出してしまった。 Joinしたワールドに飾られたカレンダーを見て、この『悪癖』を繰り返してからちょうど一年経っていることがわかったから。 僕は今日もまたいつものように。それなりに開放的で、それなりに人が出入りしていて、それなりに同じ日本人がいて…それなりに野良猫とかいそうな。あらかじめ狙いを定めておいたワールドの、あ

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先生の日記

日~週ペースで 現実やぶいちゃで起こったことやその気づきを書いたりします。

先生の2.5次元日誌_003_AC6と"選択"の話

掃除をしていた時にポロッと見つけたしゃぶしゃぶ店のクーポン券と、アプリ通知された「夏季限定もつ鍋がもうすぐ終了するよ!」のメッセージに負けて、たくさんお酒とおいしいお肉を食べるなどしました。スーア先生です。 ■ 最近、巷で熱気冷めやらぬアーマードコア6を最後のストーリーラインまでクリアしました。で、そのストーリーやキャラ解釈について、ぶいちゃの中で感想や考察をぶつける日がありました。いやはや、とってもいい時間でした。 先生はあまりこの手のゴリゴリアクションゲームはやらない

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先生の2.5次元日誌_002_テーブルゲームにおける"会話"の話

とりあえずは2日続きました。スーア先生です。 ■ 今日は休み明けということで、久しぶりのお仕事とコミュニティ『ぶいちゃ麻雀部』における久しぶりのVR麻雀をするなどした日でした🀄 先週開催されていた『スク水麻雀大会(負けたら猫になる島)』にも都合により参加できなかったので、溜まった麻雀欲を…!と思うものの、手にできた点数はノミ手ツモの3-500と、ノーテン罰符の3000のみ。 振り込まなかったからいいものの、これは厳しいっ…! ■ スーア先生はこの手のテーブルゲームは麻

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先生の2.5次元日誌_001_20230920

「毎日のルーチンとして、現実とぶいちゃの出来事それぞれに日記をつけている。」 今日参加したカエサルさんのお誕生日会でそういったトークを聞き、なるほどいいな。同じコミュニティの人もやってるし…となったので 早速真似してみることにした。 こういうのは十中八九、短ければ「Twitterでいいや」となるし、長ければ「また今度でいいか」か、あるいは「思いつくだけ言葉を羅列しよう」にきっとなる。 なので、出来事とそれに感じた気持ちを1:1で書く程度にとどめて、文章の構成みたいなものもあ

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