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HIROとKIOは"暮らす旅"実験中①#吉?凶?

「エッ、これって、吉かな?凶なのかな?」

□ 旅の始まりは。。

 HIROとKIOは6:25の始発バスに乗るために家の門扉を押し開けた。
 顔をあげると目に入ってきたこの光景!

 虹だ!これって「前途に福あり」なんじゃない?
 だけど、虹の上には暗雲がおりているよね。。

 バスの乗客は2人だけ。
もう慣れているはずの"旅の始まり"なのに、KIOにはいつものワクワク感とは別に、いつもにない少しの緊張感があるようだ。

「6ヶ月ぶりのマカッサル、楽しみやね~!」HIROが言うと、その緊張は消えた。

□ 出発の1週間前

  『老後は日本半分、海外半分の人生になっとよかね~!』

  昨年初めてその"ふたりの願い"が実現、インドネシア、マカッサルでの"暮らす旅"に挑戦した。あっという間に感じるほどの充実した6ヶ月だったので、日本の自宅に戻ってもすぐにマカッサルが恋しくなっていた。

 「今年2回目のマカッサル生活は様子も分かっとるけん、心配なかね。」
と話つつ、出発まで後10日を迎えてもマカッサルの"わが家"から予約確認の返信がないままの状況が、KIOは少し気になっていた。

 今年2月にマカッサルを発つ時、1番英語が上手くて、とっても可愛いフロントスタッフのアイちゃんに、次回のための1ヶ月分予約と支払いを済ませ " 再会 " を約束していたんだけどな~

 そんな時、昨年のマカッサルで友だちになったマスティディさんからKIOにメールが届いた。

「キョウ ジカンガデキタカラ ホテルニキテミタヨ。
 イマ ヨヤクノケンヲ シラベテモラッテイルヨ。」

エンプレス・ホテルのフロント

 KIOを知っているスタッフはいないか?聞いてくれたようだ。

送られてきた写真にはKIOの馴染みの顔は見つけられない。

2時間ほど経っただろうか?
ようやく、こういうことが分かった。

 ・ KIOからのメールは見つけられなかった
 ・ 当時のスタッフは辞めているか移動にな    っている
 ・ 自分たちはメールの返信をしなくていい
 ・ アイちゃんは故郷の村へ帰った

 ほんの6ヶ月間が6年も経ったかのような"変わりよう"だ!

 『大好きなアイちゃんに何が起こったの?』
 セツナイ気持ちが押し寄せた。

 数日後、ホテルからマスティディさんに届いたメール。
『予約、支払いの確認が取れました。ただ、現在の料金が上がっており、お支払い済みの1ヶ月分料金は24日分となります』という内容。

HIROとKIOは顔を見合わせ「元々ウソんごつ安かったけん、値上がりして当然ばいね。。」

。。KIOの心には、カウンター越しでほほ笑む"ビッグボス"の姿が浮かんだ。。


★彡 "ビッグボス"のお話はこちら⬇⬇⬇


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