ミッドライフクライシスを自覚しながら楽しむということ
A2Z / 山田詠美
久しぶりに恋愛小説を読んだ。
「大人の極上の恋愛小説」という謳い文句である。
1999年に小説現代に掲載されたのち刊行ということで、時代はまだ景気が良い頃の話である。
コンセプトは少しダサいのだが、恋愛小説としての内容は面白かった。
主人公は35歳既婚の女性。
バリキャリで子どもがおらず仕事に恋愛に打ち込む女性像は、あの時代確かに周りにたくさんいたと思う。
主人公には同業の夫がおり、夫に若い彼女ができたと。
しかし離婚する気はなく、恋愛の相談を主人公