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4. お庭プールの運用とメンテナンス

今回はボリュームたっぷりですが、水質管理はプールを設置した以上、家族の健康を守るためには避けて通ることはできません。
子供のためです。頑張りましょう。

今回の目次は下記の通りです。
1.水質管理-化学薬品の使用
2.運用のテクニック
3.プールカバー
4.水の循環とフィルターのメンテナンス
5.定期的な清掃スケジュール
6.清掃方法 - プールの掃除道具

1.水質管理-化学薬品の使用
塩素消毒の目的は感染症予防とプールの衛生管理です。
入泳者が持ち込む細菌や病原菌の増殖を抑制するために、0.4mg/Lの塩素濃度が定められています。この数値は、入泳者の持ち込む病原菌が他の入泳者に感染しないよう、瞬時に消毒効果を発揮するためのものです。表によると、病原菌は15〜30秒(ウィルスは60秒)で死滅し、0.4mg/Lを超えるとウィルスは速やかに不活化しますが、0.2mg/Lではほとんど効果がありません。

プールの遊離残留塩素は0.4mg/Lから1.0mg/Lが推奨されており、その目的は上にあったように各種菌、ウイルスを消滅させるためです。 
水道水は蛇口から吐出された時点での遊離残留塩素は0.1mg/L以上と設定されているため、プールに使用するためには蛇口から出てきた時点ですでに濃度不足で殺菌力がないことがわかります。
プール遊びも病気になってしまえば楽しさは台無しです。
子供の健康を守るために塩素による殺菌は忘れずに行いましょう。

ちなみに
「うちの子〜、塩素が〜、苦手で〜、入れないんすわ〜」
みたいな家庭もあると思いますが、まあ良くないと思います。
日本で買うと高いですが塩で消毒するソルトウォーターシステムというのもあって、これは塩素が苦手な方も肌が荒れにくかったりするそうです。
ただ,塩を使うのでフレームが錆びやすくなり、亜鉛メッキを施したultraXTRのフレームが破断したという話もあるので通常の鉄フレームを使用するシリーズには適していないかなーと思います。

塩素濃度と量について
ぼくが使用している日曹ハイクロンQで考えてみます。

ハイクロンQをなんリットルに何錠入れるかというと、日曹さんのサイトには下記の通り5000Lに一錠入れると3時間塩素濃度を維持できるで、と書いてあります。
顆粒剤は速やかに溶けて必要な塩素濃度を満たすためのものですが、プールを使用した後に塩素を入れてカバーしておけば、翌朝も必要な濃度を満たしていることが多いです。

朝イチでアクアチェックで塩素を測り、塩素を足すかどうかを判断します。デジタルの塩素チェッカーもありますが測定結果が正しく無いものも多いようで、僕は上記のアクアチェックを使用しています。

塩素は常に減り続ける

塩素は太陽光が当たっていると、10分間に0.2mg/Lずつ消費されます。
入水前に1.0mg/Lを指していても1時間と持たず0になる計算です。それに対抗するためゆっくり溶ける錠剤を入れることで、溶け切るまでは必要な塩素濃度を確保できることになります。
プールに入ることと、錠剤を投入することはセットで行う必要があります。
そしてこまめにテスターを使用して、塩素濃度が規定値内に収まっているかを確認しましょう。あまりに濃い場合も目が痛くなるなど弊害があります。難しいね。

2.運用のテクニック
これは大切なことです。
塩素タブレットを入れる時は、細かい網目の洗濯ネットに入れてからプールに投入すると良いでしょう。単純にタブレットを入れると、溶け残ったカスがプールの中で散らばってしまい掃除に余計な手間がかかります。

最良は、選択ネットに入れてから、フィルターポンプの吐水口に洗濯バサミなどを使って吊るしてあげる事です。
そうすることで水の勢いに塩素が乗り、プール内の塩素濃度を均一にすることができます。

特に使用後にタブレットをそのまま放り込んだ場合は水の動きがないため塩素がタブレット周辺に止まってしまい、それ以外の場所は塩素が0となり細菌の増殖によりプールがヌルヌルする事があります。

3.プールカバー
前述の通り塩素は紫外線により消滅するため、日中使わない時間(休憩時間など)は速やかにカバーをするようにしましょう。
また、夜間の紫外線がない時間でもゆっくりと塩素を消費します。カバーをかけることで塩素の減少を抑えられるため、夜間もカバーをかけるようにしましょう。

なお、プールカバーは長方形の場合はメーカー純正のものの使い勝手が良く、円形の純正カバーは海外では「最もイライラする仕事」と言っている人がいます。
ぼくのプールにもカバーは付属していましたが、確かにイライラするため使用していません。
十分な大きさを持つシルバーシート(耐候性のブルーシート)を使用しておりストレスフリーなため円形プールを購入する場合はこちらをお勧めします。

4.水の循環とフィルターのメンテナンス
フィルターポンプは髪の毛やゴミを取り除き、水を回して塩素濃度を均一にするなど重要な役割を持っています。
「1万円か〜、金勿体無いし〜、要らねーわー」という気持ちもあるかもしれませんが買ってください。

小型のプールはペーパーフィルターポンプを、大型のプールにはサンドフィルターポンプを使用します。
ペーパーフィルターはカートリッジ式の使い捨てで、確か24時間使ったら捨ててね、というような記載があります。
ただ一個1000円くらいするので、てカートリッジを水洗いをしてまた使う、を数回してから交換する感じでもいいと思います。
どうせ塩素が入った水をぐるぐる回してるから、ちゃんと管理してればヌルヌルしてるとかも無いしね。

大きいプールにはサンドフィルターポンプを使用します。
ペーパーフィルターポンプは8000円程度で購入できるのに対して、こちらは5万円程度します。
吐水量が主な違いですが、フィルター交換が原則的に不要であることも大きなメリットです。
ペーパーフィルターを月一で交換すると1シーズンで3000円かかりますが、サンドフィルターポンプはback washという機能で、水をポンプ内に逆流させ、ゴミをポンプの外に吐き出す機能が付いており、シーズン後に汚れた一部の砂を手で取り出す→不足分を追加するとすることでランニングコスト自体は安く済みます。

5.定期的な清掃スケジュール
サンドポンプであれば、一度動かすと24時間ごとに自動で動くスケジューラーが標準装備されているので問題ありませんが、サンドフィルターポンプは特にスイッチもなく、
「コンセントを刺すと動く、抜くと止まる」構造です。
そのため遊ぶ前後にわざわざ動かしで止めて、遊んだあとまた動かして止めて、という煩わしさがあります。
また「連続で5時間以上動かすな」という注意書きもあり、例えば夜動かして止め忘れるとモーターが焼き切れて故障する可能性もあります。

効率よく運用するため、以前ペーパーフィルターポンプを使用していた際は下記のコンセントボックスに電源を引き込んで、プログラムタイマーからポンプの電源を取るようにしていました。こうすることで朝6-9、夜8-11時のように時間を決めておけばポンプを稼働させる手間を省くことができます。
今ならSwitchbotを使うほうが便利だと思います。値段もほとんど変わらないからね。


6.清掃方法 - プールの掃除道具

なにか特別な掃除が必要なことはありませんが、髪の毛、虫などが浮いていることは多いので、ネットを大きなもの小さいものそれぞれ持っておくほうが便利です。
長いネットがない場合、例えば子供が水中メガネをプールに起き忘れた際に全身ずぶ濡れで拾いに行くハメになります。


今回アフィリエイトのリンクが出来上がったので使用してみました。
ほとんど読者がいないジャンルだろうと思いますが、年に1000円でも入るなら、手間をかけて書いた甲斐があるというものです。

それではまた。

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