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遊戯王で学ぶ難読漢字 弐

前回記事でも、遊戯王で使われる常用外の漢字や表外読みを紹介していきましたが、まだまだありますのでご紹介します。

記事の途中でも触れますが、今回紹介する漢字のうち2種は実際に先月の漢検一級本試験で出題されました。
つまり、決闘者は漢検一級で2~3点は取れるといっても過言ではないです。

それではここからカードと漢字の紹介です。

旆(ハイ):BF-大旆のヴァーユ

遊戯王難読漢字の先駆け?

旆(ハイ・はた)は訓読みの通り旗を意味する漢検一級相当の漢字です。
単独でもお尻の部分を燕の尾のように割いた旗、大将の旗という意味を持っています。
とはいえあまり旗に馴染みがないですが……。

自身の効果でシンクロモンスターを特殊召喚する効果を、さながら旗印として表現しているのでしょうか?
アニメでの演出もそうだった記憶があります。
こういった効果と名称が噛み合っているのはとても素敵と思います。

風を命名モチーフにするBFともマッチしており、面白い漢字のチョイスだなと思います。

誑(たぶら-かす):神碑の誑かし

ルーンではあまり見ない側のカード

使って楽しい、使われて憎い。そんなルーンからのご紹介です。
誑(キョウ・たぶら-かす・あざむ-く・たら-す)も漢検一級相当の漢字です。
意味については訓読みに書いてあることが全てですね。

特に「たぶらかす」は誤魔化して騙す、騙して惑わせる、人をあざむくといった意味になります。

ちょっと解釈が強引ですが、速攻魔法を使うと良いことがあるルーン側に対し、相手が速攻魔法を使うと相手自身に不利益が発生するところを表現しているのでしょうか?

ルーンにおいても積極的に採用されるケースは少なく、あまり見る字ではありませんが、「たぶらかす」という言葉を知っていればなんとなく読めそうな字というのも魅力的です。
ちなみに、部首が「言」で送り仮名が「-かす」は、この誑かすしか無いようです。(漢検配当内)

そしてこの漢字、先月の漢検一級本試験の読みで登場しました。

齎(もたら-す):星遺物の齎す崩壊

日常ではよく使う言葉だけど漢字にすると難しい、あるあるです

齎は読みがかなり多い漢検一級相当の漢字です。
音読み:セイ・サイ・シ
訓読み:もたら-す・たから・もちもの・ああ

意味が多い割にはあまり「もたらす」以外の用法が少ないように感じます。
「ああ」、は嘆くときに言う「あぁ…」みたいな感じです。嗚呼とも。

この字、初めて見たときは形どうなってんの? と思いましたが、「齊」に「貝」がついていると思うと書きやすいです。

引用:漢字ペディア様

もたらす、という表現自体はありふれた言葉ですが、漢字で書くと結構難しい。
だからこそ読み書きできるとクールですね。

玲瓏(レイロウ):宝玉の玲瓏

比較的最近出たにしてはパッとしない強化カード

ここでは玲と瓏をそれぞれ紹介します。

玲(レイ)は漢検準一級相当。
瓏(ロウ)は漢検一級相当。
漢字が持つ意味は、玲は玉が触れ合っている音、瓏は玉が触れ合っている様子を示します。

この二文字を組み合わせた熟語「玲瓏」の意味は、
①玉の様に輝く様子。美しく透き通る様子。
②金属や玉が触れ合って澄んだ音で響く様子。
を指します。

カードの意味的には①の方な気がしますね。

ちなみに、「玲瓏」も先月の漢検一級で出題されました。ありがとう遊戯王。

にしても玲という字は玲玲、玲琴、玲瓏くらいにしか用法がないのになぜか相方の瓏と違って準一級相当字。
名前に使われることもある字だからでしょうか?

という訳で今回も四つご紹介させていただきました。
まだ紹介しきれていない漢字もありますので、また次回以降に。
本記事では漢字にフォーカスを当ててはいますが、皆さんが好きなカードに使われている言葉も是非調べてみてはいかがでしょうか?

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