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【詩】「涙」
今日は深い喜びを感じ、
この上なく豊かな気持ちを味わった。
私の目の前で、喜びの涙を流す娘。
その涙を見た瞬間、私の体はじわーっと温かくなって自然と涙がこぼれた。
約10年前、、、
私の中から生まれ出てきた
儚く小さな命。
さぐりさぐり、たくさん道草を食いながら
今の世を一緒に生き、成長してきた。
命を守るのに必死で
心の育て方に頭を悩ませ
大丈夫かな、、とソワソワしながらも
めいっぱい信じてきた。
自分の不甲斐なさに嘆いた日。
暗闇の中で光を探していた日。
愛すべき存在を愛せなかった後悔の日。
分身のようで、全く違う、
でもこの世で一番近い存在。
私が何度間違おうと、その度に大きな愛で赦してくれた存在。
そんな娘と出会ってから見てきた涙の種類は数えきれないほどある。
この世に産まれ堕ちた時の恐怖の涙。
お腹が空いた時の涙。
不快を訴える涙。
構ってほしい涙。
欲しいおもちゃを買ってもらえなかった涙。
お友達とお別れした涙。
喧嘩した涙。
怒られた涙。
できなくて悔しい涙。
信頼してもらえなかった涙。
本当にたくさんの涙を見てきたが、
今日、娘の心から溢れ出た喜びの涙は、、
美しく私の心に訴えかけるものだった。
この豊かさに優るものは他にないだろう、と瞬時に私は悟った。
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