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マカオ番外編

マカオ観光、世界遺産の街

中国に行けなかったのでマカオで思わず時間ができてしまった。
(本編vol.3, vol.4参照:https://mediva.co.jp/report/backpacker/)
「とりあえず観光するか」とマカオ観光に出かけることにした。マカオは元々ポルトガル領だったこともあり教会などの歴史的建築物が多くあり、2005年に世界遺産に登録されている。見どころはいくつもあるだろうから、まずはそこに行ってせっかくなのでマカオを堪能しようと考え調べてみると聖ポール天主堂跡と言う建物を見つけた。マカオの政府観光局によると

聖ポール天主堂跡は、1602年から1640年にかけて建設され、1835年に火事で崩壊した聖母教会と教会の隣に建てられた聖ポール大学跡の総称です。当時の聖母教会、聖ポール大学およびモンテの砦は全てイエズス会による建築物であり、マカオの「アクロポリス」のような存在だったと考えられています。

聖ポール天主堂跡 - マカオ政府観光局. Retrieved February 11, 2024, from https://www.macaotourism.gov.mo/ja/sightseeing/macao-world-heritage/ruins-of-st-pauls

とのこと。江戸時代に建てられて、ペリーが来る前に燃えたことしか分からなかったが、調べてみると何となくマカオで一番の名所...っぽい雰囲気を漂わせていたのでまずここにいくことにした。歩いて天主堂跡まで向かうと確かに人の数が段々増えてきた。昨日までいたマカオとはまた違った雰囲気だ。着くとみんなが天主堂跡前にあるひな壇のような階段で写真や動画を撮っていた。明らかに観光名所だ。ここに来た人で写真を撮らない人はいないのでは?と言う空気だった。

階段を登った先には一枚板の張りぼてのような、それでいて厚みと重厚感がある薄黄色の神殿の入口部分があった。壁面には銅像といくつかの模様が描かれていた。私はその中で一際目が行くものがあった。心臓のようなものが描かれていた。左心耳も描かれているではないか、そう思い近づいてみると左心耳はドラゴンの羽であった。おそらく人は知らず知らずのうちに物事を自分が見たいように捉えている。そんなことを感じさせる建物だった。私も他の人と違わぬように写真に天主堂跡を納めて見ていると、人々が左側に見える城壁のようなところに向かっていた。

大炮台公園と書かれた看板を目にする。先ほどの天主堂跡の階段とは違ってだいぶ険しそうな階段だったが登ることとした。途中高齢の夫婦が階段の途中で休憩していた。それも納得な感じの階段であった。階段を登り切り、門を潜るとそこは展望台のようになっており見晴らしのいいスペースが広がっていた。西側に立つと川のような湾を挟んで新しそうな珠海市のビルが作る街並みが少し眩しく見えた。「この川一つが大きい意味をもつのだろう、意外と超えていけそうなもんだけどなぁ」などと思いながら川の先にキラキラ光る珠海を眺めた。今度は南側に向かうと空に向かって放射場に伸びる一際目立つビルが目に入ってきた。

写真を撮って拡大するとGRAND・LISBOAと書いてある。マカオ半島側にある有名なカジノホテルだ。最初はいくつもりはなかったがマカオに来てカジノに行かないのも失礼か、とふと考え私はカジノに向かうことにした。賭け事に興味がなかった訳ではなかったが、カジノにはそもそも行ったことがなく興味本意で見ていたYoutubeで勝っている動画を全く探せなかったこと、バカラと大小というゲームとスロットしかなくルールもあまり分からなかったからだ。カジノ好きの後輩に教えてもらっておけばよかったなと後悔しながら、次は一緒に来ようなどと思いながら私はGRAND・LISBOAのカジノに入った。

カジノってどんなところなん?


カジノへ入場する前にセキュリティーチェックがあり、どうやら未成年は入れないらしく、若そうな見た目の人はパスポートや証明できるものを提示させられていた。中に入ると緑色のラシャが貼られた数十はあろう楕円形の台をそれぞれ人々が囲んでいた。声を出し盛り上がるところもあれば、沈んだ空気のところもあった。さらに奥側にはスロットゾーンだろう場所が見えた。

バカラなのか大小なのか分からないテーブルの最低掛け金は500香港ドルらしい。手持ちは人民元しかないけどかき集めれば400香港ドル程度だろうか。そもそもチップをどこでもらうか分からない。とりあえず500香港ドルに増やすしかないからスロットで少し手持ちを増やしてから、その時増えていたらバカラに挑むプランを企てた。スタッフにチップの替え先を聞いて列に並ぶ、チケットカウンターのように窓越しからスタッフがこちらに声をかける。「チップに替えて欲しいんですけど、人民元しかなくて」と伝えると、ここで香港ドルに換金して、それからチップを渡しますとのこと。両替屋さんに行かなくともここで両替できるのかと思いながら幾許かのチップをもらった。

早速スロットエリアに向かう、ところがチップを入れるところがどこを探してもない。またもやスタッフに聞くと現金を直接入れるタイプらしい。再度列に並びチップを現金に替えてもらう。何だか株の売買をしているような気分だ。ようやくカジノデビューできる状況が整い、 筐体の前に鎮座した。どうやら賭け金が調整できるらしい。「とりあえず3倍にしてみよう」ということで200香港ドルを投入して少しボタンを押して様子をみた。数字が5列回っていて、最初の3列が揃ったり5列の所々が同じ図柄になるとこちらの利益になるらしい。

一体どういう規則であたりになっているのかと思って観察を続けると急にシャンシャンと音をたて、当たったらしい演出が始まった。どこのマークが揃っているのかよく分からないが、ボーナスゾーンのような画面になり目標の500香港ドルは超えていた。何だかまだいけそうな気がして私はルールが分からないバカラに挑んで負けるよりも、何となく勝ちが見込めそうなスロットで勝負することにした。ただこう言う時は負ける。結局投資分の200香港ドルも飲み込まれてしまって、流石に手持ち全てを投入するほどの遊びではないなと考えてホテルに逃げ帰った。

昔、将棋の棋士がカジノでお金を増やすという番組があり、その時にある程度勝ったところで「今日はこの辺で」と勝っている途中でやめるシーンがあった。番組プロデューサーはその棋士に「続けなくていいんですか?こんなに勝っているのに」と問うと「今が勝ちの潮時」みたいなことを言っていたことを思い出した。確かに私にも”勝ちの潮時”はあった。利確できるところでやめておくことも選択できたように思うが勝負の熱は消えることなく、負けという入り水で鎮火された。まぁ今日はそういう日なんだろうなと自分を納得させてこの日は床に着いた。

翻訳アプリ

本編のvol.4で中華料理屋で初老の男性と翻訳アプリを使ってやりとりするシーンを書いた。翻訳アプリは便利だが、そもそもある程度訳される言語のことを知らないと意味がちゃんと伝わっているのか全く分からない。だから結局身振り手振りなところはある。中国語は漢字だから何となくいけるのではという希望は叶わない。どんなに類推してもそもそも字体が簡体字で読み切れないからだ。
(翻訳アプリさえあれば大丈夫というのは嘘だと思います。だけどジェスチャーや表情など非言語コミュ力がモノを言います。)

通貨がマカオで繋がっている

マカオにはマカオ独自のマカオパタカという通貨がある。マカオ半島北側での支払いは人民元かマカオパタカだった。香港ドルは使えないのかと聞くと、まぁそれでもいいよという感じで受け取ってもらえることもある。

香港からマカオにくるフェリー乗り場がある南側では香港ドルがパタカと同じように使える。しかもほぼ同じ金額で。調べるとほぼ比率は
パタカ:人民元:香港ドル ≒ 1:1:1

それぞれ独自の通貨だけど、マカオという国で3つの通貨が繋がっていた。

ベトナムへの予習

この予習は本当に入念にした。以前ベトナムに行った際にVISAなしで入国できたので余裕をかましていたが、コロナで状況が変わりVISAが必要になっていないか何回も確認した。移動もしくじれないので移動前日にバスで港珠澳大橋のマカオ側のゲートまで行って、どこから乗るのか調べた。

このゲートでチケットを事前に購入したが、その時に乗車の30分前までに来てと言われた。こういう情報ってとても大切で、その場の勢いだけでは乗り切れない。奇しくも香港入国時に飛行機から見た港珠澳大橋を渡ることになるなんて思ってもいなかったが、これ自体はとても楽しみであった。

果たしてベトナムへ入国できたのか。vol.5もお楽しみに。



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