vol.34 尊敬なんて安売りしてないけど 【正木 勝也】

わたるさんとの出会いは、約9年前、僕が大学1年生のころに遡ります。夏前くらいからB練にちょくちょく派遣されるようになって、Bコーチだったわたるさんと出会いました。残念なことに、同期も少なく下手くそだったため、必死に過ごしすぎて当時の記憶はほとんどありません。でも練習外でかわいがってもらっていたことはよく覚えています。今よりもっと人見知りで壁を作るタイプだった自分が、なんか面白そうっていう環境に飛び込めたのは、わたるさんという人間に賭けた結果だと思っていましたが、結局はわたるさんが、自分みたいな人間を別の世界に引っ張ることが好きだったからという必然かもしれません。由緒正しきクリスマス会にも、地獄のTOKYO TOWERにも参加して、大人の世界(実際は大きい子どもですが)を知るきっかけになりました。


富坂のわたるさんの家は、現役のときによくお世話になりましたし、変化の瞬間は多くはあそこから始まっていたように思います。

1年生で信じられない×××の飲み方をする人を見たときも、3年生で幹部を下ろされたときも、3年生でコラムのインタビューを受けたときも、4年生で全く勝てない時期にMTGを重ねたときも、そうでした。あの穴の開いた家は、色んな人の色んな感情が詰まっていて、それは直接的か間接的か、わたるさんが引き出したものだったと思います。というか、わたるさんは人の変化や成長の瞬間を食べているのでは?とも感じます。みんなが集まれる場所を提供しているgiveの裏側には、そんなtakeが潜んでいるかもしれません。

どうしてわたるさんのもとには、人が集まり、信頼され、満足げに帰って(旅立って)いくのかの答えは、Memeのnoteが示している通りであり、人それぞれグッとくる観点は違っていたり、同じ部分があったりではありますが、若干28歳と少しの自分の経験から見ても、ここまで人に必要とされ、また人を愛す人は見たことがありませんし、きっといないのではないだろうかとさえ思います。

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僕自身が、わたるさんを尊敬し、そして好きな理由は、①誰よりも人生をエンジョイしていること、②自分の選択に責任を持っていること、③自分の発言に責任を持っていることの3点かなと考えています。

僕はわたるさんと一緒に生活しているわけでも、わたるさんの仕事のことを知っているわけでもありませんので、どんな苦労やストレスを抱えているのか、想像すらできませんが、少なくとも傍目から見ている限り、幸せそうに人生を過ごしているのだと感じます。人とのつながりを大切にして、ハッピーを量産している姿は、わたるさんらしさであり、ステレオタイプの大人とは一線を画す生き方です。ある意味、生きているとはこういうことで、今の自分は死んでいるのかとさえ思ってしまいますが、そう思う理由はおそらく、「選択」に対する責任感の差かなと思います。

「雨に意味はない」の名言があるように、世の中には自身でコントロールできること・できないことの2種類があり、自身でコントロールできることは意識/無意識は別にして、必ず自ら選択して行動しています。わたるさんは、自身でコントロールできることは何かを理解し、そして意識的に行動を選択しようとしているから、責任を自覚しているのだと思います。「できなかった?しなかったの間違いでしょ?」なんて、その最たる例です。環境を言い訳にすることは簡単ですが、本当にしたいことをするという難しい選択を自らの意志で行うということは、とてもカッコいいと思います。現役時代、僕はこれを「大人の正論」と呼び、すごく反発したり、キレイごとだと揶揄したりしましたが、本当は大事なことだと知っているうえで、自分じゃない何かをセーフティーネットにしたい弱さが人間の本質なんだと思っています。だからこそ、「選択」できるわたるさんはカッコいいのです。

そしてわたるさんは、人とのコミュニケーションの中で、「大人の正論」をぶつけてきます。はっとさせられるわけですが、なぜか嫌味を感じないのは、わたるさん自身がしっかりと体現していることを知っているからじゃないでしょうか。常に行動を選択し、人生をエンジョイしている人に、「おまえがしたいようにするだけ」と背中を押されれば、自分もちょっと勇気出してみようかなって思えちゃう、そんな見えないパワーがわたるさんの言葉にはあって、しっかり血が通っているから心に突き刺さってしまうのです。そして、パワーがあることを自覚しながら人に接し、変化や成長をシェアハピしているわけです。他者に与える影響力を理解し、その責任を負いながら、膨大な人と膨大なコミュニケーションをとるなんて、まあカリスマって感じですね。

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結局おまえが受け取ったものはなんやねん、という感じですが、わたるさんという人間に出会って、世の中にはこんな大人もいるんだなと気付かせていただいたことかなと思います。尊敬できる人に出会えたことに感謝しています。このnoteを書くにあたって、わたるさんとの思い出を振り返ってみたら、9年間の間で一緒に手を取って活動したこともあるのに、意外とアツい話した経験や怒られたことが少ないなって思いました。まだまだ学ばせてください。わたるさんのパワー、吸い取りに行きます。何歳になっても素敵な大きい子どもでいてください。


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正木勝也/Katsuya Masaki

・プロフィール
東大ラクロス部 26期 #11
千葉大学 2016年アシスタントコーチ
損害保険会社で宇宙とかやってます

・ワタルさんとの初めての出会い
2010年の夏前、本郷でのB練?
社会人でこんなに自由な人いるんだなって。

・ワタルさんとの一番の思い出
千葉大生に煽られながら、ビール瓶で乾杯したこと。千葉の飲み会は、いつも楽しかったです。

・40歳を迎えるワタルさんに一言
わたるさんがわたるさんでいるためには、健康が必要です。何事も誰も見ていないところで差が付きますよ。

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