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2021 Tour de France プレビュー 3週目

ツール・ド・フランスもあっという間に2/3を終えました。


総合はタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)が引き続きマイヨジョーヌをキープしています。
2位のリゴベルト・ウラン(EFエデュケーションNIPPO)とのタイム差は5分18秒。
ポガチャルにトラブルがない限りはセーフティーリードのように思われます。
しかしながら、3週目は厳しい山岳ステージが続きますので、ポガチャルのアシストが潤沢でないことからも、もしバッドデイが訪れた時に大きくタイムを失う可能性すらあります。
マイヨジョーヌを獲得するためには守りの走りだった2週目に続き、3週目も守りの走りを徹底することが大切だと思います。
もちろんポガチャルは新人賞の対象なので、マイヨジョーヌを獲得すれば同時にマイヨブランも獲得です。


そして総合表彰台争いは熾烈です。
2位ウラン3位ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)4位リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ)5位ベン・オコナー(AG2Rシトロエン)6位ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグローエ)7位アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・プレミアテック)8位エンリク・マス(モビスター)9位ギョーム・マルタン(コフィディス)までが総合タイム差10分以内の選手で、2位から5位までは3分以内にひしめいています。
最終週に向けて調子の上がってきたヴィンゲゴーはもっとポガチャルとの総合タイム差を詰めてくる可能性もありますね。



ポイント賞は今大会すでに4勝を挙げているマーク・カヴェンディッシュ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が頭二つくらい抜けています。
なにより、ジュリアン・アラフィリップ、ダヴィデ・バッレリーニ・ミケル・モルコフとつなぐトレインが盤石の体制で、対応力も高く、他のチームが付け入る隙がほとんどありません。
他のライバルが単騎でのスプリントを強いられている中、これは大きすぎるアドバンテージですね。
カヴェンディッシュはエディ・メルクスを越えるツール通算35勝目を挙げられるかにも注目です。
残る平坦ステージはあと二つ。
きっと達成してくれることでしょう。


山岳賞争いは2週目になって非常に混沌としてきました。
マイヨアポワは毎日着用者が替わる面白い展開です。
3週目に山岳賞を争いそうなのがワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス)マイケル・ウッズ(イスラエルSUN)ナイロ・キンタナ(アルケア・サムシック)ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)の4人。
超級山岳がまだ三つ残っていますし、どう転ぶかわかりません。
個人的にはファンアールトが山岳賞ジャージを着てシャンゼリゼでスプリントするのを見たいですが、超級山岳ではやはりキンタナのようなクライマーのほうが上でしょう。
どこでポイントを稼いでライバルを引き離すのか、あるいは逆転するのか、計算高い走りが求められます。


最終第21ステージで特別なジャージを着ているのは誰でしょうね。



さてそれでは3週目のコースをプレビューしていきましょう

第16ステージはピレネーをめぐる丘陵ステージ。
とはいえ1級山岳を含む4つのカテゴリー山岳を登ります。
プロフィール的に煮え切りは必至で、最後の4級山岳でのアタックから独走というのがありそうな展開です。

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第17ステージは超級山岳の山頂フィニッシュ。
終盤に1級ペイスルード峠、1級ヴァル・ルーロン・アゼ峠、超級ポルテ峠と3つのカテゴリー山岳を登ります。
ポルテ峠は登坂距離16.1㎞、平均勾配8.6%、最大勾配12.5%のハードな上りです。
序盤から最後まで、若干の緩斜面を挟みながらも、10%前後の勾配が続きます。
消耗しそうなステージで、かなりセレクションがかかりそうな感じの登りです。

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第18ステージはポーをスタートし、超級トゥールマレを越え、超級リュス・アルディダンへの山頂フィニッシュ。
129.7㎞と比較的短い距離で、強度の高いアタック合戦が見られるかもしれません。
今大会の山岳ステージはこの日で終わり。
ポガチャルがTTに強いことを考えると、総合で逆転を目指すならこのステージまでにポガチャルを逆転していなければなりません。

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第19ステージはムランウーからリブルヌまでの平坦ステージ。
いわゆる移動ステージですが、マーク・カヴェンディッシュ(ドゥクーニンク・クイックステップ)のツール・ド・フランスでの最多勝利がかかったステージです。
そういう意味で注目度の高いステージですね。

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第20ステージはリブルヌをスタートする個人タイムトライアル。
ほとんどど平坦の30.8㎞です。
第5ステージでの個人TTは、現在マイヨジョーヌを着ているタデイ・ポガチャルが優勝しています。
ステージはもちろんですが、もちろん注目は総合争い。
今、総合で2位以下の選手達は山岳ステージでポガチャルとのタイム差を詰められているのでしょうか。
そのうえで、このステージでポガチャルを上回ることができるのでしょうか。

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第21ステージはパリ、シャンゼリゼ大通りでのクリテリウムです。
シャトゥーをスタートしたプロトンは、毎年恒例のパレードランを楽しみます。
パリに帰ってきた喜びを分かち合う、和やかな雰囲気のプロトンはぜひご覧いただきたいシーンです。
そしてシャンゼリゼに入ったあたりからレースが始まります。
今年はフィニッシュが少し凱旋門側に移動したということで、より実力の発揮されるレイアウトになりました。
カヴェンディッシュが勝つか、それ以外のスプリンターが意地を見せるか。
フィニッシュまで目が離せません。
夜遅いですが、表彰式まで見ていただけると、3週間の余韻を楽しむことができると思います。

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さあ、今年のツール・ド・フランスはどんな結末を迎えるのでしょうか。

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