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写真と文化人類学のすれちがいと再会

映像人類学」というジャンルがある。
まさに映像、もちろん写真も含まれる、をめぐる文化人類学なのだが、保坂はほんの最近、知った分野だ。
写真論や現代アートを掘っていた時には、不思議とアンテナに引っかからなかった。

調べていくと、伊藤俊治氏と港千尋氏、今福龍太氏らが1999年に『映像人類学の冒険』を出版して以来、写真側から文化人類学へのアプローチなくなっていたようだ。
(ここ反論求む!)
どちらかといえば、映画からのアプローチのほうが多く見られている。
1990年代から2020年代に、何が起こっていたか非常に興味深いのだけれど、その歴史のどこかで、文化人類学と写真がすれ違ったように考えてる。
そんな中、2019年日本写真協会賞学芸賞受賞の、港千尋氏『風景論』が人新世を取り上げていて、文化人類学というものがあるよ、と水を向けてくれた気がしてる

折しも、2013年に日本語訳が出た、ハラウェイ『伴侶種宣言』を受けて生まれたマルチスピーシーズ人類学が、映画よりも写真と相性がいい。奥野克巳先生の『マンガ版マルチスピーシーズ人類学』2021年出版がある今、絶対に面白くなると思うんだよねー。

と今のうちに書いておく。
2022/05/03 22:10

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