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ThinkSmart-間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法-


はじめに

この本では「どうすれば確実に成功を収められるのか」「どうすれば確実に幸せになれるのか」ではなく、「何が成功や幸せを台無しにするのか」に焦点をあてて、52の思考法が紹介されている。
ここでその全てを紹介するのは面倒なので特に日常生活に役立つと思った3つの思考法について紹介します。

ありえないことを想像した方がいいわけ

ものごとは次の三つに分類される。
1.知られている事実
2.知られていないと知られていること→(例:宇宙はどのくらい広いのか)
3.知らないと知られていないこと→(例:一年前は、新型コロナウィルスが蔓延してパンデミックが起こるとは知られていないと知られていなかった)

もちろんこの3つ目が大切だ。
我々人間の脳は狩猟採集社会の生活に合わせて作られている。その時代には「異例」と言えるほどのできごとはあまり起きなかったので、それに対応する機能が不足している。しかし、今の時代はそうではなく、異例のできごとはよく起こり、成功の妨げとなることがしばしばある。
対処法は「どんなにありえないと思うことも起こる可能性があると考えること」「死亡前死因分析(プロジェクトの計画段階で、これが失敗すると仮定してその原因を分析すること)を行うこと」だ。

「期待」とは慎重に付き合った方がいいわけ

・期待を下回ると、その差がどんなにわずかであろうと周りに与えられる悪影響は大きい
・先生から期待をかけられた子供は実際に成績が向上する(ローゼンタール効果
期待の影響力は大きい。自分のコントロールできないものに対して大きな期待をかけることは危険だ。失望から身を守るための最良の方法は期待を裏切られることを予想しておくことだ。

学問だけで得た知識では不十分なわけ

・泳ぎ方の本を読むだけでは泳げるようにはならない。
・経済が機能しているのは経済学者のおかげではない。
・政治学の教授が民主主義を支えているわけではない。

私たちは言葉にできない知識よりも言葉にできる知識の方を過大評価してしまう傾向がある。
重要な知識は実践を通して得られる。読書はこれくらいにして本当に自分のためになる何かを始めよう。

おわりに

様々な本を読んでいると、共通して「我々の脳は狩猟採集時代の生活に合わせて作られている」という趣旨の言葉が出てくる。これによって今の時代を生きていくのに適さない思い込みや偏見があるというのだ。例えば自分の心が病むくらいまで対人関係を気にしてしまうことなどがあげられる。今の時代で成功するためにはこのような時代にそぐわない思い込みを少しでも多く認識して対策を講じることが必要不可欠なのではないかと感じた。

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