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202201131ふかいメルマガ36回 Whatよりwhy

おはようございます。

どの業界でも、そしてどの企業でも、もうDXをしないと後れを取るどころじゃなくて退場しなければいけないと、そういう厳しい状況になってきています。
ですから、どの会社もエンジニア採用には必死です。
そういう時にみなさん、エンジニアということで、おめでとうございます。

先週かな、学研の「高校生のなりたい職業ランキング」の1位がエンジニアということで、高校生もわかっているねぇ、という感じなんですが。

と、言っているのは、私ではなくて、
株式会社ディー・エヌ・エーの創業者で代表取締役会長の南場智子さんです。
これは「DeNA南場智子氏がエンジニアから学んだこと」という21分のオンラインセミナーの冒頭の話しですが、ディー・エヌ・エー創業時代の話が中心で、凄まじくもわくわくする話が盛りだくさんです。

全文と映像はこちら↓

南場智子さんが、セミナーの締めくくりに話をしているのが、
「Delight」というディー・エヌ・エーの企業使命についてです。

「その(エンジニアスキルのこと)レベルの高さよりも私が自慢なのは、その人たち(社員)が1つのDelightという方向、「コト」に向かっている。Delightというのは、お客さまに喜びを届ける、社会に喜びを届ける、そういう意味で使っていますが、このDelightという方向に糾合されていて、本当にしっかりと「コト」に向かっていることです。

中略

実はWhatよりも、環境は情熱を掻き立てるという意味でもとても大事だと思うし、こういう環境に入ると、自分が「何かやりたいな」というものをつかんだ時に、必ずそれができる実力が身につく(後略)」

ということで、とても大事なことを言っています。
私は心から共感しました。

Whatとは
どんな仕事をしているか
どんなスキルを持っているか
あるいは、役職や学歴などのことだと思います。

南場さんが言いたいのは、
Whatよりも、
Whyが重要だということです。

なぜ働くのか
何のためにその仕事を選んだのか
人として、プロとして、エンジニアとして
どうありたいか
ということです。

ディー・エヌ・エーの場合、
それが「Delight」なんでしょうね。
「何をしているか」、よりも
「なぜやっているのか」を追求すれば実力がつく、
というのです。

実はモノやサービスでも、今同じことが起こっています。
小売り業界は、長らく安・近・便・大で差別化をしてきました。
差別化とは、他店との比較で選んでもらうということです。
安い=価格
近い=距離
便利=時間
大きさ=面積
すべて数字です。
比較しやすいですね。
メーカー商品も差別化は同じです。
機能・効能・性能・成分、それに量など、
いわゆるスペックで違いを強調してきました。
これも数字などで表われますよね。

昔からCMで言っている「タウリン1000ミリグラム配合!」なんて、
成分も量もよくわからないですが、なんかすごそう!って思いますが、
1000ミリグラムって1グラムですから(笑)
これらすべてWhatです。
今の時代、Whatでは価値を生めなくなりました。

価値の大きさは、価格ではかることができます。
値段が高ければそれだけ価値がある。
でも売れなければ値引きしますが、
これは適正な価値まで価格を下げざるを得ない
、ということです。
一方価値の大きさは、感情の大きさで決まります。
私たちは、モノやサービスを通じて、
喜びや安心や感動、つまり感情を買っている
といってもいいくらいです。

今のように成熟を超えて完熟した社会。
ほとんどの人が必要以上のモノやサービスを手にしている社会では、
ますますそうなっていきます。
同じようなモノであれば What
なぜつくろうと思ったのか Why
誰がつくったのか Who
どんな方法でつくったのか How
で、価値の差がつくということです。

サステナビリティやSDGsがビジネスでも大事だといわれていますが、
(私も言っていますが)
2030年に向けて世界が誰一人取り残さないでやり遂げるのがゴールなわけですから、これこそ壮大な同質化のはじまりです。
だからこそ、感情的な付加価値をつけることが重要になります。
と言いながらですが、最近パソコンを買い替えました。

写真や動画を撮るのが趣味なので、
画像処理や動画編集のためにほとんどスペックで選びました。
価格もメーカーも、ましてや誰がどんな思いで作ったかなんて2の次で(笑)
どっちやねん!ですが、モノゴトはゼロ100ではないということです。
あ、そうそう!
「タクソノミー」という言葉が、ビジネスの世界でひそかに流行りはじめています。
まさにゼロ100、白黒はっきりつけるという意味で、
これは憂慮すべきことなんですが、今日は置いておきます。

最後に、南場智子さんは、
Whyの差が実力の差になると締めくくっています。
ウェーブもそんな会社を目指しています。
「この時期に、エンジニアでおめでとうございます!」
南場智子さんの言葉でした。
今日のテーマに関連して映像を2つ紹介します。

サイモンシネック氏の「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」(18分)と

スティーブジョブズ氏がアップル社に復帰し「Think Differentの社内発表時」(15分)

サイモンシネック氏は、リーダーの話をしていますが、
自分自身の仕事観・人生観と置き換えても同じ意味を持ちます。
最初の5分を見れば、彼の何を言いたいことがわかります。
私の仕事柄、2人がすごいと思ったのは、プレゼンテーション力です。
まったくスライドを使っていません(南場智子さんも、ですね)。
最後に、1月15日のTypeエンジニア転職フェアでお会いした方々から、
面接の連絡が入っています。
可能性のある良いエンジニアとして入社してもらいたいと思っています。

よろしくお願いします。

深井賢一

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