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20210921ふかいメルマガ 17回 深井さんのオススメの本は?

おはようございます。

9月21日、今日は株式会社YRK andの新年度初日です。
今日は、9月2日垂統の日の社長方針発表を受けて、
各事業部門・管理部門全チームリーダーが、方針・コミットメントの発表を行う日です。
オンライン開催になってしまいましたが、冨永さん、清原さんにも参加していただく予定です。

ところで、実はずいぶん前に、
「深井さんのオススメの本があったら教えてください」というメールをいただいていたので、今日はお答えします。

とは言っても、「この本はおススメですよ」と言うのは、難しいです。
本というのは、人それぞれの好み・趣味嗜好で選ぶものなので、
私のおススメが、皆さんにとって好みの本だとは限らないので・・・。
と、そんなことを言ったら話にならないので、考えてみました。

私は本を3種類に分けています。
1つめは、「日々の仕事に必要な本」です。
これは、いわゆるビジネス書です。

これは、ざっと読み飛ばしながら、とにかく使えるところがないかを探します。
1,000円から3,000円程度、中古本であれば数百円で、使える内容が発見できれば儲けものだと思っています。

2つめは、「人生を豊かにしてくれる本」。
ちょっと大げさな言い方をしましたが、
苦境から企業を立ち直らせた経営者やチームの本、
一流のアスリートの本もここに入ります。
そして、やっぱりこだわるのは「本人が書いた」本です。
YRK&の若い社員に、ビジネスのプロになるための本を勧める時は、
読みやすいハウツー本よりも、「本人が書いた」本を勧めています。
中味が濃い上に、感動しながら学べますし、
事実は小説よりも奇なり、を実感しますしね。
それなら、自分にもできるかも!と前向きになれます。
(できるかどうかは自分次第)

3番目は、「好きな本・読みたい本」です。

私は、司馬遼太郎、山崎豊子、塩野七生など、歴史や事実に基づいた小説が好きです。
ビスマルクが、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言いましたが、
まず単純に歴史小説は面白いですよね。
歴史の偉人たちの、
想像を絶する大きな成功、
命を失うほどの大失敗、
彼らの後悔、成功の秘訣、
凡人の私には経験できない多くの人生を
疑似体験することができる!
これが1000円前後だったらやっぱり安い!

という3種類です。

そんな中でおススメを絞るのは難しいのですが、
あえて挙げるとすれば、
小倉昌男「経営学」、
太田哲也「クラッシュ」、
司馬遼太郎「竜馬がゆく」「坂の上の雲」でしょうか・・・。
この4冊は、私が30代前半の、同じ時期に読んだ本です。

仕事がうまくいかなかった時期でした。
とにかく仕事については、何もかもうまくいかなくて
自信を無くしていましたし、暗かったんでしょうね。
いろいろな人に心配され、同情され、励まされ、
勝手なもので、それがまた嫌でした。
そんな時に、気持ちを切り替えてくれ、
人生を変えてくれたと言ってもいいくらいの4冊です。

小倉昌男「経営学」
小倉昌男さんは、クロネコヤマトをつくった方です。
倒産しかけの大和運輸を親父から引継ぎ、
宅急便を開発(というより発明)するわけですが、
運輸省・郵政省、つまり国を敵に回し、
それまでの得意先を失い、
社員からは「社長は頭がおかしくなった」と言われ、
(日産に無視され、でもトヨタが信じてくれて・・・
だからクロネコヤマトの宅急便のトラックはぜんぶトヨタ)
その中で宅急便を生み出していく、本人による著書です。
「経営学」という名がついていますが、
逆転人生のヒントが詰まったおもしろい本です。

太田哲也「クラッシュ」
太田哲也さんは、元レースドライバーです。
あるレースで大クラッシュを起こし、
全身重度の火傷で瀕死の重症を負います。
医師が奥さんに「助けることができますが、その場合苦しむのは本人ですどうしますか?」と聞くのですが、当然「助けて下さい!」となります。
それで一命をとりとめるのですが、この本はそこからの凄まじい闘病生活の話しです。

この2冊は、仕事がうまくいかなくて、くよくよ悩んでいた私の気持ちを、180度切り替えるきっかけになりました。
この2冊の本で、人生が変わったと言ってもいいほど、そのくらいの印象が今でも残っています。

また司馬遼太郎の「龍馬がゆく」「坂の上の雲」も、読んで気持ちが明るくなりました。
気持ちが明るくなったとは言っても、それで仕事がすぐにうまくいくわけではないので、坂本龍馬の目線に立ちたくて、高知の桂浜など坂本龍馬の故郷をまわりました。
歩いたからと言っても、やっぱり答えが見つかるわけではないのですが、
気持ちは前向きになりました。

「龍馬がゆく」、最後のページの司馬遼太郎の文。
「天に意志がある。としか、この若者の場合、思えない。
天が、この国の歴史の混乱を収拾するためにこの若者を地上にくだし、
その使命がおわったとき、惜し気もなく天に召しかえした」

「坂の上の雲」のあとがき(だったかな)の司馬遼太郎の文
「のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶(いちだ)の白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつけて坂をのぼってゆくであろう」
司馬遼太郎の小説には、いつも印象に残る素晴らしい文章があります。
なかなか書けません・・・。

司馬遼太郎の話しになると止まらなくなるのですが・・・
「坂の上の雲」の舞台、旅順や二〇三高地にも行きましたし、
「国盗り物語」の舞台、滋賀県安土町から彦根、賤ケ岳をまわったこともありました。
司馬遼太郎ではありませんが、夫婦で「三国志」が好きなので、
劉邦・関羽・張飛が義兄弟の契りを結んだ北京の隣、タク州にも行きました。
タク州に行って驚いたのは、張飛が営んでいた肉屋が、今も子孫が営業していた!?ということで、その店にも行きました。

脱線しました。
本も映画も音楽も同じだと思いますが、その時の自分の心境や記憶、それに社会空気とともにその印象が刻まれるので、必ずしも同じ本を読んで同じような印象や感想を持つとは限りません。

そういう意味では、私自身の生き方を前向きに変えてくれた本です。
新入社員や、仕事で行き詰っている仲間に、
あるいは重篤な病気で入院した同僚に
(その後復活して今も一緒に働いています)、
勧めたことがありました。

なんだか、司馬遼太郎先生の文章とはほど遠い、散漫な文章になってしまい失礼しました。
質問の回答になっていますでしょうかm(__)m

深井賢一

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