ウクライナへのロシア侵攻中のFacebook投稿保存 3/9 分 プーチンは理解不能か、という問いに対し、自己の破滅と世界の破滅の関係が倒錯する心理として了解可能なのである。という考察を書いた日。

3月9日 4:19 ·
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 なんで戦争になったんだろう。どうしたら戦争にならなかったんだろう。ということを、今回の戦争について考えていると、自然に、どうしたら大東亜戦争というか、対中戦争から連合国との戦争と言う、先の戦争を避けられたのだろう、ということに頭がいってしまう。
戦前の日本の体制自体がまずかったので、外交や防衛戦略が多少違っても、結局、戦争をして滅びるしかなかった。プーチン体制も、体制のあり方として間違っている、悪であるから、いずれ、追い詰めて崩壊させるしかないのである。アメリカは、戦前の日本についても、今のロシアについても、そう考えている感じがするなあ。独裁的で、周辺国に対して武力で干渉、勢力圏を拡げる志向がはっきりあって(ロシアも、戦前の日本も、周辺に勢力圏を築くことでしか、自国本土を防衛できない、という防衛思想は共通なのだよな。陸の帝国と海の帝国という違いはあれど。)
 ロシアや戦前日本に「世界制覇」「世界帝国になろう」というほどの野心はなく、むしろ「周辺に干渉国家を配置しないと、西欧米国列強に侵略される」という被害者的防衛意識からの、周辺国への侵略だったと思うのだよな。
 そういう「被害者意識からの周辺国への侵略」を口実というかきっかけに、一気に日本の、ロシアの体制・国体自体を滅ぼして、自国に都合の良い政体にしてしまおうというのが、米国にはあると思うのだよな。そういうアメリカの世界制覇帝国としての野望への反発が、僕の心理の底にはあるのだな。
 では、戦前の日本がもうすこしうまくやって、あの国体のまま、生き延びた世界、そこに自分が生まれて、人生を送りたいか。あるいは、プーチン体制のロシアに生まれて、そこで生涯を送りたいか、と考えると、それは嫌だなあ。


3月9日 12:31 ·
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今日のNHKワールドニュース、伝える順番としても、割いた時間としても、「アメリカがロシア産の原油、ガスの輸入禁止を西側諸国に呼びかけ」、を軸に、各国の対応を見ていくのが正しい。
ドイツは、一言でいうと、「とてもできません」「少なくともすぐには全くできません」というニュース。長期的には再生可能エネルギーを増やしたりするけれど、今すぐ減らすなんてできません。
ロシアは「原油価格がものすごく上がっているがロシアには全く責任がない。ガスも、ウクライナにも、ウクライナ経由EU諸国へのパイプラインも、今まで通り供給している」「アメリカは国内のガソリン価格がいまだかつてなく上がっていて自業自得」というニュース。
アルジャジーラは、イギリスも禁輸はもうすこしたってから。EUのモレル外相は、バイデンに従うことは無い。と伝え、ロシア産エネルギーを禁輸しようというバイデンの呼びかけが、アメリカが一人で言っているだけで、イギリスですらすぐには対応できない、EUは全然言うことを聞かない、ということを伝えている。
さて、このニュアンス、日本のニュースでは伝わっているのかな。「西側は一致団結してロシアへの制裁に取り組んでいる」みたいな、うそっぱちニュースを垂れ流していないかな。金融制裁は一致団結しているが、エネルギー禁輸では、足並みバラバラだよ。

3月9日 12:36 ·
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戦争のはじめのはじめから「EU ドイツとフランスと、NATO 米英は、利害も、紛争の当事者度も、戦争をしたい(米英)かしたくない(独仏)も、全く違う」と書いてきたけれど、そのことだけはしっかり頭に入れてニュースを見ないと、この戦争のこと、ひとかけらも分からないからね。そして日本の報道は米英にべったり従属しているから。

3月9日 14:10 ·
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え。
「国際原子力機関(IAEA)は8日、ウクライナのチェルノブイリ原発に設置された監視システムがデータ送信を停止したと明らかにしました。
https://t.co/8OX00NDQWe」

3月9日 14:47 ·
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「プーチンが、この、なんの得にもならない、袋小路の戦争に踏み切ったのかわからない」という言説を目にするたびに、オウム真理教事件が毎日報道されていた時に、昭和ヒトケタ生まれの真面目な元・官僚の父が「なぜ高学歴の若者たちがこんなことをするのかさっぱりわからん」と言っていたのを思い出す。オウム真理教に味方をするのでもないが、なぜ、ということについては、分かり過ぎるほどわかる気分だったので、「え?なんでわからんの」と答えて、議論になったことを思い出す。
 ある種の人間にとっては、世界が滅びることと、自分が滅びることが等価なのだ、ということに尽きる。そして、受け身でいて自分が滅びるのなら、世界を滅ぼすリスクを冒して、自分が生き残ろうとするのである。あるいは、世界が滅びるならば、被害者として弱者としてその滅びのときに参加するよりは、自らが滅ぼす方、強者として、能動的に滅びを作り出すほうが、主体的に生きている感じがするのである。
 オウム真理教の上祐と私は同世代である。中学の同級生には、上祐と、早稲田高等学院から早稲田のESSのサークルまで一緒だったやつがいる。
 私たちの世代は、核戦争への予感と公害のニュースが溢れる中で幼少期から小学生時代を過ごし、小学校高学年くらいで「ノストラダムスの大予言」と「日本沈没」が大ヒットし、宇宙戦艦ヤマトや未来少年コナンや、後に北斗の拳からAKIRAまで「核戦争で滅んだ後の人類を、超人的能力を持った存在が救う」というストーリーを繰り返し繰り返し見続けて思春期を過ごした。
 世界が滅びることに、どちら側で、どういう役割で関わるか、そこにおいて超能力を持つ世界救済者として関わるのがいちばんかっこいい、という価値観に、ずっぽりと浸かりきって育ったのである。
 オウム真理教が、そのビジョンを現実のものとして提示したことに、はまってしまううっかり者が出たとしても、それは、私はいろいろと早熟だったために、もうすこし早い時期(中学生くらい)にそういう思想(エホバの証人から萩尾望都SFからなんやかや)にはまって、大学生になるころには免疫が付いていたが、まじめで免疫がついていない受験勝ち組エリート大学生がオウム真理教にはまるのは、理解できたのである。
 プーチンは、もしこのままNATOの東方進出をゆるし、ウクライナとグルジアの親米二国がNATO化する、それと連動して国内の超富裕層が離反して米英資本と手を結ぶ、そういう形で政変が起きれば、自らの破滅、政治生命だけでなく、リアルな命も終いだという自覚は明確にあった。自分が破滅することと、自分のアイデンティティと一体化した「プーチンの考えるロシア」が米国に滅ぼされることの間に区別がなくなっていたはずだ。それを阻止する手段が他になければ、「座して死を待つか、ウクライナに侵攻して緩衝国家をつくる状態」を作り出せすか、当然、後者を選ぶ。今69歳のプーチンにとって、75歳から80歳くらいの自分の寿命までの間は、ウクライナ侵攻占領後の泥沼の戦争もしくは膠着状態の中で、自身の政権も、「プーチンのロシア」もなんとか維持できる、と考えるのは自然なことだろう。
 そういう、一種の「プーチンの国家道連れ時間をかけた自殺戦争」で、巻き添えになるウクライナの人たちも、ロシアの兵士たちも被害者であって、本当に気の毒としかいいようがないのであるが。
 しかしプーチンがそういう行動に出ないように、もうすこし上手い押さえ方は無かったのか。マクロンやメルケルはそのことが分かっていたのではないか。米英の、特に米国のウクライナやジョージアへのかかわり方は明らかに逆効果、プーチンの暴発を促進したのではないか。そう思うのである。

3月9日 17:51 ·
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この前のシラスは、この現代ロシア思想の解説だったんだけれど、現代ロシア思想の全体の構造と、その中でのプーチンの思想というの元になっているアレクサンドル・ドゥーギンの「第四の政治理論の構築に向けて」の翻訳が乗っていたり、するのである。本格的にちゃんとロシアを理解しようとするなら、必読。といって、読むの大変だけど。

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