ウクライナへのロシア侵攻中のFacebook投稿保存 3/17 分 伊勢崎賢治さんがBSフジ、プライムニュースに出演したのを、友人みんなに「みないやつとは話をせん」と二回、宣言した日。


3月17日 3:35 ·
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地震が福島直撃で、もう精神崩壊状態なのだが、鬱な気分で暗いことを書く。
ゼレンスキー大統領の米議会でのビデオ演説で、「パールハーバー」を今回のプーチンの暴挙と重ねたのは、ほんとうのことを言って、正しいのだな。手続き上のミスだとしても、擁護しようのない卑怯な、宣戦布告なしの不意打ち。そもそも、防衛線を国土の外側に広く取らないと不安で仕方がない、という心理状態も、今のロシアと「大東亜共栄圏」といった大日本帝国の心理は似ている。「過剰な被害者意識」「周囲の国を格下、自分を家長」と見て帝国を構想すること、そして世界から孤立すること、似すぎているだろう。理解不能な行動原理の残虐な侵略者だと、世界中から忌み嫌われて孤立する。お仲間は、それよりさらに悪質なファシスト仲間のナチスドイツだけ、というのも、ロシアの味方が中国だけなのとよく似ている。
物腰柔らかいインテリのゴルバチョフが嫌われ、それよりは乱暴者のエリツィンが好みで、さらにそれより冷徹で強そうなプーチンが好き、というのがロシア人マジョリティの「好みのリーダー」感覚なのだ。いや、日本人のマジョリティだって、「偉そうで威張りたがりの、あんまり賢そうでないが憎めない」感じの、町内会長が似合いそうな自民党政治家を結局ずっと選び続け、民主党系や共産党の「こざかしい、理屈を言う、インテリくさい感じの政治家」は嫌われるわけで。
プーチン、習近平だけではない、それに誰かか変わったとして、やはりロシア人は喧嘩の強そうな、強権をふるえそうな指導者を選ぶだろうし、中国も、笑顔の下で、恐ろしい権力の暴力性をコントロールできる強いリーダーを選ぶだろう。政治体制の問題というより、国の政治文化、国民性の反映なのだと思う。
 日本は、表面的政治制度こそ民主主義の形をしているが、北欧やNZ、カナダあたりの民主主義先進地域と、ロシア・中国の封建主義から共産主義社会主義に移行し、民主主義の伝統が根付かない国と、根っこの政治意識でどちらに近いのかと考えると、ロシア・中国の方に近いのではないかと、代々のリーダーを見れば、思わざるを得ない。殿様に支配される農民メンタリティ、領主さまに支配される農奴メンタリティ、軍閥に支配される貧農メンタリティ。
 日本人はロシア人や中国人ほど暴力的ではないと、思っているかもしれないが、日本人の暴力性の特徴は、「我慢を重ねて堪忍袋の緒が切れる」と、異常な暴力性を発揮するという特質があるという話もある。(『国のために死ねるか 自衛隊特殊部隊創設者の思想と行動』伊藤祐靖著 に詳しく解説されている)。
 ロシアも「我慢を重ねた末に、さんざん責められたのに耐えて、反撃している」というのが、ロシア側の自意識なのだと思う。その暴発ぶり、暴発したときの暴力性の極端ぶりが、西欧側から見ると、理解不能な感じがするのだ。
 ロシアや中国という、いかにも扱いにくく威圧的な隣人と、長年、ご主人様米国にへいこらと従属している鬱屈と。日本がなんらかウクライナのように被害者になるのでは、という心配もあるが、「我慢に我慢を重ねた末に堪忍袋の緒が切れて異常な暴力的振る舞いに出る」という、日本人の暴力行動パターンというのが、そのうち出てしまうのではないか。そうなったら、今のロシアと同様、世界から孤立して見放されることになるのではないか。
今回のウクライナとロシアの戦争で、僕がものすごく憂鬱になるのには、そういう不安を感じるからだと思う。「攻められたら戦うのが正しいと分かった」「核を持たないと、結局だめだとわかった」「中国に脅されて我慢するだけではいけないとわかった」などなど、今回のことで日本人の心理がそういう風に変化をしていって、何か事が起きた時に、アメリカが今回同様「金は出す、武器は提供するが、戦うのは日本が自分でがんばれ」と放り出されたときに、日本人は、「堪忍袋の緒が切れた」破滅的暴力を振るう国になってしまわないか。やはり日本は不気味な、西欧米国とは異なる文化の、ロシアや中国の側の、理解不能な政治文化と暴力の伝統のある国だ、ということにならないか。
プーチンの孤立を見ると、日本がまたああなるのではないかという不安で憂鬱になるのである。

3月17日 13:17 ·
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ゼレンスキー大統領が、イギリス議会では「シェークスピアとチャーチル」、アメリカ議会では「パールハーバーと911とキング牧師」と、それぞれの議会で受けることをうまいこと盛り込んでいて、本人の教養なのかCIAとMI6の参謀の助言なのかはわからないが、そういうのを「日本では何を言うか」と期待して、「日本向けに何を言うか、すべるかすべらないか」と、そればかり気にして聞くことになりそうな気がする。
 立憲民主、泉代代表が、内容を事前にチェックしろというのは、憲法問題とか日本の平和主義と違う方向のことを言われたときに、「感動&ゼレンスキーの言うことは否定的に聞いちゃダメ」同調圧力で困ったことになる(立憲民主として好ましくないと思われる方向に国論が傾く、改憲とか海外派兵とか武器輸出とか)ことを心配しているわけだが、この事前に心配発言だけですでに泉さんに批判集中炎上していて、心配の妥当性を、この段階で証明していてトホホ。集団狂気状態である。この国。
 泉代表も「いや、これはすべりますよ、日本人に受けるならこのエピソードっ、ていう助言をしようと思っただけ」とか反論したらよかったのに。
 アメリカでもイギリスでも、ゼレンスキーは「NATOが禁止空域設定してくれないことへの批判と改めてのお願い」という内容は含んでいつつ、つまり米英の政策批判も含んでいての演説わけで、聞いてた米英の議員さんも「具体的要求としては受け入れない部分はある」が「基本的姿勢と立場」には共感を示す、という受け取り方を米英議会はしたわけだから、日本が飲めないお願いをゼレンスキーがしたとしても「それは日本は飲めないけれど、立場としては応援していますよ」と聞けばいいだけじゃんね、応援する立場なんだから、泉さんは。立憲民主は。街頭でウクライナへの募金活動しているわけだからさ。「そもそもウクライナ応援じゃねーし」という立場なら、そういえばいいと思うのだけれど、立憲民主、泉さんは、募金して応援なわけじゃんね。」
 ゼレンスキーに日本の国会で演説を米英と同じようにしてもらうことで、米英に従属・恭順を示すことができる、日本も蚊帳の外ではない、ということを示すことが何よりの「日本の国益」だということなんだから。トホホではある。
 「ドライブ・マイ・カー」に日本アカデミー賞8部門も与えることで、本家アカデミー賞への従属を示すのと同じ儀式なだけである。(いい映画だとは思うが、本家でノミネートとか、海外の賞いろいろ受賞がなければ、そんなに賞総なめ、みたいな映画ではないだろうに。)

3月17日 17:24 ·
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さっき、すごく長いZDFとアルジャジーラの今日のニュースについての投稿と、それをnoteに転載したもの、アップしたけれど
 大事なのは二点。僕の解釈を入れると。
 ポーランドとチェコとスロベニアの三首脳がゼレンスキーに提案したのは(ポーランドの副首相から説明したと報じられている)、NATOの平和維持軍の派遣、と言う提案。ところが、NATOは「そんなことは認めていない、と否定。(NATO国防相会議でも)
 これ、ポーランドの暴走?いやー、つい先日、カマラハリス米副大統領がポーランド訪問して大統領と話し込んでいたということは、バイデンが「NATOは参戦しない、ウクライナ見殺し」に対する国内世論が、予想以上に厳しいと判断して、「平和維持軍」名目でNATO軍をウクライナに入れる、それをアメリカからの提案ではなく、東欧三カ国の自主提案として、行ってこーい、と指図したんじゃないか、というのが、僕の勘繰り。
 ロシアが、いろいろ嫌な役割をベラルーシにやらせるように、アメリカが、いろいろ交換条件を出しながら、言うことを聞かないドイツやフランスに相談せずに、ポーランドに「行ってこーい」と指示を出したのだと思うな。
 もうひとつ重要なのだが、ロシアのラザロフ外相が「降伏しろ」というのをやめて「スウェーデンが中立のモデルなんだけど、あんな感じでどうや」と提案した、と伝えられているということ。数日前の「永遠にNATOにもEUにも加盟しないこと」から、「NATOには入らんと約束すれば、軍事的に中立でいれば、政治的には民主化、経済的には将来的にEUを目指すのも、認めんではないぞ」という感じに、やや態度を軟化させているのでは、という情報なんだな。
それも含め「15項目」の具体案で、大統領同士の和平会談を目指して、すこしずつ調整を進めているのだという。
こういうニュースは、日本の放送では伝わってこないじゃん。

3月17日 18:16 ·
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ワールドニュースについての追記
追記 国際司法裁判所でのロシアへの停戦についての暫定措置命令についての、インドNDTYの報道
ドイツZDTVでは実行されない、と軽く扱われたが、インドのニュースを見ると、ニュアンスが違う。インド人のザルディール・バンダリ判事が、ロシアに反対の投票したことを、興味深いこと、と伝えた。インドが他の場所、国連その他で、常にこの問題について棄権してきた。これがインドの公的な立場だった。しかし、インド政府の全面的支援で国際司法裁判所の判事となっているバンタリ氏が、個人の判断とはいえ、ロシア反対の投票をしたことを選んだことを、インド政府の対応が注目される、と伝えた。インド人の判事と言えば、東京裁判でのパール判事についての本を、ついこの前読んだところなのだが、インドの裁判官のプライド、国際的な場でも個人の信念で行動する感じ、というのは興味深い者がある。そして、ロシアへの逆風が強まっていることとして、これはロシア、プーチンにとっても大きな打撃だと思う


3月17日 18:59 ·
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激しい戦闘が続くことと、和平交渉の努力が続けられること並行して侵攻すること、それが戦争の現実である。
 戦争当事国・交戦国は、戦争を継続している間、戦意を高揚維持させるために、「戦闘成果」や「相手の残虐さへの怒り」を煽り立てる報道をするが、実際は、どうやって戦争を収めようかという努力は、水面下でだったり、公式にだったり、交戦国は常にしているのである。
 日本が交戦当事国なら「戦闘の成果と、戦火の悲惨」でいきり立つのは仕方がないが、日本はこの戦争については第三者なのだから、冷静に報道し、どうしたら戦争が終わるのか、そのために日本はどうしたらいいのかを議論したらいいと思うのだがな。
 報道を見れば、アメリカとイギリスは「戦争当事国」のような報道をしていることが分かるでしょう。ロシアの放送がそうであるのと相似形の、戦意を煽る報道をしている。敵の悪魔のような所業と、味方の英雄的活躍と。
 対して、アルジャジーラも、ドイツZDFも、あるいはインドの放送も、戦争当事国ではない立場として、できるだけ冷静に、双方の情報をよく吟味して報道し、そのうえで「どうしたら戦争が終わらせられるか、それに自国は関われるか」と「自国への影響は何なのか」を報道しているよね。
 日本はアメリカの同盟国で、というか属国で、実質アメリカは「戦闘の当事国」ではないけれど「この戦争の当事国」なので、日本も戦争の当事国なんだ、という気分に巻き込まれている。
それは違うと、僕は思う。
ヤルタ会談のヤルタって、クリミア半島の先っぽなんだよな。クリミアでのヤルタ会談で、連合国の首脳が戦後処理を話し合っているときに、日本は「ソ連に和平を依頼する、しない」なんて議論してもめていたんだよな。太平洋戦争の和平を、日本はソ連に頼るしかないと、最後の一年くらい、ずっと考えて、あれこれ工作、交渉していた。とほほのほ。
「和平交渉を少しでも有利にするためには、奮戦して①戦果を上げるか②悲惨な犠牲を国際世論にアピールするか、が大事だから、どっちにしても市民も命をかけて戦うのが大事」という論が、今も、停戦を求める人たちに対して投げかけられているのだけれど。
 そういって「一撃を与えてから和平を」と指導者たちが言っているうちに、犠牲者が増え、原爆を落とされ、沖縄でたくさんの人が死に、ってなったのが、先の戦争末期に起きたことだと、僕は思うのだけれど。そう歴史に学んだつもりなんだけれど。
 これ以上の市民の死や核兵器や生物兵器の使用や、そういう悲惨が起きる前に、停戦を実現するべきだ、という意見が「敗北主義」「ロシアの残虐さを知らない」みたいな批判に合うのは、僕は、違うと思う。戦争の歴史の、何にどう学ぶかでしょう。
 独裁者は悪だ、倒せば民主化する、って、最近の歴史の何を見てきたんだろう。プーチンを倒せばロシアが理想の民主的な国になると思っているのかな。カダフィを、フセインを倒したら、リビアはどうなったの、イラクはどうなったの。ちゃんと見てる?カダフィやフセインが独裁的だったのはたしかだけれど、それぞれの国の事情や国民性の中で、なんとかいろんな勢力のバランスを取りながら、それなりに平穏に暮らせていた人も多かったのに、それをアメリカに都合が悪いからと独裁者を倒したら、カダフィ時代、フセイン時代よりもはるかに酷いこと、国家のていもなさない破綻国家になったのは知っているよね。知ってる?
 というようなことを、今日もNHKBSワールドニュースの中身をまとめながら考えたのでした。

3月17日 22:51 ·
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見ない人とは話したくない。くだらない地上波ニュースを暇があったら、これを見るべき。
BSフジLIVE プライムニュース
プライムニュース『紛争解決人に聞く停戦 対立の原点と着地点は 緊迫のキエフ情勢詳報』
ダイジェスト版になってしまったようですが以下リンク。
前篇
https://www.fnn.jp/articles/-/333431
後編
https://www.fnn.jp/articles/-/333432
ゲスト
宇都隆史 自由民主党政務調査会長代理 元外務副大臣 参議院議員
的場昭弘 神奈川大学副学長経済学部教授
伊勢﨑賢治 東京外国語大学国際社会学部大学院総合国際学研究院教授
 放送当日は、ロシアのウクライナに侵攻からちょうど3週間。2国間で停戦協議は続いているものの、ロシア軍の攻撃は止まる事はなく、ウクライナでは民間人を含む犠牲者が日々増え続けている。
 世界が注視する一方、停戦への決め手が見出せずにいる今回の攻防戦の原点と行方について、経済学者で社会思想史が専門の的場昭弘 神奈川大学副学長は「終戦後、東欧が辿った経緯を見ておくべき」と指摘。また、NGOや国連の職員として数々の紛争解決にあたった東京外国語大の伊勢﨑賢治教授は「戦いが続くほど解決は難しくなる」と憂慮する。
 一刻も早く、両国が「停戦」を妥結するために必要な視点と策とは何か?
 伊勢﨑氏と的場氏に加え、外務副大臣当時の2019年にウクライナの国防大臣らと会談した経験をもつ宇都隆史 自民党政調会長代理を迎え、ロシアのウクライナ侵攻の背景を読み解き、その中に潜む「停戦協議」妥結への鍵と今後の道筋を探る。
停戦→停戦定着→和平が、どういうプロセスで進むものなのか。どういう立場能力の組織と人が必要なのか。
国連軍が出せない常任理事国が戦争当事国でも、国連PKOは出せるということ。停戦監視団は出せるということ。
ゼレンスキーが市民に武装を呼び掛けることが政治家として無責任、交戦規定に違反しているということ。
緩衝国のさまざまな事例を分析して、その知恵に学びながら、戦争を収めるための、問題の根本的な考え方。
伊勢崎さんの話はもちろん。自衛隊出身で自民党参議院議員の宇都さんも政権側の立場からの、しかし、戦争に対する現実的な意見、聞く価値あり。


3月17日 23:03 ·
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大事なことだから、もう一回書きます。最後の最後の1秒まで、大切なことしか言っていないので、見ない人とはウクライナ紛争については話をしません。自民党の宇都さん(元自衛官の参議院議員)も、とても冷静、現実的で良かった。戦争というものをどう考えるかの基本を学べます。この知識なしで、地上波のニュースを、BBCやCNNをいくら見ても、狂気に巻き込まれるだけです。MCの反町さんも、ビックリしながら、認識が変わっていくのが面白い。
プライムニュース『紛争解決人に聞く停戦 対立の原点と着地点は 緊迫のキエフ情勢詳報』
BSフジLIVE プライムニュース
2022年3月17日 木曜 午後7:50
ダイジェスト版になってしまったようですが以下リンク。
前篇
https://www.fnn.jp/articles/-/333431
後編
https://www.fnn.jp/articles/-/333432
ゲスト
宇都隆史 自由民主党政務調査会長代理 元外務副大臣 参議院議員
的場昭弘 神奈川大学副学長経済学部教授
伊勢﨑賢治 東京外国語大学国際社会学部大学院総合国際学研究院教授

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